【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

神奈川県議会が可決した「共産党県議団に猛省を求める決議案」のは神奈川独自にとどまるか、危険な動向

2016-05-17 20:10:49 | 政治・文化・社会評論
神奈川県議会が可決した「共産党県議団の議会運営に猛省を求める決議案」の横暴は神奈川独自にとどまるか、危険な動向
                 櫻井 智志


 なんとしても、日本共産党の躍進を阻止しようとする勢力のなみなみならぬ悪意の強靱な執念があらわれている。
自民党一党なのではない。民進党の右派が執行部を牛耳るかながわ民進党も、公明党はもちろん、ほとんどの党派が以下の記事にあるように、驚くべき蛮行を強行した。
 注目すべきは、議席はひとりだが、生活クラブ生協の地域政治団体「神奈川ネットワーク」は、採決のときに退場している。
私は日本共産党は「神奈川ネットワーク」との共闘を真剣に考えるべきと思う。

====転載=======

【東京新聞】
【神奈川】
共産の「発言ミス」連発問題 「猛省要求」決議案が可決
2016年5月17日

共産党に猛省を求める決議案を採決する県議ら=中区で
写真
 県議会は16日の本会議で、「共産党県議団の議会運営に猛省を求める決議案」を賛成多数で可決した。一人会派の神奈川ネットは退席した。特定会派を非難する決議は極めて異例。共産党の発言ミスなどを批判したうえで、「再度このような事態を招いたときは交渉団体(主要会派)の立場を辞する覚悟を持って臨むよう求める」などとしている。 (原昌志)
 自民、民進など五会派が四月以降、共産党に代表質問をさせないことを視野に協議していたが、今月十二日深夜に、決議で収拾することで一致していた。
 決議は、共産党が本会議や委員会での発言ミスや不適切発言などで「議会運営を停滞・混乱させる事態を引き起こした」などとし、「議会運営に携わる交渉団体として不適格といわざるを得ない」と指摘している。
 反対討論で共産党の井坂新哉団長は、他会派にも委員会での発言訂正などがあったとして、「わが党のミスだけを取り上げ、権利の制約を狙うものなら許されない。断固抗議する」などと主張した。
 採決では、定数一〇五のうち自民、民進系二会派、公明、県政会の計五会派と一人会派のわが町、絆の会が賛成。退席したネットの佐々木由美子氏は本紙の取材に、共産党の一連の対応に「疑問がある」としつつ、「経緯などが市民に伝わっていない面がある。決議ではなく、議会として議会運営の姿を分かりやすく伝える方法を検討するべきでは」と話した。
 議会運営委員長の桐生秀昭氏(自民)は「共産党には正常な議会運営に向けた努力をお願いしたい」と述べた。

====転載終了===========

 市民は広く伝えあって、このような権力横暴が場合によっては、国会や他の地方自治体に飛び火する動きは絶対阻止すべきだ。
前々から都議会などでも、日本共産党への不当な攻撃が断続的になされている。
「ヒットラーのようにやればいい」とは麻生太郎副総理の言葉だ。いまの自民党と追随政党の政権が、なにをするかは十二分な警戒と敏速な対応措置を構想しておく必要がある。

オバマが原爆資料館を自らの目で確かめた時に・・・

2016-05-16 19:09:39 | 政治・文化・社会評論
オバマが原爆資料館を自らの目で確かめた時に・・・
櫻井 智志



  オバマ大統領の「善意」を、安倍首相はパフォーマンスとしての「平和」イメージアップのショーとして演出し、ひいては衆参W同時選挙の圧勝の策略として位置づけている。オバマ原爆資料館訪問実行は、核廃絶運動には、政治的効果は薄いかも知れない。むしろ安倍政権延命による日本反動化のキイとしての政治的効果は強い価値をもつ皮肉な影響となりうる。
 それでも、別の把握もある。原爆が人類子絶滅の実際の危機として出現した歴史的段階を「核時代」(芝田進午元広島大・法政大教授ら)ととらえる認識がある。オバマ原爆資料館訪問に対して、核時代の黙示録的情勢への鎮魂歌として受け止める世界観がある。
 大江健三郎氏のような「それは人間であることと何の関係があるのか」を問い続けてきたヒューマニストたちに、「救済のメッセージ」として有意味な行為として影響を与えよう。つまり、政治的効果が薄くとも、思想的契機として今後の歴史的展望に影響を与える事があるかも知れないということだ。
 無論、それにもかかわらず、後述の孫崎享氏の評論は、的確な社会科学的分析として正鵠を射ている。 

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【孫崎享のつぶやき】
《オバマ大統領の広島訪問に、「卒業旅行」以上にどれ位の意義があるか。2009年プラハ演説。核廃絶に向け強い意思表明は昔の話。》
2016-05-15 08:053
1: 2009年4月5日オバマ大統領はプラハにて演説を行った。核兵器廃絶に向け、歴史的演説と位置づけられた。中身を見てみたい。
・ 今日、焦点をあてる問題は私たちの国の安全保障と世界の平和にとって基本的なものです。21世紀の核兵器の未来についてです。
・今日、冷戦は消えましたが、何千もの兵器は消えませんでした。
 何千もの核兵器の存在は冷戦の最も危険な遺産です。
・20世紀に自由のために立ち上がったように、21世紀にすべての人が恐怖から自由に生きられる権利のために一緒に立たなければいけません。核保有国として、核兵器を使用したことがあるただ一つの核保有国として、米国は行動する道義的な責任を持っています。私たちは一カ国ではこの努力を成功させることはできませんが、リードすることはでき、始めることはできます。
・だから今日、私は明白に、信念とともに、米国が核兵器のない平和で安全な世界を追求すると約束します。
・弾頭と保有量を減らすために、新しい戦略兵器削減条約を今年ロシアと交渉し始めます
・核実験を世界で禁止することを達成するために、私の政権では包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准をただちに、そして積極的に追及します。
・兵器の基礎となる部分をカットオフ(取り除く)するため、米国は、核保有国で使用される核物質の生産を検証可能な形で終わらせる新しい条約を目指します。
2:上記の演説は核の廃絶に向けて米国が具体的行動をとることを訴え、国際世論は強く支持した。
 2009年10月ノーベル平和賞を受賞した。
3:オバマ大統領は大統領選挙に於いてイラク戦争反対を述べ、これもまた米国の新しい安全保障政策への期待感を高めた。
4こうした中で2009年オバマ大統領が訪日時、広島訪問を希望したが、外務省が消極的見解を述べたことが明らかにされている。
オバマ大統領の広島訪問 外務次官「時期尚早」 ウィキリークス公開の米公電
オバマ大統領は日本人の間で歴史的なほどの人気を誇っており、日本の大衆は大統領の11月の日本訪問に高い期待を持つだろうと藪中外務次官は指摘した。特に反核団体は、4月5日プラハでの核不拡散に関しての大統領のスピーチを念頭に、彼が広島を訪問するかどうかについて推測を巡らすだろう。だが、オバマ大統領が広島を訪問し、第二次世界大戦中の原爆投下に対して謝罪をするという考えは「成功の見込みのないもの」なのだから、両国政府はこのような問題についての大衆の期待を静めなければならないと強調した。ファンファーレ無しの地味な広島訪問ですら正しいメッセージを伝えるのに十分象なのに、11月の訪問にこのような計画を含めるのは時期尚早であると。
9:薮中次官の発言は自己の見解を述べただけではない。事前に米側関係者の助言があったと推定される。
10:2009年の時に反対し、現在反対の力はあまりない。この違いは何か。
 2009年はオバマ大統領は核廃絶に向け、具体的に動こうとした。
広島訪問をその動きのエネルギーに使うことを考えた。だから止めたのである。
 今次訪問時、プラハ演説のように、「今日、私は明白に、信念とともに、米国が核兵器のない平和で安全な世界を追求すると約束します」と言えるか。最早、言えない。
10 米国政治は新しい大統領選出の時期に入った。オバマ大統領が重要な政策を打ち出せる時期は終わった。だから米国内に絶対阻止するという力は強くない。
 一言でいえば、大統領の卒業旅行みたいなものだ。
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安倍政権の暴政か民主化改革か、国民は岐路を迎えている

