【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【永岡浩一さんからの通信】 2021年04月20日 午後 9:04

2021-04-20 21:59:10 | 転載
ポリタスTV(2021/4/20) バイデン政権3ヶ月 津田大介&古川栄気 バイデン政権3ヶ月を語る、猛スピードで進むワクチン接種、外交は対中国重視、移民問題でトランプ政権の反対を行く、共和党議員は劣化してどこぞの島国の自民党と同じくレイシズム政党になったことを説く



 永岡です、ジャーナリスト津田大介さんのポリタスTV、今回のゲストはテレビ朝日プロデューサーの古川栄気(ひでき)さん、テーマはバイデン政権の3カ月でした。

 …の前にコロナ地獄、大阪と兵庫は緊急事態宣言、前都知事の舛添氏、吉村氏にテレビに出るなと週刊ポストで語っています、https://www.news-postseven.com/archives/20210419_1652470.html?DETAIL しかし、現実には吉村氏はテレビに出ずっぱり、ジャーナリスト吉富有治さんの発信だと、吉村氏がテレビに出たら視聴率が取れるので゛、どの局も出さざるを得ないというのです。これは太平洋戦争の時にテレビがあったら、東条英機が毎日出て日本軍は勝っていると言っていたことに相当して、そこまで深刻です。さらに、菅総理、ファイザーに袖にされたと、リテラの記事があり(http://www.asyura2.com/21/senkyo280/msg/356.html 阿修羅掲示板から)、こちらもスシローらが政権擁護、テレビは絶望的ですが、このままだと本物の戦争になってもおかしくない(そして日本は戦争したら即時敗北、と言うか破滅)です。



 ポリタスTV、古川さん、バイデン氏はここまで積極的にやるとは思われず、トランプ時代の異常なものを癒しでやると思いきや、3カ月で積極的になり、アメリカの専門家の予想をいい意味で裏切った。津田さん、バイデン氏のリーダーシップか、閣僚の優秀さかと問われて、古川さん、バイデン氏の優秀さ、チームプレーは優秀、トランプ政権はトランプ氏の個人商店、バイデン氏の任命した閣僚が優秀。

 イギリス、タイムズ紙の風刺絵、トランプ氏がメチャクチャにした執務室をバイデン氏が掃除するもの、バイデン氏のやるのはトランプ氏の負の遺産の処理→クリーンルーズベルト、民主党の偉大なルーズベルト大統領、大恐慌のアメリカで財政投資して立て直し、民主党はマイノリティの支持基盤を作った巨人。ジョンソン大統領、日本だとあまり評価されず、前任者のケネディ大統領がヒーローで、継いだジョンソン氏は地味に見えるが、アメリカ社会で変革、公民権運動、黒人差別の制度化を、ケネディ氏が撤廃しようとして凶弾に倒れて、ジョンソン氏が完成、ジョンソン氏はテキサス州出身、差別主義の地盤から、公民権運動を制度にしたジョンソン氏は民主党の歴史に残り、ジョンソン氏の映画も作られて話題にならず、しかしバイデン氏はルーズベルト+ジョンソンの歴史。

 津田さんもバイデン氏はトランプ氏でない以外のものはないと見てしかし予想を裏切ったと説かれて、古川さん、トランプ氏の反動でバイデン氏は選ばれて、いざ始まると偉大な改革。バイデン政権の閣僚は男女平等、LGBTも入り、民主党保守派の反対した人選は断念だが、トランスジェンダーの閣僚も入れて、連邦政府長官になるもの、歴史的人事。ところが共和党で閣僚全員に反対したのはホーリー氏、トランプ氏のコピー、ミズーリ州から辞任要求をして、アメリカの保守派の代表、しかしホーリー氏のような例はなく、が、報じられてホーリー氏は2人のみ承認、理由はホーリー氏、2024年の大統領選挙に出るのでそのため+ホーリー氏はトランプ氏の2番目のお気に入り、ホーリー氏はトランプ氏について大統領選挙を狙う。トランプ氏の後継者をアピール。

