狂電関人の写真庫

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非電化を流離う 弥生の終章 全線開通に向けて

2018年08月06日 09時35分40秒 | 国鉄・JR 東北

弥生の非電化流離いを終えるにあたって、

少し在来路線のことを考えてみたい。

昨今の異常気象(その異常気象を生んでいるのも人類だと思うが)に拠る再三の鉄道不通。
特に、地方に行けば行くほどその施設設備は老朽化している。沿線人口減少により採算が合わなくなり廃止する。
果たしてそれは、この国の国土保全上正しいことなのであろうか?否であると思う。

1本の線路で繋がる国土が失われつつある中で、新幹線を通したら地元自治体に半ば払い下げて、
脆弱な地方交通をさらに弱体化させる論理は、国政が唱える地方分権とは真逆の施政だと。

たとえ沿線人口が減少していても、その路線が国土を横断する迂回ルートに組み入れられるのであれば、
それは、災害復旧対策上(予防上)国の予算で確保すべきであり、また山がちな地形である以上、
戦後の経済再興上打ち捨てられてきた国内林業についても同じ理由によって国の責任で沿線の山野保全を
やっていくべきなのではなかろうかと。

あくまでも一個人の私的意見であり、何ら他の考え方をする人々と論戦を交えるつもりはないが、
ただ単に、鉄道を諸手を挙げて趣味対象と捉えるわけではなく、この南北に長い国土を隔たりなく支えてきた
「公共交通機関」である鉄道路線網の意味を理解し一応援者としての観点から私見を述べさせてもらうのみである。



大きく傾いた早春の太陽の柔らかな光の中、
黒々とした防風防雪林の陰から現れるヨンマル。

こうした、本来鉄道路線を守るべき人工林も何ら手入れも施されることなく、
寧ろそれは今日鉄道路線にとって往来妨害になりかねない脅威にもなってきている。
鉄道運行には、ただ線路と車両があればいいわけではなく当然それを安全に運行するに足りる
ヒト・モノ・カネが必要となる。
沿線自治体の英断により、上下分離方式で全線再開を目指す只見線をそういう観点からも
ぜひ応援していきたいものである。


非電化を流離う 弥生の章 おわり

2018年弥生 郷戸 D5

コメント
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