2016-05-13 20:01:21 | 政治・文化・社会評論
安倍暴政か平成民主化改革か、日本は岐路に立っている
                櫻井 智志


①資料として-【日刊ゲンダイ】
空気一変…オバマ大統領の広島訪問で再燃する「衆参W選」
2016年5月13日


解散風が吹いてきた…(C)日刊ゲンダイ

 政界で再び「解散風」が吹き始めた。オバマ大統領の広島訪問が実現したことで、勢いに乗る安倍政権が衆参ダブル選に打って出るというのだ。シナリオはサミット直後の6月1日に衆院を解散し、7月10日にダブル選だ。

「どのポスターを選挙で使うか急ピッチで準備を進めています。7月10日の選挙なら選挙事務所の手付金も、そろそろ払わなければいけない。療養中の甘利明前経済再生担当相も、ダブル選に向け秘書たちに『地元を回れ』と指示していると聞きました。5月18日には党首討論がありますが、そこで安倍首相がいきなり解散をブチ上げてもおかしくない。4年前の野田佳彦元首相と同じです」

 スマホに写った選挙用ポスター10枚を見せながら、衆院の民進党幹部はこう言った。

 ダブル選は見送り――そんな臆測が流れていた永田町の空気が一変したのは10日。オバマ大統領の広島訪問が電撃発表されたからだ。27日に訪問予定だが、安倍首相と世界に平和をアピールすれば、報道はそれ一色になる。

■サミットで世界経済のリーダーシップを演出

 さらに、伊勢志摩サミット(26、27日)でも、安倍首相は財政出動を約束する形で、世界経済のリーダーシップを演出するだろう。そうなれば、野党の存在なんて影も形もなくなる。

 安倍政権にとって唯一の“アキレス腱”ともいえるのが「パナマ文書」だ。リストの中には政権関係者もいて、調査が進めば安倍政権にとって“致命傷”になるのは間違いないが、全容解明への動きは遅い。民進党のパナマ文書調査チームのメンバーが言う。

「国税庁にとって、パナマ文書は“宝の山”のはず。民進党のヒアリングには部長クラスが出席していて、本気で調査をやりたそうでした。しかし、実際は異様に腰が重い。上から何か“ブレーキ”がかかっているとしか思えません」

 戦後、ダブル選が行われたのは1980年と86年の2回。大平内閣の「ハプニング解散」と、中曽根内閣の「死んだふり解散」だ。これまで「やらない」と言っておきながら、解散・総選挙に踏み切り、いずれも自民党が大勝している。今回も熊本地震後には、安倍首相がダブル選を断念したと大手メディアが一斉に報じているが、政治評論家の伊藤達美氏はこうみる。

「熊本の被災地のことを考えれば常識的にはダブル選はない。ただし、野党が会期末に内閣不信任決議案を出した場合などに“ハプニング的”に解散に踏み切る可能性はある。参院選だけなら野党も統一候補を立てられますが、衆院選も同時となると、全国の小選挙区で統一候補を立てるのは難しいでしょう。圧勝とはいきませんが、与党が有利であることは確かです」

 政権維持のためなら何でも仕掛ける安倍政権。何があってもおかしくない。

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②櫻井智志の見解

 安倍は、自分に有利ならなんでもする男。彼の言葉の一切は詭弁と行き当たりばったりの方便。政治的論理とはかけ離れた直感的本能だけで動く。安倍が政権でやったことは、急スピードで日本を戦時中態勢に似た時代閉塞の社会にしてしまったこと。
安倍の発言や演説は一切無視して、そういう状況の裏側の本音だけ類推すれば充分。

 日本共産党と市民運動は、衆参同時選挙をめざして、「衆院選野党共闘」が予想されることは他の野党と連繋し、衆院選選挙区複数区や比例区は急いで候補者を絞りこんでおいても、ムダではない。今回なくとも定例衆院選挙は、すぐやってくる。

 オバマは前回来日した時に、広島訪問を切り出していた。ところが日本政府側が官僚対応で「日程的に無理です」とオバマに言い、マスコミには逆の報道を垂れ流した。

 今回も、任期切れとなるオバマの政治的信念にもとづく広島訪問の意思を、安倍は変なことを言いだして、まったく別の方向に利用を思いたった。この男、恐ろしいマキャベリスト。前後の脈絡もなく、なんでも牽強付会してしまう。

 しかし、日本社会は、急速な極右反動化が進む中で、支配者と国民との矛盾とはかってなかったほどに断裂を広げている。安倍の政治的寿命は尽きて、保守勢力の中から、引導を渡す政治家が出てこよう。さらに安倍政権が終焉を迎えた時に、日本は軍事大国化か、市民主導の平成民主化改革か、明確な別れ道が見えてこよう。

持続する芝田貞子さんたちの志 ~2016年(核時代71年)第17回平和のためのコンサート~

2016-05-05 08:53:06 | 政治・文化・社会評論
  持続する芝田貞子さんたちの志
~2016年(核時代71年)第17回平和のためのコンサート~
                    櫻井 智志

*写真は講演するお二人のひとり石垣義昭さん

1  概要

第17回平和のためのコンサート
2016年(核時代71年)6月18日(土) 14:00開演(13:30開場)
会場 新宿区 牛込箪笥区民ホール
   都営地下鉄大江戸線 牛込神楽坂駅A1出口徒歩0分
   東京メトロ東西線 神楽坂駅2番出口 徒歩10分
料金 2200円(全席自由)

第1部~講演~ 

石垣義昭・鷹巣直美
「戦争しない憲法九条を守り、活かし、世界に広める」
『憲法9条にノーベル平和賞を』の取組から

第2部~コンサート~

バリトン独唱 奥村泰憲(ピアノ:外林由貴子)
       歌劇「はだしのゲン」から“麦のように強くなれ”他
チェロ独奏  佐藤智孝(ピアノ:児玉さや佳)
       メヌエットト長調(ベートーヴェン 作曲)他  
重唱     アンサンブル・ローゼ(ピアノ:末廣和史)「ゴンドラの唄」他
       ソプラノ   :高橋順子・渡辺裕子
       メゾ・ソプラノ:高崎邦子・芝田貞子
       アルト    :浦 富美・嶋田美佐子  
司会 長岡幸子
主催 平和のためのコンサート実行委員会
後援 アンサンブル・ローゼ  ノーモア・ヒロシマ・コンサート
   ストップ・ザ・バイオハザード国立感染症研究所の安全性を考える会
   バイオハザード予防市民センター
お問合せ:TEL/FAX 03-3209-9666 芝田様(深夜や間違いの電話やファックスにご留意ください)

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2 持続する芝田貞子さんたちの志

 今年2016年(核時代71年)で17回目を迎える。このコンサートの第1回目は2000年(核時代55年)に開催されたと思う。2001年(核時代56年)3月14日、芝田進午先生は胆管ガンのため多くの方々の哀しみのなかでご逝去された。この年に開かれた第2回コンサートの実務からすべての運営を担われたのが、芝田貞子さんだった。それを支えたのが、ご家族と感染研裁判をともに闘われた研究者や市民の方々や芝田先生を尊敬する教え子たちだった。
 この17年間のあいだ、アンサンブル・ローゼの声楽家の皆さんは芝田貞子さんを「芝田先生」と呼ぶようになっていた。かつて芝田進午氏が企画・推進・実務のかなりの実務を担っていた。それらのすべてをいま芝田貞子さんが担っている。しかも初回から17年間も。その前の「ノーモア・ヒロシマ・コンサート」は東京都新宿区と広島市とで開催されていたから、ご夫婦が推進された反核文化としての実践は、数十年にわたる。
 芝田貞子先生が果たされてきた反核文化としてのコンサート推進は、まさに芝田進午先生の開拓者としての同志であり継承者である。17年間企画者であり推進者であり実務の責任者としての継続は、私はひとことも聞いてはいないけれども、想像するに心身ともにかなりの負担や過労となったこともあろうと私には感ぜられる。
 そのような思いに至った時、このコンサートが、福島原発事故でいまだ事故の実態も事故進行がどの程度の段階かも把握できていない今日にもつ意義は大きい。ヒロシマとナガサキの核兵器投下という非人道的戦争犯罪をノーモア・ヒロシマ・コンサートは側面から告発し、ここ数年、ケネディアメリカ駐日大使やアメリカ国務省ケリー長官は広島市の原爆資料館を訪れた。ノーベル平和賞を受けながら、ブッシュ前大統領の致命的な経済失政により受けた傷痕のため、経済政策の復興が実現できずに中間選挙敗北のためあいついでアメリカ軍産複合体と妥協せざるを得ない政治の連続である。それでもキューバとの劇的な国交回復に続き、広島を来日し原爆資料館を訪問する可能性をあきらかにしている。
 ところがそんな日本の国情よりも別の価値観しかわからない安倍晋三氏は、なんと原発や兵器を輸入することで経済振興をはかる暴挙に出た。こんな核時代71年(この呼称は芝田学の反核文化論の成果である)に、平和のためのコンサートの意義は、実に豊かで大きなものがある。

