三年ほど前に 三重の伊勢山上に登ったときに 面白い本を見つけた。 NAGIという季刊誌
そこ山寺ハイキングの特集があって 伊勢山上の他に いくつかの山寺が乗っていた。 朝熊岳 金剛鐙寺 鶏足山野登寺 霊山寺 大峰山寺 等がのっていた。
面白そう 行ってみたい・・・・と朝熊岳と霊山は行った。 その後つなげないでいた。
「今度の日曜日は 小学校の同級生と京都へ行く。」と言う亭主の一言で 決まった。一人で行ってみよう。青峰山
近鉄てくてくマップというのがある。 いろんなコースが提案されてて その中の一つにこのコースがある。
歩いている間に眼鏡を出さないと分からないほどびっしりと情報が載っている。
これで大丈夫だけれど最近地図を見て歩くことを怠けるようになったので 今回は地図も持って行く。
よ~し 準備OK
岩がごつごつしていますが あそこは通らない模様。
あの岩は長者岩と言って黄金伝説やUFO基地説もあるらしい。
沓掛のを通り過ぎて少し山の方へアスファルトの道を行くと登山口。
旧道と書かれているけれど 道は悪くない。
1丁(約109メートル)毎に丁石が置かれているので 自分の市の把握もしやすい。
山道は ゆっくりした傾斜で明るくて気持ちの良い散歩道といえる。
この時期はマンリョウ センリョウなど赤い実が見えるが 花は見つからない。
昔は石畳もひいてあったのだろうか? 所々握り拳大の石がごろごろして歩きにくい。 石畳が壊れたもののように見える。
10丁を過ぎたあたりで車道とぶつかる。 視界が開けて大分登った気がするけれど ここで旧道は左の細い道を上って行く。
もう一度車道と出会うのが14丁ぐらいだったか?
駐車場があり その先が開けていたので行ってみると 的や方面の展望が開けている。
思っていたより遠く ボッとしてるが パルケエスパーニャのとんがり屋根も見える。
あそこまで行くと見事なリアス式海岸が見えるのになぁ・・・と思いながら登山道に戻る。
駐車場があるのだからもうお寺に近いはずで 思ったより軽い山歩きで目的の半分を歩けたことを喜ぶ。 とは言え 長いこと歩いていなかったので 足の付け根と 腰の痛さは半端ではなかったけれどね。
正福寺の入り口手前に青峰山への道があった。ただね 私の大嫌いな道。
たっていると足の付け根が痛くなるほど。 坂道をジグザグ ジグザグと歩いて行くしかないです。
ピストン20分ぐらいなので辞めても良いのだけれど 今日は頑張りたい。
観音山を越えて更に登って着いたところは鉄塔が建ち展望あまりよろしくない。 はぁ
こんもりした木々の中でひっそりとあるのは天跡山 天の跡って?
青峰山の別名らしいのだけれど なんだか謂われがありそう
標高336.3メートル。
明るすぎて良く読めないけれど(他にも理由があるだろうって?)
そんなことが書いてあるらしい。
だから天跡山かぁ
展望がないのでさっさと降りる事にする。
転げそうな山道を戻るとすぐ左手に 正福寺が見えてきました。
ここからは まだこのお寺がどのくらい立派なのか分かりません。
正福寺は全国でも三つしかない海上守護の第一霊峰なんだそうです。
海の守護神が山にあるというのは不思議です。 ここから海が見えるかというとそうでも無いし・・・
しかし1200年もの歴史があるのです。 行基様が建立した真言宗のお寺だそうで近づくと その立派さにびっくりです。 全国から船の安全を願ってお参りに来るわけです。
こうして見ると分からないけれど 近づくと 様々な彫刻が施され見ていて飽きません。
伊勢エビが隠れていると聞いていたので 片っ端から見たのですが・・・・どうしても見つけられず。 悔しいですっ!
この灯籠 7メートルもあるのだそうですが 大阪の樽船問屋の寄進になる者と書かれています。
すごいね
そしてこの山門のあまりの立派さに 鳥羽藩には過ぎたるものって言われたんだって・・・
失礼な こうしてみんなで今まで守ってきてくれたのにね
昔は色が綺麗に塗ってあったのでしょうか?
この日厄払いの集まりがあると言うことで何人かの檀家さんが集まっていましたが ご住職インフルエンザだとかでご祈祷してもらえないと・・・・
海の神様は インフルエンザには弱いらしい
正福寺のご本尊は11面観音様 秘仏として祀られ 見ることができない。
年一度のお船祭りの時に見られるそうな
昔相差の海から鯨にのっておいでになったそうで ここまで来て鯨くんご用が無くなったと 本堂の池にドブン
鯨岩がありましたよ。 小さな鯨ですけれどね
お寺は17丁 と言うことは ここから松尾駅までの道の方が遠いって事? あらら大変 急がなきゃ。
お寺から車道に出て左の小さな階段を登って行くと また稜線にでる。
景色は実によく似ている。
ま 言ってみれば参道だしね
なぜか丁石はまだまだ続く 22丁石で護摩岩
弘法大師の謂われがあるからか この丁石から 松尾まで 今度はだんだんカウントダウンを始める。
眺望岩があったので 足場を気にしながら降りてみたけれど 期待するほどの展望はなく 遠くに賢島方面だろうか? 海が光っていた。
あまかぼうか岩
あまかぼうか? なんやそれ?
女か男か・・・とい意味らしく 妊娠した子供の性別を知りたいときに 上の岩にぶつけて落ちた方で 性別を占うものなんだそうな
大きな岩にしっかり座っているように見えるウバメガシ
そういえば沢山切り倒されていた木はウバメガシだったの?
炭を焼いているようには見えなかったけれど
船の船首に似ている。 昔ますきちと言う男がオオカミに追いかけられて あの岩のうえによじ登り難を逃れたと言う言い伝えもある。
昔 海の男たちは 古道の階段を上って正福寺に海の安全祈願をしに行った。
たかが336.3メートルの山もそう楽ではなかっただろう 山の上に海の守り神を置く。
その距離が 行であり祈りの道だったに違いない。
途中であった人が 私のカメラを見て「撮りたい場所ありました?」と聞く。 実は全長7.5キロほどの道は ほとんどが似たような景色で そういう意味ではメリハリは無かった。
しかし 一度お船祭りを見て見たい。 大漁旗はためく海の祭りは見応えがあるのではないか? そんな様子を想像しながら とても楽しい気持ちで家路についたのだった。