たいそうな題にしてしまったので ちょっと気恥ずかしくなったけれど 天王山からは 柳谷の方に降りていく。 ここからはあまり光秀には関係ないと思える。
光秀は山崎の戦いで敗れ 自分の城のある坂本に戻って体制を立て直そうとし、山科山中をさまよっていた。 あと少し あと少しだったのに。自分の本拠地を目前にして どんなに無念だったか。 もっとも無事に辿り着いたからといって 光秀の思い通りになったかどうかは解らないけれど・・・光秀がやっていた朝廷との外交は見事だったらしいけれど その後天海僧正が家康の前に突然現れて 同じような仕事を見事にやっていたので 光秀は生きていたと言う説が生まれたと言う話もある。
律儀で礼儀正しく 頭の良かった光秀 本当はとても惜しい人物を亡くしたのだと思う。 この戦いは これでは終わらなくて やがて湖北 賤ヶ岳を舞台に柴田勝家と秀吉の戦いに突入していく。
天王山からの道は穏やかな道だったと言える。 時々どうしようか?と思える斜面をあったけれど美しい緑に癒された。 古代からの交通の要所だったらしく 山中には神社やお寺がたくさんある。 道祖神もあちこちに見られ 地元に人にお世話をされていることが見えた。 実際 たくさんの人々とすれ違って みんなに愛されている山を感じた。
右側はずっと竹林。 とりそこねたの? もったいない と思えるような 筍も残っている。みんなとても大きく ここならかぐや姫が入っていても 苦しくなさそうだな なんて思いながら 見て歩く。 どっか竹の根っこ光っていないかな?
やがて右側は赤松の林。 あちこちに「私有地につき 入るな」の看板あり。 「入るかっ!」って思うけれど もの凄いこと松茸が出そうな雰囲気。 足もとにあったら 「ほし~~ぃ」って思うかも。
いくつかの分岐を越えて小倉神社への分岐にやってくる。初めの分岐は竹林の奥。殆ど人が通っていなさそうで ちょっと怖そうだったので 止めた。
二つ目の分岐は十方山 水無瀬の滝方面。山渓の関西周辺の山ベストコースでは こちらのピストンもモデルコースの中に組まれていたけれど 今回は無し。(後で少し後悔)
小倉神社の分岐で足が止まってしまった。今回初めて出会う急下りだった。粘土質の岩を少し削っただけのような斜面。 折しも梅雨時。昨日降った雨で粘土質の斜面はつるつるしている。 うっかり足をおこうものなら・・・膝が悪い私はひょっとしたら 立てなくなるかもしれない。
ストックを前に出して 亀さんの様にゆっくりゆっくり進むけれど 怖い。 今日ここまで三週間も病院へ行けないでいたけれど 膝は調子よかった。 歩き始めはかつんかつんと言って困ったけれど だんだんに少ないながらも潤滑油が回っているらしい。足が悪いことを忘れるぐらいだった。
「これは 膝を痛めるなぁ。 明日病院で叱られそうだよ。」
写真では あまり解らないかもしれないけれど とにかく怖かった。(きっぱり)でも思ったより短かった 十数メートルだろうか? ほっ
また緑のトンネルが続く。 やがて道は掘り割り様の登山道に変わり 空があかるくなった頃 突然 里の棚田に出た。
考えてみたら 今日は展望を楽しんだ事は一度もなかった。強いて言えば 旗揚げの松の展望台。なんだかタイムトンネルを抜け出した気分。天気予報も外れまぶしい。
道路を横切って 直ぐにまた山に入る。 畑や田んぼの横を通るので 今日初めての花を発見。
ドクダミ アザミ ウツボグサ 珍しくないけれど なんだか嬉しい。
楊谷寺への道は 山道10分程で アスファルトの道路に出る。竹林の中を ぐじゅぐじゅの道歩いているときは どうしようかと思ったけれどあっけない。
車道をふらふら歩いていく。 紫陽花祭りの幟旗がはためく道を 大嫌いな道だったけれど 直ぐついた。
楊谷寺 その昔清水寺の開祖が夢をご覧になって 此の地にいらして谷間に十一面千手千顔観音様を見つける。 とても お喜びになってここの草庵を建て 菩薩像を安置された。 それがこのお寺の由来だそうだ。
今の本堂は後に建て直したもので 厨子は淀君の寄進に寄るものだったり 寺の宝物として中御門天皇の鏡がある。
もう一つ 独鈷水(おこうずい)が有名。弘法大師がここにいらして 母ざるが岩からしたたり落ちる水で小猿の目を洗ってやっているのを見て そんなに良い水なら人間にも聞くに違いないと 清水を独鈷でかき回して祈ったと言われる水。
入って直ぐに真っ青な紫陽花が咲いている。中がほんのり黄色で美しい。 三脚を立てて写真を撮っている愛好家が立ち話。
「・・・・若沖の掛軸が三点あってね・・・ 今度分けてもらう・・・」
ん? 耳がダンボ 若沖? 本物をそんな簡単にやりとりする筈無いなぁ・・・ 狸さん聞いたら 同じように耳ダンボだね?