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3 今次コンサートの第1部講演について
 
 「憲法9条にノーベル平和賞を」の運動について、実行委員会共同代表のひとりである石垣義昭さんは、2014年(核時代69年)9月22日に、以下のように述べていらっしゃる。原文をそのまま転載することで読者の判断に供したい。出典は「法学館憲法研究所」のウェブサイトである。
http://www.jicl.jp/hitokoto/backnumber/20140922.html

====引用開始=====

この運動の始まり
 私たちが進めている「憲法9条にノーベル平和賞を」の運動は、私たちが最初ではありません。私たちの把握できている限り、1991年にアメリカで「第9条の会」を立ち上げた現オハイオ大学名誉教授のチャールズ・オーバービー教授や日本の全印総連女性部でも起こしています。
 今回の私たちの運動の発案者である鷹巣直美さんはこうした経緯を知らないまま、同様の趣旨のメールを何回かにわたってノルウエイのノーベル委員会に送ったそうです。すると委員会からメールが返って来ました。そこには①憲法の条文は受賞の対象にならない。受賞者は個人か団体であることが必要。②ノミネートにはノーベル委員会が認めた推薦資格を持つ人の推薦書が必要。③推薦は毎年2月1日に締め切られる。などのことが書いてありました。
 そこで鷹巣さんは2012年にEUが団体で受賞していることにヒントを得て、「憲法9条を70年近く保持し続けている日本国民にノーベル平和賞を」という今回の運動を思いついたといいます。その提案を受けて相模原市と座間市の「9条の会」が合同で実行委員会を立ち上げたのが昨年の8月でした。「全国9条の会交流集会」で協力を呼びかけたのが11月で、「神奈川新聞」や「東京新聞」(1月)がこの運動を紹介した頃から運動が広がり始めました。2月1日の締め切り前に推薦書(13個人と1グループ)とそれまでに集まった署名約2万筆を送ることができました。
海外の反響に驚く!
 4月9日にノルウエイの委員会から推薦を受理したという連絡が入ると、マスコミなどの大きく取り上げるところとなりました。特に韓国や香港をはじめとする海外からの反響が大きかった事に驚きました。直後から署名も急速に広がりはじめました。次から次にかかってくる電話の「署名用紙を送ってください」という問い合わせに十分対応できないほどでした。多くの方にご迷惑をお掛けして申し訳なく思っています。
 ノミネートの連絡が入った直後のことでした。以前から護憲運動を続けている「9条の会」を受賞対象者として推薦していた東工大の先生から、「私の推薦書も受理されましたよ、ともに頑張りましょう!」という連絡がありました。私たちは受賞対象者を「日本国民に」としています。今年「ノーベル平和賞」にノミネートされた個人および団体は278に上るといわれていますが、その中に「日本国憲法」を推薦した二つの団体が含まれていたのです。
 さて、今回の運動を通じて最も強く感じたのは、署名用紙に添えられてくる手紙の殆どに「とてもいい運動を始めてくださいました。皆さん気持ちよく署名してくれます」とか、「この運動を知って希望と勇気が湧いてきました」などの感謝の言葉や「この運動の実現を祈っています」などと書かれていた事でした。そうした声を実行委員会ニュース(現在6号まで発行)にも毎回紹介してきましたが、そうした手紙に私たち実行委員がどれほど励まされたか知れません。改めてお礼申し上げます。
「アジア平和賞」をいただきました
 8月15日、マレーシアのクアラルンプールで授賞式がありました。この賞の受賞については実行委員会ニュースNo.7(9月下旬発行)で詳しく報告しますが、私たちの運動の意義を改めて確認させてくれる賞でした。
 実行委員会ニュースに毎回書いている文があります。それは≪憲法九条のすばらしさを共有し、守り、活かし、世界に向けて広めていく取り組みの一つとして、思想・政党・宗教などのあらゆる違いを超えて、「憲法9条にノーベル平和賞を」の一点で一致し、協力して活動しています。≫というものです。この一文に私たちの運動の思いが込められています。しかし、「ノーベル平和賞」を受賞する事が最終目標ではありません。それは一つの通過点なのです。
 日本国憲法を守り、活かし、広めていくのはあくまで日本国民です。日本国憲法の持つ素晴らしい精神。「平和主義」、つまり、もう二度と戦争はしませんという不戦の誓いです。「基本的人権の尊重」、つまり、一人ひとりを人間として尊び、その幸せを実現していくことです。「主権在民」つまり、国民を主人公とする社会の実現です。
 ある人が言いました。「9条はノーベル平和賞に値するのか」と、そして「ノーベル平和賞は9条に値するのか」と。私は今回の運動を通して「この運動はそのことを問う運動でもあるのだということが」少し分かってきた気がしているところです。
===引用終了=====
 石垣義昭さんは、1941年、北海道に生まれて室蘭栄高校、都留文科大学国文科卒業、武蔵工業大学(現東京都市大)付属中高校に勤務なさり、2005年にご退職された。現在は、「不登校を考える東京私学の会」の代表や東京父母懇談会「電話教育相談」・相談員もなされていらっしゃる。「教室に感動が広がるとき」(近代文藝社)などのご著作を出版なされている。
 この「憲法9条にノーベル平和賞を」の取り組みを日本で最初にとり組まれたかたが、鷹巣直美さんである。ウィキペディアに以下のような紹介がなされている。
【憲法9条にノーベル平和賞を(The Nobel Peace Prize for Article 9 of the Japanese Constitution.)は神奈川県座間市の日本バプテスト連盟会員の鷹巣直美さんが発案した、日本国憲法第9条にノーベル平和賞が与えられることをもとめた社会運動である。】
 この後に詳細な説明が続く。是非、鷹巣直美さんの講演をじかに聴いていただけたら幸いである。

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4 もうひとりの共同代表落合功さんのこと
 東京新聞神奈川県版は、5月3日に以下の記事を掲載した。

====転載開始============

【東京新聞 神奈川版】転載
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9条とあゆむ(上) 「軍国少年」反戦訴え
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2016年5月3日

◆「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委共同代表・落合正行さん(83)
実行委メンバーで打ち合わせ中の落合さん(中)。左奥は鷹巣さん=座間市で 写真(写真はここはひとわくしかないので割愛)