 バイデン氏、3/25に記者会見、大統領としては遅く保守派のマスコミは叩いたが、就任100日でワクチン接種1億、低迷した経済立ち直し、しかしこの1カ月銃乱射が相次いで、これは論議する時間は今日ないものの、銃はアメリカだと憲法で所持の認められたものではない。バイデン氏は共和党のやった投票制限を撤廃、中国と対峙。バイデン氏、再選の件は、古川さんも一期のみでハリス氏にバトンタッチかと思いきや、再選も意図して、トランプ氏は闘うかわからず、そもそも4年後に共和党があるかわからない(笑)。トランプ氏は愛国者党?を作る意図、バイデン氏は政治が好きで、ポジションに適任、バイデン氏は大石内蔵助タイプ、昼行灯?オバマ時代、バイデン氏は冷遇されていて、白人の中道派としての重石としていたが、バイデン氏は大統領になり変化。

 そして、アジア系ヘイトクライムはえげつないもので、今回は省くものの、バイデン氏は対策している。

 バイデン氏のコロナ対策、ホワイトハウスのHPにワクチン接種の表示があり、どこぞの島国と異なり、古川さんもビックリ、就任100日1億回接種の倍、猛スピードで接種、毎日250~300万人摂取。死者は第2次大戦よりひどいが、バイデン政権のワクチン接種は順調。しかし州レベルではバラツキもあり、共和党系の知事がバイデン氏に反発、テキサス州の知事は、バイデン氏の公共施設でマスク義務化を無効、ミシシッピでも同様だが、それらのところではワクチン接種は進まず、マスク義務を拒否した21州は知事が大半共和党、来年の中間選挙を意図しているが、共和党支持者はマスクもワクチンもいや、それをバイデン氏はネアンデルタール人だと批判したが、国としてはうまく行っても、州では問題もあった。

 共和党議員でマスクしない人物クルーズ氏もいて、ワクチン接種をしているが、しかし記者など周囲にはワクチン接種していない人も多くこれは嘘。クルーズ氏はかつてトランプ氏を批判していて、しかしその後御用聞きになり、しかしクルーズ氏は2024年の大統領選挙のためにこんなことをしている。そしてワクチン接種は、共和党支持者だと3割がワクチン接種しない、民主党だと1割。そしてトランプ氏はホワイトハウスで秘かにワクチン接種していたのにそれを明らかにせず、トランプ氏はワクチン開発を押したというのに、こんな姑息なことをしている。コロナは怖くないと、支持者に強いトランプと見せて、共和党支持者はワクチンに消極的。

 バイデン氏の外交の、最大のポイントは対中国、津田さん、中国に強硬姿勢なのは意外と説かれて、古川さん、オバマ氏は中国に温和で、バイデン氏も同様だと見ていたが、オバマ政権の反省に基づいてバイデン氏は行動して、日米首脳会談の前に、3月に米中外相会談で2対2で米中は罵り合い、これはバイデン政権、中国の全人代の終了とともに、オンラインでアメリカ、日本、オーストラリア、インドで会談して、同盟国と会議した後で中国と対峙して、国務長官は安全保障の担当者が同席して、同盟国と調整して、国務省+ホワイトハウスで対処して、米中は腹の中を探り、トランプ政権はトランプ氏の思いつきで外交、DPRKともそう、しかしバイデン氏はチームで対処して、トランプ政権と対照的。

 日米首脳会談、台湾が52年ぶりに明記されて、気候変動、ウイグルなどあるが、これもバイデン氏のチームプレー、どうして中国にこれだけ厳しく出るか、ペンタゴンでは中国が台湾に武力介入を6年以内にすると察知して、6年の意味は、2022年は北京のオリンピックがありそれ以前はなし、2022年は中国共産党大会があり、習近平体制は3期目、アメリカはこの3期目を危険視して、アメリカでは中国を警戒して、しかし一方的な圧力ではなく、協調もやり、米ソ冷戦とは異なり、威嚇と懐柔、新冷戦とマスコミは言うが、日米首脳会談の時に、ケリー氏が中国に行き温暖化対策を模索、気候変動サミットに習近平氏に出てほしい、ケリー氏はブッシュ氏と闘った、民主党の中では大物、ケリー氏が中国に行き、気候変動では話し合いであり、香港、ウイグルでは威嚇的な姿勢だが、バイデン政権はこういう根回しもして、習近平氏は気候変動サミットに出ることになり、最大の2大国が組まないと地球温暖化対策は出来ないのでこれは成果。

