今回倉敷への旅のキーポイントになったのは、珍しい「返し寿司」なるものがあると知ったからです。
岡山には祭り寿司とかばら寿司と呼ばれるお祝いやお祭りの時に作るお寿司があるのですが、そういう郷土料理が食べたいなぁと検索していたところ、「返し寿司」という楽しそうなお寿司を見つけました。
未知との遭遇ですね。
これは面白ろそうというので早朝から電車を乗り継ぎ、途中で車に乗り換えて倉敷入りをいたしました。
前回更新の大原美術館に行く前に、とりあえずは旅の主たる目的である「返し寿司」を食べに、四季菜料理「成一」(せいいち)に突撃したのです。
お店に到着してみると、真新しくできたばかりの様子にびっくり。
確かHPではお庭の素敵な老舗の日本建築の写真を見たのだけどなぁ。
よくよくお話を聞いてみると、「蔵Pura 和膳 風」というお店が最近移転して「成一」になったのだ判明いたしました。
最近というのはほんとに最近で、3月8日に移転新装オープンだったのだそうです。
お祝いの蘭の大鉢がハンパない!!!
靴を脱いで2階のテーブル席に案内されました。
メニューを置いて去ろうとする店員さんにすかさず「返し寿司」単品でお願いしました。
ちなみにメニューには、返し寿司に天ぷらや小鉢などが付いたセットもありました。
さあ、テーブルセッティングも終わって(笑)気合十分に返し寿司なるものを待ちます。
その昔、備前岡山の池田のお殿様が質素倹約令を出したのは有名な話ですが、
「食膳は一汁一菜」を推奨したのだそうです。
推奨といえば聞こえはよいですが、役人のチェックもはいる本格的な命令だったのでしょう。
でもどんな時代にも私のような食いしん坊はいるようで、毎日が質素だと耐えらなかったのです。
よおくわかりますよ、私には。
しかも、お祭りや冠婚葬祭にも一汁一菜を守るのは至難の技。
そこで、見た目はご飯の上に錦糸卵を乗せただけのお寿司ができました。
これなら文句はあるまい!
役人のチェクが済んでどこかに行ってしまえば、このお寿司を箱ごとひっくり返します。
で、木の蓋を外せば・・・
こんな豪華なちらし寿司!
返し寿司とはトリック寿司だったんですね。
ご飯は酸味の弱い酢飯で、小さな切り昆布やカンピョウかな?お醤油で煮たものが混ぜてありました。
そのご飯の上に彩とりどりの魚と野菜が所狭しと乗っかっています。
しかも瀬戸内の魚が綺麗に重なって居ます。
鯛、鰆(さわら)、ツバス(?)烏賊、シャコ、穴子、ホタルイカ、蛸、海老。
シャコと海老は味見をしていませんが、魚類はどれも鮮度がよく、納得のレベルです。
野菜も、筍、菜の花、えんどう豆など春を感じることができて、ウキウキするようなビジュアルです。
添えられたお醤油は魚の上に掛けるのではなく、魚をつけてお召し上がり下さいと説明がありました。
来るまで知らなかったのですが、玄関のお祝い花に「門下生一同」という札がありまして、見送りにきてくれた店員さんに聞いてみたのです。
以前の場所では総料理長として多くのお弟子さんを指導されていた方という説明でした。
さすが有名な料理長!
味も申し分なく、つい私もお上品に食べようと頑張ってしまいました。
四季菜料理 成一 お店のHPはこちらです
住所:倉敷市阿知3丁目12−8
営業時間:ランチ11:30~14:00 ディナー17:00~22:00
定休日:不定休
倉敷に到着してすぐにミッションコーンプリートの旅でした。
これであとは安心してゆっくりと観光ができます。
倉敷に来られていたのですね。
そうか、蔵puraが移転に。それは知らなかった。
以前の蔵の辺りに子供の頃住んでいたので、
その場所には馴染みがあり、
前を通るたびにおいしそうって思っていたのですが
実は入ったことがなく。すごくおいしそう。
私も行ってみます!
そうなんです、自粛解除直後に行ったのです。
今は再び移動禁止なので、行ける時に行くものだなぁと思いました。
さて、蔵周辺は細い路地が多くすごく雰囲気のよいところですね。ただ現在は、都市整備中で少し様子が変わっているかもしれません。
蔵puraは昔のままイタリアンで営業されていました。成一までの道を訪ねて蔵puraに飛び込んだらとってもよい匂いがしていました。
蔵puraのイタリアンも成一の返し寿司もどちらもおすすめします。