 かつての軍国少年は戦争や病床体験を経て、平和の大切さを痛感、反戦を訴えるようになった。「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会に届く賛同署名には、「九条は世界の宝」「九条の考えを国内外に発信する取り組み」などと書かれた手紙が添えられている。目を通すたび、「この九条を守らなければならない」と気持ちを新たにする。
 小学六年だった一九四五年七月、疎開先の甲府市が米軍の空襲を受けた。焼夷(しょうい)弾が降り注ぎ、上空が真っ赤に染まった。当時は軍国少年。耐えて勝つんだと信じていただけに、空襲ですべてが焼き尽くされ、桑の葉や白湯(さゆ)しか口にできない現実に強い衝撃を受けた。高校時代は肺結核が再発して三年間休学。病床で思うようにならない体になったことでも命の大切さ、平和の尊さを痛感した。
 療養中、父の知人で、社会運動家の妹尾義郎氏が自宅を訪ねてきて、無抵抗主義が人類を救うというガンジーの平和思想に触れた。四六年に公布された九条は、武力を保持しない無抵抗主義だと理解した。ただし、「九条だけだと絵に描いた餅。九条を守る市民運動があってはじめて平和を実現できる」と考えた。社会に出てからは労働組合活動に力を入れ、安保闘争やベトナム反戦運動に積極的に関わった。
 私立大事務局長を定年退職後、九条の会を知人と発足させて勉強会を重ねたが、市民を巻き込んだ運動としての広がりに限界を感じていた。そんな時、勉強会に顔を出していた主婦鷹巣直美さん(39)=座間市=から、九条をノーベル平和賞に推薦するアイデアを聞かされた。「面白いと思った。九条を広く伝えられるぞと」  実行委を立ち上げ、署名活動を始めると、安倍政権が集団的自衛権行使容認を閣議決定した一四年夏ごろから署名数が急速に伸びた。現在は約七十二万筆。支援の輪は海外にも広がり、旧日本軍の侵略行為を受けたアジア諸国からも「九条を守れ」との声が届くようになった。
 一方、「平和ボケ」「他国から攻められた時にどうするのか」といった反対意見も受けるようになった。九条をなくそうと必死なのは、九条があることで、やりたくてもできないことがあるからだ、と気付く。「九条は決して抽象的概念にとどまらず、現実的な力を持っていることの証しだ」。若い頃から平和運動を続けてきたが、九条の「力」を知ったのは鷹巣さんと運動を始めてからだった。
 落合さんは表情を引き締めて言う。「国家間の関係を強者と弱者で捉えるのは浅はかだ。九条を持つ日本人だからこそもっと高い次元で動けるはずだ。不断の努力で九条を守らねばならない」 (寺岡秀樹)
     ◇
 安全保障関連法が施行され、平和を希求する憲法九条の存在があらためて問い直されている。具体的な行動に移しながらその大切さを訴えている県内の三人を紹介し、私たちの生活に息づく九条の意味について考えてみたい。
 <「憲法9条にノーベル平和賞を」の活動> 2013年1月、鷹巣さんが「9条を広め、世界中の子どもを戦争から守りたい」との思いから一人で活動を開始。同年8月、落合さんらと9人で実行委を発足させ、「憲法9条を保持している日本国民」を候補にして署名活動などを展開。14、15年は候補としてノーベル賞委員会に正式受理されたが、受賞を逃した。今年は大学教授、国会議員らからなる推薦人が15年の倍の181人に上っている。

====転載終了=====

 新聞が紹介、掲載した落合功さんは、和光大学の良心的職員で、教務課長など実務の要職を歴任され、大学実務のトップである大学事務局長として、困難な運営の重責を担われた。 私が学問と人生の師と仰ぐ芝田進午先生。落合功氏は、芝田先生もお若い頃に、法政大学社会学部の芝田ゼミナールで学んだ生粋の教え子である。温和で公正なひととなりは、若い頃から現在に至るまで変わることのない誠実のひとでもある。この「平和のためのコンサート」でも会場でよくお見受けする。
 このように芝田ご夫妻が企画した実践は、広く大きな連なりを形成して、日本社会が豊かで温かな「人間連繋」(疎外された「人間関係」にかわる本質的な人間的関わり合いを示して提示された芝田先生の言葉)が蓄積されていることも、「平和のためのコンサート」の意外で充実した成果でもある。

 《あなたもご一緒に、第17回平和のためのコンサートをお聴きになりませんか!》
 
 

参院選選挙区に広がる新たな可能性の胎動

2016-05-04 16:50:54 | 政治・文化・社会評論
参院選挙区に広がる新たな可能性の胎動

        「国民的な統一戦線への探求」
               櫻井 智志


 参院選選挙区で最初に日本共産党予定候補者がおりて野党の統一候補が成立した経緯を調べてみた。次の文章は、
〔【声明】あべ広美さん予定候補及び熊本県参院選選挙区に関わるすべての個人や団体の激震被災をお見舞いすると共に、
心から激励の応援エールを贈ります〕の一部分である。

以下引用開始~~~~~~~~~~~~~~~~~

 私たちは、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」と民進党・日本共産党・社民党・新社会党とが、無所属弁護士あべ広美さんと協定して、参院選熊本選挙区の予定候補として決めたことを重要と考える。

 熊本県では、安保法制(戦争法)に反対するため結成された「戦争させない・九条壊すな!くまもとネット」が、(1)集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回(2)先の国会で採決された11の安全保障関連法の廃止(3)日本の政治に「立憲主義と民主主義をとりもどす」―の3点を共通の目的に、県内の5野党と二つの労働組合とともに、あべ氏を統一候補として擁立。全国に先駆けて市民・野党統一候補が実現していて、きわめて優位な基盤を形成していたのである。

 ところが、本年4月14日以降あいつぐ激震が熊本県のみならず大分・長崎・宮崎・鹿児島など周辺にもおよぶ連続的な地震が続いている。私たちは、国政を憲法にもとづく立憲主義の回復を求めるために、「戦争させない・九条壊すな!くまもとネット」、労働組合、「市民連合」、熊本県内の民進党・共産党・社民党・新社会党、そしてなによりもあべ広美さんらの災害被災を憂うとともに、熊本の全国に先立つ民主的選挙運動にも甚大な困難が生じていることを思う。

2016年2月11日、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(略称「市民連合」)と野党5党(民主党、日本共産党、維新の党、社民党、新社会党)は無所属の弁護士あべ広美さんを参院選熊本選挙区の予定候補として擁立した。
安保法制廃止、集団的自衛権の閣議決定の撤回を含む立憲主義の回復―などを公約として掲げ、当選した場合も無所属議員として活動することなどを内容とする協定書を調印した。

 調印には、「市民連合」から山口二郎氏(立憲デモクラシーの会・法政大学教授)、佐藤学氏(安保関連法に反対する学者の会・学習院大学教授)、本間信和氏、芝田万奈氏(SEALDs)、熊本側からは、あべ候補とともに「戦争させない・九条壊すな!くまもとネット」の代表、日本共産党、民主党など県内野党代表らが参加した。
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あべ広美熊本選挙区予定候補と「市民連合」が調印した協定書全文
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 安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合は、「立憲主義、民主主義、平和主義の擁護と再生は、誰もが自由で尊厳あるくらしをおくるための前提となるものである。私たち市民連合は、安全保障関連法を廃止、立憲主義を回復し、自由な個人が相互の尊重のうえに持続可能な政治経済社会を構築する政治と政策の実現を志向する」という理念の下、下記の3点を公約する「市民派・野党統一」候補を推薦し、市民連合推薦候補として全力で支援を行います。
 公約1 安全保障関連法の廃止
 公約2 立憲主義の回復(集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を含む)
 公約3 個人の尊厳を擁護する政治の実現(具体的政策については今後協議する。)
   安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合
 私は、市民連合の掲げる上記3点を2016年参議院選挙において公約します。
 市民連合の推薦を受け、当選したあかつきには、原則として任期満了まで特定政党に属さず、上記公約実現のため全力を挙げることを約束します。
 2016年2月11日   あべ広美

引用終了~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 これをよく読むと、野党統一候補のあべ広美弁護士は、「市民連合」とあべさんご本人とが協定を取り交わしていることがわかる。あべさんと野党とが協定したというのは、あいまいで不確かな表現であり、なおかつ間違っている。市民連合と無所属弁護士が協定成立した後に、この候補者ならということで野党共闘で支持している。
 もっとも熊本県段階では、市民団体と野党とが早くから提携していた。野党統一と市民運動とが、あべ広美さんを統一候補として押し出している。

 この些末なことにどうしてこだわるのか。
それは、「野党が合議して候補者をもってきて、市民も選挙に動いた」という認識は、野党共闘の根幹に関わることだからだ。
北海道5区で敗北した池田まきさんの選挙直後の公式発表を以下に転載する。