 津田さん、2022年の北京オリンピックのボイコットがアメリカで言われていると説かれて、古川さん、あれは揺さぶり、台湾、人権問題ではバイデン政権は本気、これはオバマ政権ではおざなりであり、それを是正。16日にバイデン氏と菅氏が会い、アーミテージ氏が台湾に行き、マイケル・グリーン氏は共和党系の人物だがトランプ氏に投票せず、アーミテージ氏はグリーン氏の上司、ケリー氏、アーミテージ氏と大物の使い方がバイデン氏はうまく、外交も緻密なチーム外交をしている。トランプ政権の反省だけでなく、オバマ政権の反省も、バイデン氏は副大統領8年の経験を生かし、バイデン氏は政治が好きで、政治家人生の総仕上げ。

 そして、東京オリンピックについて、今回の日米首脳会談の最大の、日本にとってのトピックス、バイデン政権は選手団を感染拡大の日本に送るかついて、津田さん微妙、バイデン氏はオリンピックに尽力する菅氏の応援の意味を問われて、古川さん、オリンピック開催の支持ではなく、努力を評価で、バイデン氏はアメリカ選手団派遣を確約せず、日本はこれを共同宣言に欲しかったもので、事前の事務方折衝ではやっていたが、「バイデン氏は日本のコロナ対策を疑問視して信頼していないものが多い」。津田さん、バイデン氏は会食もハンバーガーであったと説かれて、古川さん、バイデン氏が最初に菅氏とあったのは「100%失敗しない=100%言う通りになる」+対中国でバイデン氏は菅氏を選び、そして中国に対して強硬姿勢、中国に対して一筋縄ではいかぬとしてバイデン政権はやり、トランプ氏への当てつけではないが、トランプ政権は人権問題に冷淡でロシアに何もせず、アメリカの負った傷の回復のため、香港、台湾、ウイグルと人権問題ではバイデン政権は強く出る。

 そして、ロシア、ナワリヌイ氏が収監されて、トランプ氏は毒殺未遂に何もせず(EUは制裁)、バイデン氏は対ロシア制裁、サウジアラビア、記者暗殺についても皇太子の犯行と認定(トランプ氏は無視)、サウジにはショック、皇太子制裁はしなかったが、一方的なサウジ厚遇はしない。パレスチナ、トランプ政権は冷遇から転換、国連の難民救済に参加、パレスチナ問題はトランプ以前になり、しかエルサレムの大使館を元に戻すのは難航。パレスチナ支援になり、バイデン政権について、イスラエルは問題、ネタニアフ首相は政権維持のために手段を選ばず、バイデン政権はイスラエルを持て余している。

 イラン問題、オバマ政権末期に核合意、トランプ氏は一方的に離脱でイランは核開発、トランプ氏の離脱の意味は、制裁してイランを困らせる、しかしイランは制裁されても核開発、濃縮度60%のウランを作り、トランプ政権は失敗、バイデン政権は厳しい交渉、しかしその時にイランの核施設で爆発、イスラエルの仕業で、ネタニアフ政権はバイデン大統領にとって悩み。イランはIAEA監視カメラ撤去+大統領選挙で保守強硬派の大統領だと核合意破綻。ギリギリの交渉、アメリカの顔を立てる形でイランに合意を求めて、唯一の明るい材料はトランプ大統領ではなかったことだが、予断を許さない。

 アフガン完全撤退、20年戦争して、タリバンもいて懸念はあるが、バイデン政権の持っている外交リソースを中国に使いたいので、他のところは資源を引き上げて、アフガンを決着させて、外交のスペシャリストのバイデン氏のもの、アメリカは90年代に各地に介入、21世紀のブッシュ政権でネオコン台頭、オバマ政権で、海外の駐留米軍も減らし、そしてトランプ氏はアメリカファースト、バイデン政権も同様。

