丸瀬布から車載ナビで釧網本線止別界隈を目的地へ設定すると、
北上してオホーツク沿岸に出るコースが奇しくも選択された。
途中、常呂で漁師が経営する海産物直売所で大方の土産品を購入し網走方面に移動中
驟雨の先に現れたのは能取湖沿岸に佇むキュウロクと客車だった。
ここは、湧網東線開業当初の終着だった卯原内駅跡。
急ぐ行き足を暫し休めて、77年夏計画しつつも様々な都合で果たせなかった湧網線の旅を空想しつつ、
さらには九州のそれとは似て非なる北のキュウロクとの偶発的な対面を噛みしめる。
廃線跡も遊歩道として整備され、いにしえの旅情を味わえる。
2018年水無月 旧卯原内駅 tablet撮影