『【公式サイト転載】
『池田まきから皆さまへ』
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お礼のことば
-----------------
朝も晩も寝る間も惜しんで「私の選挙だ!」と、必死になって、一緒に闘ってくださった皆さん、
心の底から本気で応援いただいた全国の皆さん、
想いや願いを込めて投じてくださった皆さん、
...
本当にありがとうございました。
結果は、力及ばず、本当に申し訳ありません。
本当に、悔しくて、悔しくてなりません。
この1票1票には、私たち市民の想いがいっぱい詰まっています。
誰ひとりおいてきぼりにしない、
すべての人が「安心」できる社会をつくるため、
「夢をもっていいんだ」、「みんな、チャレンジできるんだ」ということを
私、池田まきが挑戦することで、「生きる希望」に叶えたい、
その強い想いでこの選挙戦、どんな理不尽な力にも負けず闘ってきました。
「見えない生きにくさ」という社会の課題も顕著になったと思います。
この課題については、権利を擁護する福祉の専門家として、
必ず、みんなが夢や希望が持てる社会へ、道をきり拓いていきます。
また、今回の選挙は、
市民が主体的に参加し、そして動いた、初めての市民選挙でもありました。
市民ひとり一人の力は小さいかもしれないけど、
みんなが動き、つながれば、必ず何か変わるという、
大きな、大きな、はじめの一歩になったと思います。
このことをすべての市民の「勇気」にしたい。
そして、日本にいるすべての人の「希望」に変えたいと思います。
本当に皆さん、ありがとうございました。
池田真紀はあきらめません。
諍いのない、争いのない、暴力・武力・権力に怯えることのない、
すべての人が「安心」して「あたりまえ」に生きていける「平和」な社会を。
一市民として、一ソーシャルワーカーとして、池田真紀として、
私に託していただいた願いや想いを実現する道を見つけていきます。
また、このことは新しい政治へのスタートラインでもあり、
この出発点を大事にして、皆さんの想い、大切な財産を政治にも反映していきます。
ありがとうございました。
                       池田まき
          無所属新人 池田まき 123,517票
         投票率 57,63% 』




 ここでとくに強調したいのは、
「今回の選挙は、市民が主体的に参加し、そして動いた、初めての市民選挙でもありました。」という箇所である。
ここに、安倍政権与党や長嶋昭久民進党議員らが言う「民共合作」などというデタラメな造語のインチキさを証明する根拠がある。熊本でも、北海道の池田まきさんでも、市民運動を十二分に考慮し生かして選挙に対応している。SEALDsの奥田愛基さんが札幌にわたり、池田まきさんに立候補要請したこと、それによって立候補を決断したことは報道され、よく知られている事実である。
 今回の参院選にとり組む民衆側の二つの特徴をあげよう。

 日本共産党が、自らの候補を取りやめて野党統一候補擁立に全力を尽くして一人区で20以上の県での実現をみたことは、かなり高度の判断であるばかりか、日本共産党の政治倫理への国民的な信頼を得ている。このことが参院選の特徴の第1。

 さらに第2は、市民団体や市民運動の動向である。「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」「安全保障関連法に反対する学者の会」「安保関連法に反対するママの会」「立憲デモクラシーの会」「SEALDs」の団体そのものや有志が結集して、『安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合』(略称:市民連合)が結成されその活動ぷりは鮮やかである。
 戦後史では、今までも市民主義や市民運動は重要な意義をもった。ただそれらは理論的、討論的な特徴が見られた。それでもいままでの市井三郎、丸山眞男、林達夫、羽仁五郎、久野収、鶴見俊輔、小田実、これらの指導的存在は、市民運動家というよりも知識人として重要な貢献をなしえた。それに比べて「市民連合」に加わっている大学教授や知識人たちは、実践家としてきわめて高い政治的識見をもって、市民運動に参加している。

 とくに私が思うのは、日本共産党も市民運動団体も実に成熟した抑制と謙虚さを踏まえていることだ。
七月に迫った参院選にむけて、市民連合など市民が候補者とともに正面に立ち、それを野党共闘が候補者を支えながら、持続的に支援し続けること。このような「市民と政党」の共闘型選挙こそ、大きく国民に伝わり広がっていく。




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重要参考資料
【孫崎享のつぶやき】

有権者の方が賢い。自民は盛んに「民共合作」と共産党の協力煽るも不発。統一候補への勢い続く。なんと民主党長島昭久議員も「民共合作」使用。
2016-05-04 06:204



 参議院選挙一人区、衆議院補選での野党統一候補の動きを、「民共合作」という時代がかった表現で、その勢力を削ぐ動きが見られた。

 ウィキペディアを見てみよう。
「2016年2月28日、自民党の茂木敏充選挙対策委員長が岐阜市で講演し“野党統一候補と言うが、実質的には民主党と共産党が組んでやるということ。『民共合作』の革新勢力にこの国をゆだねるのか”、批判的なニュアンスでこの用語を使用した。」

 おまけにウィキペディアは次を記載している。
「民主党内でも共産党との協力に消極的だった長島昭久衆議院議員は、衆院北海道5区補選で自民党が新党大地の選挙協力を取り付けたことについて、2016年1月10日のツイートで「民共合作ポーズがもたらした手痛い誤算」と評している」
 (参考:長島昭久 認証済みアカウント @nagashima21

これも、民共合作ポーズがもたらした手痛い誤算だと思う。大地の協力があれば、引っ繰り返せた可能性は高いと言われていただけに、痛い。北海道補選は野党の反転攻勢の重要な足がかりだった。もちろん、勝負はこれからだ。―新党大地自民支持の報をうけてー)



 この長島昭久衆議院議員の説明は如何に事実と反しているかを見ると、「民共合作」批判が如何にいい加減な説明であるかが解る。
 池田まき候補が①鈴木宗男氏等が自民党候補応援に回ったことで失った票はどれくらいか。②共産党との令閨で得た票はどれくらいか。①と②を比較すれば簡単に結論が出る。

 そもそも連携は共通の政策目標があってのことである。

 共闘協定は、(1)戦争法廃止をめざす(2)立憲主義、民主主義の回復をめざす(3)その姿勢を最後まで貫く―の3項目であった。共闘を評価しようとすれば、この目標で共闘する意義があるかをまず、論ずるべきであろう。


 しかしながら、「民共合作」という批判的言動は、盛んに使われた北海道5区では何の影響もなかった、かつ北海道5区の戦いによって、野党統一候補の動きが加速されているとの報道を東京新聞が行っている。


A.事実関係 東京新聞(2016年5月3日)報道

 夏の参院選に向けた野党候補一本化の動きが、三十二ある改選一の選挙区のうち、六割超の二十一選挙区まで進展した。四月二十四日の衆院北海道5区補欠選挙では、落選したとはいえ野党統一候補が、自民党候補と接戦を繰り広げた。野党間の合意発表は補選前後に相次いでいる。安倍晋三首相が目指す改憲発議が可能な三分の二勢力の獲得を阻止することになるのか。

 改選一の選挙区では、四月十四日時点の本紙の集計で、十六選挙区で野党が統一候補の擁立で実質的に合意していた。その後群馬、新潟、秋田など少なくとも五選挙区で、共産党が候補擁立を取り下げるなどして、野党統一候補で臨む態勢が固まった。調整中の選挙区もあり、統一候補が増える可能性がある。

 野党共闘は、北海道5区補選で一定の効果が見て取れた。民進、共産、社民、生活の野党四党が推薦した無所属候補の得票は、二〇一四年十二月の前回衆院選で民主(当時)、共産両党がそれぞれ擁立した候補者の合計得票と、ほぼ同じだった。補選での共同通信社の出口調査では、民進、共産両党の支持層のほとんどが野党統一候補に投票しており「共産党と組むと保守層が逃げてかえってマイナスだ」との懸念はあたらず、共闘に弾みがついた形だ。