 バイデン政権は、3カ月で整理された津田さん説かれて、古川さん、同盟国の力を集めてチームでやっていて、チームとして機能している。

 バイデン政権の苦戦しているのは移民政策、メキシコ国境に中米から移民殺到、保護施設に15000人いて、今年移民激増、バイデン氏が移民に寛容とみて押し寄せて、斡旋業者も悪役、中米は厳しく、収入のためにアメリカに向かい、施設もなく移民希望者殺到、コロナで厳しい。バイデン氏は、自分の町から離れないでほしいと中米に呼び掛けて、対策にハリス氏を当てて、移民を送り出す駐米大使3か国、そこがしんどいのでそこの経済支援。ハリス氏は移民系であるが、ハリス氏は期待値も高く、ザ・民主党で、苦労したことがなく、エスカレーターで上に行けず、しかし中米に支援しても即効性はなく、移民はバイデン政権のアキレス腱、ハリス氏の正念場。そして移民問題で共和党は批判して、移民の施設は劣悪、メキシコ国境を共和党議員18人が視察して批判、記者会見。トランプ氏の意図した壁を作らなかった人災!壁を作るべきと共和党は誹謗中傷。しかし、市民はトランプ氏の移民政策で共和党議員を批判して、トランプ政権は親子を引き離し、そこまでしたらあきらめるというもの、山椒大夫みたいなことでトランプ氏はやり、当時共和党ではトランプ氏を批判せずであった。

 そして、バイデン政権はGDP比9%の空前の財政出動、定額給付金、児童に対して貧困層支援、60年代のジョンソン氏のものに匹敵する貧困層支援。共和党はばらまき、社会主義と批判だが、コロナでこれほどしないとダメ、そしてバイデン氏は公約を実現して、共和党のロムニー氏は額を1/3にした案を出しても、バイデン氏は実行。民主党の中でも批判があったが、バイデン氏は反対した議員に電話して説得。サンダース氏、オカシオ・コルテス氏の案を取り下げて、相手の顔を立てた。サンダース氏はこの案を批判だが、議会はトリプルブルーで、本当は超党派で実現できたらよかったが、世論は7割支持。共和党では反対も多いが、それでも共和党支持者の支持も得たものの、議会はギリギリ、共和党で、成立を遅らせるために法案を11時間かけて読ませた、ジョンソン議員がいて、共和党の嫌がらせ!ひどい話、取材した記者が、深夜になり議場にジョンソン議員一人と発信。「共和党議員の劣化はひどい」。これには共和党の中でも批判があったが、ジョンソン議員は開き直り、ジョンソン議員はバイデン大統領を1/6に承認しなかった一人+クーデターはバイデン氏の支持者がやった、クーデターの擁護をして、ワシントンポストは、共和党支持者だがジョンソン議員を差別主義者と批判!トランプ氏の4年を経てアメリカ共和党が差別主義者になったと批判。津田さん、それは日本もレイシズムだと同じだと説かれて、古川さん、差別主義者が共和党の主流になり、共和党劣化はひどい。



 全体、90分で書き起こし止めますが、バイデン政権は様々な面があり、雇用を増やすなどして、脱原発、法人税を増やすもの(トランプ氏のアンチテーゼ、共和党は法人税を下げて、民主党は法人税を上げる)差別主義とアメリカのトップが決別した意味は大きいと思います。こういう内容は地上波テレビはせず、津田さんの尽力に敬意を表します、以上、津田さん、古川さんのお話でした。

【孫崎亨のつぶやき】2021-04-20 07:583

2021-04-20 18:58:45 | 転載
25日投開票の衆参3選挙。自民全敗の可能性。北海道二区負ける可能性高く候補見送り、立憲幹部急死に伴う長野補選は「弔い選挙」。広島再選挙は他2選挙地盤と比し支持層厚く、自民「最低1勝」の狙い。政治とカネ批判が強く、朝日調査で野党側が自民党候補者に先行



A-1 自民、「全敗」に危機感 野党は攻勢 衆参3選挙情勢(朝日04/19 19:49)

 25日投開票の衆参3選挙について、朝日新聞社は17、18の両日、情勢調査を実施した。与野党が対決する参院広島再選挙と参院長野補選では、いずれも野党側が自民党の候補者に先行する情勢だ。与党側は、候補者擁立を見送った衆院北海道2区補選と合わせて全敗への危機感を募らせる一方、野党側は政権批判を強めて攻勢をかける構えだ。
 3選挙は、菅政権にとって初の国政選挙で、政権運営の評価が問われる。
 自民は、収賄罪で在宅起訴された吉川貴盛元農林水産相=自民を離党=の辞職に伴う北海道2区補選では「不戦敗」を決定。立憲民主党幹部の急死に伴う長野補選は、野党側が「弔い選挙」を掲げており、当初から苦戦を予想していた。
 一方、広島再選挙は、公職選挙法違反の有罪判決が確定した河井案里氏=自民を離党=の当選無効に伴うものとはいえ、ほか2選挙の地盤と比べて支持層が厚く、「最低1勝」(党関係者)の狙いがあった。しかし、「政治とカネ」の影響は予想以上で、官邸幹部は「とてつもない逆風が吹いている」と漏らす。情勢調査を受け、ある閣僚は「3連敗すると政権への影響は免れない」と指摘した。
 また、公明党は広島再選挙で山口代表が告示後の最初の週末に広島入りするなど、挙党態勢で臨む。次期衆院選の広島3区で斉藤副代表を公認予定で、再選挙の勝利で自公協力を固めたい考えからだ。15日の党中央幹事会では国会議員に可能な限り現地入りするよう指示。石井幹事長は19日、広島市内で記者団に、「横一線。この1週間の戦いで勝敗が決まる情勢だ」と語った。
 これに対し、野党は3選挙を次期衆院選の「前哨戦」と位置づけ、全勝を狙う。

