http://news.goo.ne.jp/article/dot/politics/dot-2015091400034.htmlより
総裁選出馬を断念した野田聖子氏。その裏側について、本人はこう話す。
* * *
野田:今回、私が一貫して思っていたのは、とにかく総裁選をやるべきだということです。私が強烈に覚えている無投票で当選した総裁は、森喜朗元首相。小渕恵三元首相が急に病で倒れた緊急事態だったけど、密室で決めたと言われました。支持率がいったん下がりだすと、そういう出自と正当性をめちゃくちゃ批判されました。
ましてや今回は、世論を二分するような安保法制が問題となっている時。もし支持率がこれから悪くなったら、出自が問われるのではないですか? 私は森首相のとき、党の筆頭副幹事長として執行部の一員で、なすすべもなく支持率が下がっていったのを経験しているから、痛感しているんです。
それに、自民党の長所は自由闊達(かったつ)な議論と多様性。2009年に野党に転落したときに、私は党の綱領を全面改定したチームの一員だったんですが、綱領に「勇気を持って自由闊達に真実を語り、協議し、決断する」政党だという文言を入れました。
総裁選は3年に一度しかない開かれた議論をする絶好の機会。いま、自民党に対して不安が募っている中、きちんと説明する場があるのだから、そういうプロセスを経て選任されるほうが、安倍内閣が強固な基盤を維持できるんじゃないかって。
――しかし、野田氏が当初めざしていたのは、自らの出馬ではなかった。
野田:意中の人は2人いました。当然出てくれると思ったけど「出ても負けるから意味がない」と言われた。いやいや、勝ち負け以前の問題ですよ、と言ったのだけど……。私は自分の心に正直でありたかった。言うだけ番長になりたくなかった。はなから負けるとわかっている選挙になんで出るの、とも言われたけれど、政治家として、いざというときに誠実でいたいと思いました。
――そこで立候補を模索しつつも、正式な出馬宣言は、最後の「出馬断念会見」までなかった。
野田:理由は二つあって、最後の最後まで意中の人が「(私が)そこまでやるなら」と出てくれるかもしれない、と思っていたこと。もう一つは、もし私が出るなら最後まで隠密裏にやって、告示日に表明するしかないと思っていた。でなければ、推薦人になってくれる人たちを守れないと思いました。けれども、8月31日に出馬のための必要書類を、秘書が党本部に取りに行ったのをリークされてしまった。
※AERA 2015年9月21日号より抜粋
感想;
今の自民党には”自由闊達(かったつ)な議論と多様性”がまったくなくなったと思います。
自民党の良さが消えてしまっています。
憲法違反の集団自衛権について沈黙のままです。
従来の自民党だといろいろな意見が出ていました。
軽減税率の政府案についても沈黙です。
公明党の方が問題視する意見がでています。
国を守ること。自国を守ることが集団自衛権で他国と戦争することなのでしょうか。
それよりも、外交や国際社会の一員として目を向けることが、できることがたくさんあるのではないでしょうか?
国際的には
1)世界の安全を守ることは、責任を持って福島原発を廃炉にすること。
2)シリアからの難民を支援すること
国内的には
1)莫大な借金を減らすこと
2)若者の就労支援、貧困層からの脱却支援
3)沖縄の辺野古基地建設の見直し
今急いでやるべきことは、集団自衛権成立ではないと思います。
ジョン・メースフィールド「神に捧ぐ」
http://sessendo.blogspot.jp/2014/02/blog-post_9805.htmlより
貴公子や高僧はかつらをつけた御者に戦車を操らせ、
昂然と桂冠を戴いて時代の栄華を味わう。
その足元で、見下され、見捨てられ、槍に取り囲まれた男たち。
傷だらけの軍にあって死ぬまで戦う者たち、
戦場の埃と轟音と絶叫に茫然と立ちすくむ者たち、
頭を割られ、目に流れ込む血をぬぐうこともできぬ者たち。
胸に勲章を飾った将軍たちは王に愛でられ、
威勢のよい馬にまたがり、高らかにらっぱを鳴らして行進する。
その陰で、泥にまみれて城を攻め、無名のまま死んでゆく若者たち。
だれもが美酒と富と歓楽を謳い、
堂々たる美丈夫の君主を讃えようとも
私は土と泥を謳い、埃と砂を謳おう。
だれもが音楽と豪華と栄光を愛でようとも、
私は一握の灰を、口いっぱいの泥を謳おう。
雨と寒さに手足を失い、倒れ、盲いた者どもを讃えよう。
神よ、そんな者どものことをこそ
謳わせたまえ、語らせたまえ――アーメン