 北海道5区補選のように、票を積み上げることができた場合、野党共闘は夏の参院選にどんな影響を与えるか。

 一三年の前回参院選を基にした本紙の試算では、改選一人区で非自民勢力が候補者を一本化した場合、勝利する選挙区は二から九選挙区に増える。

 与党の自民、公明両党と、改憲に前向きなおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党で、三分の二の勢力を確保するには、参院選で七十八議席の獲得が必要。四党の改選議席から十六上乗せする必要がある。もともとハードルが高い上、野党共闘により一人区で接戦になれば、三分の二を占めるのはさらに難しくなる。


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激震被災を見舞いあべ広美予定候補に激励を贈る集団声明

2016-05-02 21:24:15 | 声明
【声明】〔拡散・転載 歓迎〕

あべ広美さん予定候補及び熊本県参院選選挙区に関わるすべての個人や団体の激震被災をお見舞いすると共に、
心から激励の応援エールを贈ります

2016年5月2日憲法記念日前夜



「国民的統一戦線への探求」主宰者 櫻井智志・小鮒 智
賛同応援者一同(順不同・敬称略)
Yasutaka Nakamura・梶浦 礼子・牛来 昇・阿部 誠行・渡辺 幸彦・松木 豊年・坂田 宏子・河島 芳男・Syouhei Kouda矢島豊・湯澤 和貴・橋 渡・渡辺眞弓・柳谷 睦夫・捧 正道・オオヤブ カネミツ・清水 力志・井上 浩幸・山田 清・石田 哲也・大川 浩正・徳馬 ヒロ・田口 成光・藤原 國雄・いのくま 正一・尾田 孝人・加藤 昌孝・ Takao Baba・大森 斉・鬼頭 純三・青木宇一郎・Takashi Inoue・伊藤哲・田中 彰・菊池 亨・山田 佳史・伊藤正・高田 宮子・逢坂 拓・Nobuko Kurita・池 基子・平田 文仁・松阪 改造・真鍋 和崇・疋田 敬之・山本尚徳・浦添嘉徳・土井雄樹・石澤 庸彰・宮本 幸子・根上 茂美・Yoshifumi Nobukuni・有元幹明・福傳 潔・大隅利隆・廣瀬 岳幸・
Yuriko Arikado・長沢 正彦・木村 吉伸・大嶽 隆司・五十嵐 秀昭・宮原 春夫・石井 久司・船橋 賢一・藤吉 博明・佐藤 榮一・梅村 紅美子・廣澤 源一・
Shinji Kinoshita・原田 利行・Isao Yashima・みや まな・Reiko Matsuda・宮尾 益人・竹内 淳二・Sayu Kobayashi・青木 裕幸・菅野 かつひと・谷口隆明・本間 隆雄・Keiko Yafune・岩森 あかね・山田 みのり・八坂 玄功・石松 周・
瀬戸 大作・Naoko Chikamatsu・成山 太志・そうさく竹内・たのうえ たかし・柴崎 義雄・小幡勉・山田 博敏・吉田博・延藤 安弘・富山出・根木山 幸夫・Eiko Tanemura・藤井 定信・新田 桂一郎・高崎 大史・堀井 孝生・桂田 和彦・
柳生 啓介・吉原道之・小林 俊雄・Kenichi Minato・柳 明夫・高橋 善樹・須藤 幹郎・渡辺 良忠・浅田 和夫・中村 訓八・齋藤 恭太・瀬谷 実・堀埜 正直・光永敦彦・有田 洋明・安河内 信人・近藤 秀子・佐伯 昌子・北上 哲仁・矢野 哲治・Hatsumi Tosaka・鹿島 進・曽根 和彦・井原 憲吾・新井 たかね・木間 佳織・Norio Akashi・濱谷 正支・井筒 百子・原 茂明・小 惠子・清水 正昭・今井 猛大・平野 雅靖・松本 徹・畠田 綾・マッツン ヨシヨシ・阪上 雄一・鈴木 隆一・志賀 行雄・鈴木 友之・秋山 和昌・中村 京子・川添 貴仁・佐々木 雅博・おおさき こうじ・田中 公明・池田 昭一・Harumi Okita・山本慎一・北口 雄幸・大澤 徳和・及川 良一・片山和雄・金元幸枝・福井 勝・本馬 俊宏・清水 晃・魚谷庄司・前屋敷 幸子・Ichiro Hasegawa・池添 素・杉山 いずみ・柴田 芳昭・土居 史郎・Koji Ide・上村 雄一・天野 ゆみ・外山 雄一・鈴木 暹・伊藤竜介・小路 文喜・河西 英通・堀内 秀雄・荒木 和也・倉田 哲也・栗原 紀代美・
石田 弘太郎・Yasunobu Kato・鵜沼 久美子・酒井 啓祐・清水秀樹・吉谷 優子・田中 総司・Sumiko Shiroma・松井 寛子・坂本 文博・中村 淳・百合 たかひさ・溝江 清美・Hideo Kinoshita・朝倉 幸三・源元次郎・藤代 邦浩・光野 正洋・浦川 節子・大塚進・井之上 浩・Youzou Tanaka・藤牧 浩・坂田 和彦・上村 秀明・久後 生歩・立石 雅昭・Taijun Otsuka・Yoshitami Ooyama・堤 英祐・Toru Ota・山田鉄雄・木子 智夫・川村 博・浅野 史子・Wada Mayumi・糸数 都・村上 英・豊田 知八・山下 由美・小田切 智宏・増田 重美・Akira Ito・鈴木 マサホ・植田 和実・喜多知彦・熊田 ちづ子・佐々木 睦子・平川 容一・西本秀太郎・千田 草介・橋本正秀・Natsue Morita・加藤礼子・吉田健・佐々木 雅幸・Michiko Nisizima・吉田 昇・朱 永徳・長門 真理・佐々木 求・榑松 佐一・松岡利光・平田 義信・長谷川 節・赤岸香・須藤光夫・新留清隆・瀬川 篤樹・小村 勝洋・里 正善・くましろ ちかこ・星野 威・竹中 真生・前田 博史・岡田祥一・木村 敬子・上原 省吾・記代美高田・Manji Ikuta・菱山 南帆子・星野 慎司・Youichi Karato・尾崎 二郎・門倉禮子・西脇 いく子・Kenji Takamizawa・秋山 健二・結城 亮・Yuuji Nakayama・山下満昭・池原 正敏・韮澤 進・越後谷正勝・Yûiti Sawaya・島崎 寛男・犬井伸代・安富 和代・茨木 智志・出来 祥寿・中村 節子・薗部 英夫・荒川 愛・島田 けい子・高橋 佳奈・加納 孟・松澤 千歳・松下良樹・中里 仁美・Ryusuke Fujita・Takao Kusuhara・
Kouji Fukuzaki・Shahamat Jafari・勝浦 次夫・川部 竜二・渡瀬 勉・山村 幸穂・佐藤 耕平・前田 二郎・蛭川 秀悦・Hisao Nakamoto・上川畑 愉未・多田 泉・伊藤 建一・下村 和行・西迫 利孝・浦 照明・北川 正成・野村 久司・山田 政博・白石雄二・木村 葉子・宮澤 凱壽・原 広美・田中 陽二・麻野 京子・鴨志田 安代・渡辺 イワオ・楢山 菜津子・Saitou Toyonakarouren・城勝行・上原 賢作・Isao Hirayama・笠井 孝之・片岡明・遠藤 憲佑・松本 博昭・小林 俊哉・
吉村 光基・田中 俊正・岩崎勇・西田 浩之・渡邉 勝男・岸田 重信・佐々木 明美・石田 隆恒・中村姫世・新城清秀・Hisataka Azefu・大久保 令子・吉岡 孝嘉・山崎 哲也・杉本和・田中 千恵子・仲川 源久・平井 史郎・藤津 章智・
古瀬 修一・福井 雅英・大場栄作・古本史・田辺 昭夫・尾上 康雄・齋藤 純子・鴨志田 啓子・滝 次郎・宮崎 信恵・今石 靖代・冨永謙一・中村 幸恵・本島 静子・平野 彰・Akira Kobayashi・佐藤 みちよ・Masashi Sugiyama・
Yasuyu Acalulia・Miyuki Watari・斎藤 末広・嶽村 久美子・馬鳥 敦・中村 誠・土井 弘高・春木智江・Toru Sakata・海老原 直宏・伊達 純・佐藤 真理・Kei Hoshino・中川 恭孝・鈴木 カツ・末武 和美・中原 洋美・山田邦雄・小林 明男・晃 有野・松尾 健・宮国 忠広・小阪 三郎・築山美朝・岡 覚・木田 節子・安斎 修治・喜岡進・Katsumi Ito・長濱 一男・白井 徹・川副 邦明・田代 博・内田 正・五位野 和夫・近藤 重和・仲松 庸次・布施 恵輔・新祖 章・渡部 一男・Fukashi Nobukuni・Kouichi Ootuki・奥村 昭夫・今井 光・中村 幹雄・
石山 恵美子・大石 俊幸・鈴木 善輝・南里 元昭・森 利恵・
Kenichi Kakuzumi・小野 守平・増田 基幸・生駒 俊弦・坂本俊一郎・ゆりかもめ みやこどり・宮田 周治・にしの みねこ・Masayo Tanahashi・呉東 正彦・Atsushi Nagae・吉沢 政紀・伊藤 弘・田中 文夫・林辻 直也・
Oyama Moritsugu・宮内 欣二・伊藤 恵子・石山 初子・はの 武男・神田健策・菅原 一則・Tomonori Ito・金井塚 務・河原 純子・中西 篤之・笹山 尚人・益山 隆洋・高田 昭治・久慈 裕子・西田 純夫・清水 晴好・遠藤 和浩・草山 義博・
遠藤譲・大嶽 達・松山 信子・鈴木 一幸・中路 英明・田中 恒雄・桑田 伸子・中川 憲一・近松 さとこ・玉 真之介・たさき ふなはら はるな・石川綾・森 直実・Hitosi Sawamura・長野 邦子・松谷 清・高橋 敏・大地 智・中村 よお・
Akio Kanno・坂牧 勉・岡野純恵・増渕 英紀・小川和也・Keiko Kurokawa・松橋 ちはる・見崎 孝雄・近藤 良明・山口 享子・秋山 正臣・刀根安広・三矢 達朗・北中一永・原田 邦英・屋良 政旦・橋本 美香・健一 松浦・長田洋一・