A-2 4月16日 日刊ゲンダイ・孫崎享著「25日の3選挙で自民を全敗に追い込めるか】

 今月25日に衆院北海道2区と参院長野選挙区で補欠選挙が、同広島選挙区で再選挙がそれぞれ行われる。
 衆院北海道2区は、鶏卵大手の元代表から大臣在任中に現金500万円を受理したとして起訴された吉川元農水相の辞任で、参院長野選挙区は、昨年末に新型コロナで急逝した立憲民主党の羽田雄一郎氏の欠員に伴うものだ。また参院広島選挙区は、公職選挙法違反の有罪判決を受けた河井案里氏が当選無効になったために行われる。
 この3つの選挙がなぜ、注目されているのかといえば、菅政権発足後、初の国政選挙であり、今秋の衆院任期満了を控え、衆院選の前哨戦とみられているからである。
 政権に近いとみられている読売新聞は8日の告示をうけた翌日、<与党『最低1勝が至上命令』、首相の求心力を左右…参院2選挙告示>として、<仮に二つとも落とし、『3敗』となれば、選挙に不安を抱える若手らが動揺するのは必至で、衆院選にむけて『菅降ろし』を模索する動きが起きる可能性もある>などと報じた。
 衆院北海道2区で自民党候補が破れると首相の責任論が出る可能性もあるため、同党は候補者の擁立を止めた。事実上の不戦敗である。

 一方、長野選挙区は羽田雄一郎氏の弟の次郎氏が立候補し、選挙戦を優位に戦っていると言われている。

 焦点は参院広島選挙区である。2019年の選挙では、民主党推薦の森本氏が32%、ともに自民・公明推薦の河井氏が29%で、溝手氏が26%の得票率だった。つまり、自公候補の得票率は55%で、通常であれば自公推薦候補が勝利する。
 読売新聞が<与党『最低1勝が至上命令』>と書いたのは、広島での1勝は固いと踏んでのことであろう。実際、当初の世論調査では、自民候補が優勢であった。
 ところが、その後、差が縮まり、4月6日付の雑誌アエラは<西田氏がやや優勢も2ポイントほどの差しかない。まだ出馬表明して1カ月にも満たない宮口氏に追い上げられている>と報じている。
 そして情勢はさらに変化した。同11日付の毎日新聞は<参院広島再選挙 野党推薦新人がリード、自民新人が追う>と報じたのだ。
 3つの選挙のうち、2つはカネの絡む腐敗が発端である。
 それは偶然の現象ではない。長期政権の膿が出てきているのである。25日の選挙で、国民が腐敗政治にNOを突き付けることが出来れば、それは菅内閣への打撃となるのは間違いない。
 「選挙は最後の1週間、最後の3日、最後の3時間。後半に行くほどしっかりと戦った方が票を伸ばしていく」。立憲の枝野幸男代表は19日、国会内で開いた党会合で、幹部たちにこう発破をかけた。   
 野党側は、全勝のカギは報道各社の情勢調査で激戦が伝えられる広島再選挙とみて、力を入れる。枝野氏は告示後に2度あった日曜はいずれも広島入りして支援を呼びかけた。
 枝野氏が全勝にこだわる背景には、昨年9月に合流し、衆参150人を超える野党第1党になったものの、伸び悩む立憲の政党支持率がある。枝野氏は「(全勝で)野党に勢いが出てくる」と周囲に語っており、次期衆院選へ弾みをつけたい考えだ。