深入り星は俵物。
(ふかひれ・いりこ)(干し鮑)
[句意]強く煎ったほしあわびだ、という句。
[ポイント]
1.俵物3品とはふかひれ(ふかのひれ)・いりこ・干し鮑(ほしあわび)。
[解説]
1.17世紀末以降、銅にかわる中国(清)向けの主要な輸出品として俵物3品(干し鮑・いりこ・ふかひれなど)や昆布がさかんに用いられるようになると、その獲得をめざして、蝦夷地や陸奥で漁業がさかんになった。
2.ふかひれは、鮫のヒレ、中華料理の高級食材。鮫の背びれ、尾びれ、胸びれを乾燥させたもので、ゼラチン質独特の食感がある。
3.いりこは、なまこの干したもの。なまこの腸を取り去り、乾燥する。
4.干し鮑は、乾燥させることにより素材のうま味が増し、生のものよりも、よりふっくらと香り高く仕上がることから珍重される。
〈2016明大・農:「
問8 下線部(オ)田沼意次に関連して、田沼意次が行った政策について記述した文章として適切でないものを一つ選べ。
A はじめて南鐐二朱銀などの計数銀貨を鋳造させ、金銀通貨の一本化をねらった。
B 銅座に貿易用の銅の独占確保をおこなわせた。
C 俵物役所を設けて俵物の輸出を奨励した。
D 蝦夷地の開発やロシアとの交易を計画して、間宮林蔵らに北方調査をおこなわせた。
E 新田開発に力を入れ、利根川水系の印旛沼・手賀沼の干拓に着手した。」
(答:D× ※田沼が北方探検に送ったのは最上徳内)
〈2013慶大・文:「
長崎貿易では17世紀末以降、( F )に代わり( G )が清への主な輸出品となり、蝦夷地以外でもその生産が進められた。
1京都 2南海路 3銅
4北前船 5俵物 6鉄
7駿府 8東海道 9菱垣廻船」
(答:F3、G5)〉