【『戦争における「人殺し」の心理学』デーヴ・グロスマン:安原和見訳
総裁選出馬を断念した野田聖子氏。その裏側について、本人はこう話す。
* * *
野田:今回、私が一貫して思っていたのは、とにかく総裁選をやるべきだということです。私が強烈に覚えている無投票で当選した総裁は、森喜朗元首相。小渕恵三元首相が急に病で倒れた緊急事態だったけど、密室で決めたと言われました。支持率がいったん下がりだすと、そういう出自と正当性をめちゃくちゃ批判されました。
ましてや今回は、世論を二分するような安保法制が問題となっている時。もし支持率がこれから悪くなったら、出自が問われるのではないですか? 私は森首相のとき、党の筆頭副幹事長として執行部の一員で、なすすべもなく支持率が下がっていったのを経験しているから、痛感しているんです。
それに、自民党の長所は自由闊達(かったつ)な議論と多様性。2009年に野党に転落したときに、私は党の綱領を全面改定したチームの一員だったんですが、綱領に「勇気を持って自由闊達に真実を語り、協議し、決断する」政党だという文言を入れました。
総裁選は3年に一度しかない開かれた議論をする絶好の機会。いま、自民党に対して不安が募っている中、きちんと説明する場があるのだから、そういうプロセスを経て選任されるほうが、安倍内閣が強固な基盤を維持できるんじゃないかって。
――しかし、野田氏が当初めざしていたのは、自らの出馬ではなかった。
野田:意中の人は2人いました。当然出てくれると思ったけど「出ても負けるから意味がない」と言われた。いやいや、勝ち負け以前の問題ですよ、と言ったのだけど……。私は自分の心に正直でありたかった。言うだけ番長になりたくなかった。はなから負けるとわかっている選挙になんで出るの、とも言われたけれど、政治家として、いざというときに誠実でいたいと思いました。
――そこで立候補を模索しつつも、正式な出馬宣言は、最後の「出馬断念会見」までなかった。
野田:理由は二つあって、最後の最後まで意中の人が「(私が)そこまでやるなら」と出てくれるかもしれない、と思っていたこと。もう一つは、もし私が出るなら最後まで隠密裏にやって、告示日に表明するしかないと思っていた。でなければ、推薦人になってくれる人たちを守れないと思いました。けれども、8月31日に出馬のための必要書類を、秘書が党本部に取りに行ったのをリークされてしまった。
※AERA 2015年9月21日号より抜粋
感想;
今の自民党には”自由闊達(かったつ)な議論と多様性”がまったくなくなったと思います。
自民党の良さが消えてしまっています。
憲法違反の集団自衛権について沈黙のままです。
従来の自民党だといろいろな意見が出ていました。
軽減税率の政府案についても沈黙です。
公明党の方が問題視する意見がでています。
国を守ること。自国を守ることが集団自衛権で他国と戦争することなのでしょうか。
それよりも、外交や国際社会の一員として目を向けることが、できることがたくさんあるのではないでしょうか?
国際的には
1)世界の安全を守ることは、責任を持って福島原発を廃炉にすること。
2)シリアからの難民を支援すること
国内的には
1)莫大な借金を減らすこと
2)若者の就労支援、貧困層からの脱却支援
3)沖縄の辺野古基地建設の見直し
今急いでやるべきことは、集団自衛権成立ではないと思います。
ジョン・メースフィールド「神に捧ぐ」
http://sessendo.blogspot.jp/2014/02/blog-post_9805.htmlより
貴公子や高僧はかつらをつけた御者に戦車を操らせ、
昂然と桂冠を戴いて時代の栄華を味わう。
その足元で、見下され、見捨てられ、槍に取り囲まれた男たち。
傷だらけの軍にあって死ぬまで戦う者たち、
戦場の埃と轟音と絶叫に茫然と立ちすくむ者たち、
頭を割られ、目に流れ込む血をぬぐうこともできぬ者たち。
胸に勲章を飾った将軍たちは王に愛でられ、
威勢のよい馬にまたがり、高らかにらっぱを鳴らして行進する。
その陰で、泥にまみれて城を攻め、無名のまま死んでゆく若者たち。
だれもが美酒と富と歓楽を謳い、
堂々たる美丈夫の君主を讃えようとも
私は土と泥を謳い、埃と砂を謳おう。
だれもが音楽と豪華と栄光を愛でようとも、
私は一握の灰を、口いっぱいの泥を謳おう。
雨と寒さに手足を失い、倒れ、盲いた者どもを讃えよう。
神よ、そんな者どものことをこそ
謳わせたまえ、語らせたまえ――アーメン
【『戦争における「人殺し」の心理学』デーヴ・グロスマン:安原和見訳