昭和時代 地方私鉄の肖像 関東鉄道鉾田線

「関東鉄道 鉾田線」という呼び名の方が電関人にはむしろしっくりくる。
ここを最初に訪れたのは82年の春先だったと記憶する。
当時、関東鉄道はこの鉾田線以外に筑波線、常総線、竜ヶ崎線の4線が存在したが通ったのは専らこの鉾田線だった。



常磐線の石岡で国鉄の近郊電車を降り鉾田線のホームに行くとそこにはぐっと時代が遡る空気が漂っていた。
写真にこそちゃんと記録できてないけれど上の写真左端には既に動かなくなっていたキハ06タイプの車も見える。



秋のつるべ落としの陽は筑波山の向こうに沈み夕闇迫る桃浦駅にやってきたのはキハ07改造の601。
後付けの近代的なHゴムの顔つきに大ぶりの手摺と種車の風格を残すベンチレーターと窓配置がこの車の歴史を物語る。

学生時代、秋になると無性に覗きに行きたくなった鉾田線であった。

上）1982年春 関東鉄道鉾田線 石岡駅 　キハ713 下）1982年9月 桃浦駅 キハ601
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