山田 弘吉・阿波角 孝治・間嶋啓・一色 眞一・Manabu Watanabe・嶺村 君代・山下 敦史・野島 宏幸・市来利恵・三好 茂樹・渡辺 よしまさ・戸田 つぐお・武田 悦子・Sakamoto Yuji・古松 健治・森 晋一・田辺 修・今野 英子・
谷口 美春・篠原 昌彦・西野宏一・山下 亮一・沢原 勇三・渡瀬 邦男・齊木 登茂子・江川 博章・冨田宏治・松田 秀子・Sei Tatsumi・愛須 勝也・丸山 孝博・とう てらお・佐賀 裕敏・松本 清隆・杉田 源太郎・北野 ゆういちろう・真下 紀子・山内登・桑高 豊治・藤井 啓之・高迫 千代司・奥平 一夫・森谷 洋一・平岡 恵子・田中 孝征・宮脇滉輝・小手川 恵・半田 秀樹・花田仁・園田 啓二・Masao Moriyama・おばせ 勝義
【エールを贈る経緯の事実】
 私たちは、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」と民進党・日本共産党・社民党・新社会党とが、無所属弁護士あべ広美さんと協定して、参院選熊本選挙区の予定候補として決めたことを重要と考える。
 熊本県では、安保法制(戦争法)に反対するため結成された「戦争させない・九条壊すな!くまもとネット」が、(1)集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回(2)先の国会で採決された11の安全保障関連法の廃止(3)日本の政治に「立憲主義と民主主義をとりもどす」―の3点を共通の目的に、県内の5野党と二つの労働組合とともに、あべ氏を統一候補として擁立。全国に先駆けて市民・野党統一候補が実現していて、きわめて優位な基盤を形成していたのである。
 ところが、本年4月14日以降あいつぐ激震が熊本県のみならず大分・長崎・宮崎・鹿児島など周辺にもおよぶ連続的な地震が続いている。私たちは、国政を憲法にもとづく立憲主義の回復を求めるために、「戦争させない・九条壊すな!くまもとネット」、労働組合、「市民連合」、熊本県内の民進党・共産党・社民党・新社会党、そしてなによりもあべ広美さんらの災害被災を憂うとともに、熊本の全国に先立つ民主的選挙運動にも甚大な困難が生じていることを思う。
2016年2月11日、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(略称「市民連合」)と野党5党(民主党、日本共産党、維新の党、社民党、新社会党)は無所属の弁護士あべ広美さんを参院選熊本選挙区の予定候補として擁立した。
安保法制廃止、集団的自衛権の閣議決定の撤回を含む立憲主義の回復―などを公約として掲げ、当選した場合も無所属議員として活動することなどを内容とする協定書を調印した。
 調印には、「市民連合」から山口二郎氏(立憲デモクラシーの会・法政大学教授)、佐藤学氏(安保関連法に反対する学者の会・学習院大学教授)、本間信和氏、芝田万奈氏(SEALDs)、熊本側からは、あべ候補とともに「戦争させない・九条壊すな!くまもとネット」の代表、日本共産党、民主党など県内野党代表らが参加した。
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あべ広美熊本選挙区予定候補と「市民連合」が調印した協定書全文
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 安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合は、「立憲主義、民主主義、平和主義の擁護と再生は、誰もが自由で尊厳あるくらしをおくるための前提となるものである。私たち市民連合は、安全保障関連法を廃止、立憲主義を回復し、自由な個人が相互の尊重のうえに持続可能な政治経済社会を構築する政治と政策の実現を志向する」という理念の下、下記の3点を公約する「市民派・野党統一」候補を推薦し、市民連合推薦候補として全力で支援を行います。
 公約1 安全保障関連法の廃止
 公約2 立憲主義の回復(集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を含む)
 公約3 個人の尊厳を擁護する政治の実現(具体的政策については今後協議する。)
   安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合
 私は、市民連合の掲げる上記3点を2016年参議院選挙において公約します。
 市民連合の推薦を受け、当選したあかつきには、原則として任期満了まで特定政党に属さず、上記公約実現のため全力を挙げることを約束します。
 2016年2月11日   あべ広美
【あべ広美候補を支持する根拠】
 《あべ広美 ストーリー》
大阪で育つ
両親は中学卒業後に大阪で集団就職し結婚。家計は厳しく,家の電気が止められ、ろうそくの灯りで一晩を過ごしたことも。それでも勉強を頑張れば必ず報われると信じて努力した。中学を卒業するとき,八代市に移住。
アルバイトをしながら八代高校から九大へ
高校時代は,アルバイトで高校の授業料や参考書代を賄った。九州大学法学部に合格。大学時代の学習塾講師のアルバイトでは。生活費を稼ぐだけでなく、多くの社会勉強ができた。子どもたちの進学について保護者と熱心に意見交換もした。
女性総合職として生命保険会社に就職
勇気のいる一般家庭への「飛び込み営業」も経験した。結婚後も仕事を続けていたが,切迫流産のため絶対安静を命じられる。子どものことを考えてやむなく会社を退職し,無事に長女を出産。出産後は、育児サークル活動にも参加。保健婦さんや多くの先輩ママさんと知り合い,地域ぐるみで子どもを育てることの重要性を実感した。
再び八代へ
二女を出産した直後に離婚し,実家のある八代へ。子どもの将来を考え、司法試験へのチャレンジを決める。
昼間は実家の手伝いをし,子どもたちを寝かしつけた夜に猛勉強。養育費と児童扶養手当というわずかな収入の中でギリギリの生活が続く。娘たちは明るい子どもに育っていたが,家にお金がないことを知っていて「ママ,弁護士になったら買ってね」が口癖に。
ついに念願の弁護士に!
猛勉強の末,三度目の挑戦で司法試験に合格。二〇〇五年十月に熊本県弁護士会で八人目の女性弁護士となった。
「行列のできる法律相談所」にも出演
人気TV番組「行列のできる法律相談所」に四度出演。駆け出しの女性弁護士として異例の出演であったが,レギュラー出演者と丁々発止のやりとりを展開。
ライフワークは女性、平和、反貧困
女性弁護士の特性を活かし,あらゆる女性問題に取り組む。一人ひとりの悩みに寄り添い,一緒に考えて行動する。その結果,自信と輝きを取り戻していく女性たちの姿に大きなやりがいを感じた。また,日弁連委員として貧困問題にも深く関わるようになる。
さらに,憲法を学んだ者として,立憲主義や基本的人権の擁護という憲法の理念を実現する活動にも力を入れる。弁護士九条の会・くまもとの事務局を務め,講演会なども多数こなす。昨年9月に安保法制が強行採決された際には,多くの市民と共に反対運動の先頭に立つ。
あべ広美プロフィール
1966年 12月6日 大阪府堺市に生まれる
1982年 大阪府吹田市の中学校卒業
両親の離婚後母の実家のある
八代市に転居
1986年 熊本県立八代高等学校卒業
1990年 九州大学法学部卒業
(現)太陽生命保険株式会社入社
1995年 (現)太陽生命保険株式会社退社
1996年 第一子出産
1998年 第二子出産
離婚し、ふたたび八代市に戻る
司法試験の勉強を始める
2003年 司法試験合格
2004年 第58期司法修習生
2005年 弁護士登録(熊本県弁護士会)
熊本共同法律事務所入所
2015年 夫の中島潤史弁護士とともに
はみんぐ法律事務所開設
現職・元職
日弁連貧困問題対策本部委員
カルテがない薬害C型肝炎訴訟弁護団事務局長
ストップ!生活保護基準引き下げ・行政処分取消
請求訴訟弁護団事務職長
熊本県弁護士会両性の平等に関する委員会委員長
熊本県公共事業再評価監視委員会委員長
熊本市都市計画審議会委員
熊本労働局紛争調整委員会委員
熊本県男女共同参画審議会委員
八代市男女共同参画専門委員
熊本日日新聞社読者と報道を考える委員会委員
《あべ広美さんの政策》
視点1
生活者の視点で
●働くすべての人の雇用を守り、安心して生活できる仕組みをつくります
●未来を担う子どもや若者の貧困をなくします
●高齢の方々が地域で安心して暮らせる仕組みをつくります
●障がいのある人をはじめ、すべての人が差別に苦しむことのない社会をつくります
●公平な税制と社会保障制度の充実で格差を是正します
●農林水産業を守り、食の安全と地産地消を進めます
●クリーンエネルギーの地産地消を進めます
●中小企業への支援を強化します
視点2
女性の視点で
●女性が働きやすい環境を整備します
●非正規で働く人の処遇を改善します
●ひとり親家庭への経済支援を拡充します
●子どもに寄りそった保育の仕組みをつくります
●女性の声が政治に届く制度をつくります
視点3
平和の視点で
●安全保障関連法を廃止し、集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回させます
●自衛隊を海外に派兵させません
●安倍政権による憲法改悪に反対します
====(以上)=====

