富山で花と言えば、春のチューリップだが
地鉄の沿線に規模こそ小さいが鮮やかに咲き揃うダリアの園を見つけた。
曇天の寒々しい秋野に咲くそれは小さな太陽。
やってきた旧レッドアローとの共演に夢中でシャッターを切る。
オーバークロスする道路からプチ俯瞰で、
セイタカアワダチソウの黄色、ススキの薄茶、そしてダリアの三層の豪華な秋の競演には旧来の地鉄色が似合う。
2017年秋 長屋~荻生
立山・剣は古くからの山信仰で知られ、加賀の一向一揆などからも北陸は信仰深き土地柄。
道端の祠も多く存在するし、寺社仏閣も立派なものが見受けられる。
信心深きは学問に通じるのかもと再認識する。
蕎麦の白き花も神々しさを増す。
立派な伽藍の曹洞宗大悲山吉祥寺。
残り一日半の旅の無事を祈願する。
2017年10月 荻生付近にて
9月来のヒガハスは晩秋只中。
朝日に輝く尾花。
黄葉にサンドイッチされる観光特急。
暮れ色に染まる屋敷森に珍客も。
津々と晩秋が進みゆく。
2017年11月 ヒガハスにて
荻生駅で撮影していると、学生達が駅に一人また一人と。
富山は、国内でも屈指の勤勉県で大都市の分不相応な学生諸君とは違って見るから清楚。
そんな女学生が電車を待つ間に談笑する。
勉強のことではないのだろう、満面の笑み。
かつて自分が同じ年頃だった頃に頭の中がプレイバック。
そう、この一瞬を突いて交換日記を遣り取りしたり・・・と。
でも、電車がやってきたらそんな楽しいひとときはお終いで、
勉強モードで電車に乗り込んでいく。
なんだか甘酸っぱいひととき。
2017年10月 荻生駅にて
95年前、前身の黒部鉄道の駅として開業した荻生駅は今まで見てきた地鉄の駅とは異なる出で立ち。
元はホームが2面存在したらしいが草生してその形跡は土地の広さにしか感じない。
黒部峡入口の街として栄えたのであろうと、駅周辺の建物から推測できる。
日通プロパン燃料店、黒部農協など・・・
一日80名強の乗降数はここ10年ほど変わらずの荻生だが、
近隣の学校統合により、3年後には100名ほどの利用増が見込まれ駅設備の拡張計画が進行中。
かつてのホーム跡に駅舎を移設して、2面ホームの復活となる模様。
理由はともあれ地鉄にとって嬉しいニュース。
2017年10月 本線 荻生駅