おかしくなって先に進む。
でもこれはこれで良い。 こじんまりした境内は 盛りだくさんの お堂。 その間を 紫陽花が所せましと 植えられている。 ここの紫陽花は 元々は植えられたものでは無く自然のものだそうだけれど 割合丈が短く これもコンパクト。
漏れ聞こえる話によると 地元の農業高校の生徒の研究に寄るものだとか。。。 どっち? 自然のもの? 作られたもの?
独鈷の水は 境内左奥にあった。 最近目が特に悪くなったので少々御利益に預かろうかと 行ってみる。 大きな岩を組んだ井戸の様なのに 水がなみなみと入っていて ゴミが入らないように木のふたがしてある。 みんなペットボトルを持ってきて 汲んで帰るらしく 漏斗や柄杓がおいてある。 飲んでみたら ちょっと舌を刺すような感じがしたけれど・・ 効くかな? 何に効くかな?
本堂の右を奥の院へ登っていく。 ん? 登り口に 手水が 立派な竜が見守っている。 弁財天
麗顔成就の水だそうで 手ぬぐいも売っている。 毎日この手ぬぐいで 顔をぬぐうと綺麗な顔になるそうな 淀君の像がかけられているそうで 淀君にあやかってと言うことなのかな?
私は これ以上綺麗にならなくても良いので 素通り・・・
今回の山歩きは どっちかというと山登りと言うより 歴史を辿る歩き。
こんなのも良いな。 足の調子も比較的良いし 暑くなるけれど しばらくは こんな歩きを続けながら 暑い夏を乗り切ろう。
天王山、響きのよい山ですね。
歴史をたどる山行もよいものですよ。近ければ一緒に行ってみたかったな!
天王山を選ばれたのには、何か特別の思い入れが?
ちょくちょく登るポンポン山の下山路に阪急の駅方向を目指します。今後、天王山経由も考えます!
花が少なかったのは時期的なものもある?
近くに牡丹、紅葉で名高い寺もありまして一時、長岡京への転居を提案しましたが、一蹴されました(笑;
暑いのでなかなか腰が重いですが こんな散策を続けながら 秋を待ちます。
そうですね 近くにいらしたら 一緒に歩いていただいて 花のことたくさん教えていただけたのに。。。
天王山は とても優しい山でした。 とても久しぶりに緑の中に身を置いて 嬉しかった。 帰りにぽんぽん山の道標も見ました。 名前も気になっていたので帰って直ぐにチーさんのレポ読み直しました。
今気になる山。 ぽんぽん山 鳳来峡 ごろごろ山 そしていつか全行程行ってやると思っている ダイヤモンドトレイル
こういうのも大好きです。
結構歴史好きなので、NHKの大河などは
欠かさず見ます。明智光秀も前回の大河では、物静かな知将として描かれていましたね。
歴史に思いを馳せながら歩く山旅、
今度検討してみよう。
最近 なんだか時々霊気の様なもの感じてしまうんですよ。 あまりそう言うもの信じていないはずなのに
戦の歴史は ちょっと避けたいなと思うことがあります。 はは
ぶるぶる
この当たりの歴史で 知っている言葉
1. 敵は本能寺に有り
2.・・・の天王山
3・三日天下(実際は10日余り)
4・洞が峠を決め込む
5・元の木阿弥(これはおまけ)
元気に歩けたみたいなので安心。食欲も相変わらずの様で。
明智光秀は 岐阜の出身(わたしが)ということもあって何か気になる存在でした。
でも歴史を辿る歩きは 時々ぞっと霊気を感じることがあります。 どうか私にとりつきませんように。
私悪い事していないから大丈夫だよね?
たくさんのコメントありがとうございました。
中国の旅、まだまだ続きます。
これから4000mの峠を越えて黄龍に入ります。
お時間がありましたら、またみてください。
花もたくさんありました。
一気にたくさん書き込んでしまってごめんなさいね。後から見て コメント荒らし見たいって思いました。
中国の旅良いですね。 私もチベットは行きたい地域の一つだったので わくわくして読ませていただきました。 秘境は人が入れば秘境では無くなるかもしれないけれど あの画像を見る限り 永遠に秘境なんだと思いました。