長編叙事詩「日本国憲法前文」讃歌

2016-05-01 11:55:15 | 
2016年5月1日

              櫻井 智志


中国・華中にて戦死した戦没学生田邉利宏は手帳に遺した。

「雪の夜」『きけわだつみのこえ』

 人はのぞみを喪っても生きつづけてゆくのだ。
見えない地図のどこかに
あるいはまた遠い歳月のかなたに
ほの紅い蕾を夢想して
凍てつく風の中に手をさしのべている。
手は泥にまみれ
頭脳はただ忘却の日をつづけてゆくとも
身内を流れるほのかな血のぬくみをたのみ
冬の草のように生きているのだ。

 遠い残雪のような希みよ、光ってあれ。
たとえそれが何の光であろうとも
虚無の人をみちぞく力とはなるであろう。
同じ地点に異なる星を仰ぐ者の
寂寥とそして精神の自由み
俺が人間であったことを思い出させてくれるのだ。






日本国民は、
正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、
われらとわれらの子孫のために、
諸国民との協和による成果と、
わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、
政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し、
ここに主権が国民に存することを宣言し、
この憲法を確定する。



そもそも国政は、
国民の厳粛な信託によるものであつて、
その権威は国民に由来し、
その権力は国民の代表者がこれを行使し、
その福利は国民がこれを享受する。



これは人類普遍の原理であり、
この憲法は、
かかる原理に基くものである。


われらは、
これに反する一切の憲法、
法令及び詔勅を排除する。




日本国民は、
恒久の平和を念願し、
人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、
平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、
われらの安全と生存を保持しようと決意した。



われらは、
平和を維持し、
専制と隷従、
圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、
名誉ある地位を占めたいと思う。
われらは、
全世界の国民が、
ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、
平和のうちに生存する権利を有することを確認する。



われらは、
いずれの国家も、
自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、
政治道徳の法則は、
普遍的なものであり、
この法則に従うことは、
自国の主権を維持し、
他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。



日本国民は、
国家の名誉にかけ、
全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。


憲法は
国家権力が国民を縛るものではない
国民が
公正な選出制度によって公平な選挙によって
議会を通じて
国家権力の横暴と暴走を制御するものである。

国政は
国民の意志にもとづき
国民が選出した議会が行使する権力により
国民の幸福を保障する。


日本は
他国を無視蔑視しない政治道徳の普遍的法則によって
他国と対等平等の関係を構築する努力を求められている。

日本国民は
国際平和を建設維持するために
理想と目的を実現する、
そんな名誉を遂行する国家であろうとすることを誓う。

海外に侵略し
多くの民衆を殺戮したこと
多くの国民が無謀な暴走を聖戦と信じ込まされ
戦場で国内で
死んでいったこと。

二度と
侵略者の妄想に盲従し
世界から異端視され暴走して
先人の悲劇と平和建設の委託とを
反故としてはならぬ。


戦争末期に
アメリカ軍が広島と長崎に核兵器を投下した。
被爆した詩人峠三吉は『原爆詩集』を詩作した。


     仮繃帯所にて

  あなたたち
  泣いても涙のでどころのない
  わめいても言葉になる唇のない
  もがこうにもつかむ手指の皮膚のない
  あなたたち

  血とあぶら汗と淋巴液とにまみれた四肢をばたつかせ
  糸のように塞いだ眼をしろく光らせ
  あおぶくれた腹にわずかに下着のゴム紐だけをとどめ
  恥しいところさえはじることをできなくさせられたあなたたちが
  ああみんなさきほどまでは愛らしい
  女学生だったことを
  たれがほんとうと思えよう

  焼け爛れたヒロシマの
  うす暗くゆらめく焔のなかから
  あなたでなくなったあなたたちが
  つぎつぎととび出し這い出し
  この草地にたどりついて
  ちりちりのラカン頭を苦悶の埃に埋める

  何故こんな目に遭わねばならぬのか
  なぜこんなめにあわねばならぬのか
  何の為に
  なんのために
  そしてあななたちは
  すでに自分がどんなすがたで
  にんげんから遠いものにされはてて
  しまっているかを知らない

  ただ思っている
  あなたたちはおもっている
  今朝がたまでの父を母を弟を妹を
  (いま逢ったってたれがあなたとしりえよう)
  そして眠り起きごはんをたべた家のことを
  (一瞬に垣根の花はちぎれいまは灰の跡さえわからない)
  
  おもっているおもっている
  つぎつぎと動かなくなる同類のあいだにはさまって
  おもっている
  かつて娘だった
  にんげんのむすめだった日を


そして峠三吉は、この詩集の序において
日本の未来建設のまさに序文となる予想のメッセージを記した。
日本は
再び侵略国家態勢づくりに本格化段階に入った。
まさに峠三吉の「序」は
いまにおいて
広く想起されるに価値ある真実の言葉となった。




ちちをかえせ ははをかえせ
としよりをかえせ
こどもをかえせ

わたしをかえせ わたしにつながる
にんげんをかえせ

にんげんの にんげんのよのあるかぎり
くずれぬへいわを
へいわをかえせ




日本国憲法 前 文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。