「新ゾロアスター教史 古代中央アジアのアーリア人・中世ペルシアの神聖帝国・現代インドの神官財閥」青木 健著 ”フレディー・マーキュリーさんの宗教”

・ゾロアスター教の教祖ザラスシェトラ（ギリシャ語でゾーロアストレース）は歴史上実在し、神の教えを説いた人物と考えられている。

・ザラスシュトラという歴史上の人物が存在したか否かを明確に証明する証拠はない。

・15歳のとき大天使ウォフ・マナフに召されて、初めて「善なる神アフラ・マズダー」に出会った。

・ザラスシュトラの活動範囲とメディア王国紀元前12～前7世紀

・ザラスシュトラは四十歳にして待望の一番弟子を得た。ただし、それは、10年間にも及ぶ宣教が功を奏したわけではなく、従兄のマドヨーイモーハンが帰依してくれたお陰である。・・・近隣で教えを説いていた「スィースターンの賢者」ことサエーナーが、100人の弟子を率いてザラスシュトラのもとに参じたとされる。

・原始アーリア人の宗教の中から、アフラマズダーだけが崇拝に値すると主張した。

・世界の始原は善と悪の闘争であり、個人の始原は善と悪の選択である。個人の生命は、全である生命が悪である死に敗れる形で、いったん終末を迎える。地上における肉体が滅んだのち、死者の霊魂は「チンワトの橋（選別の橋）」を伝って冥界へおもむく。この際、生前の善行が悪行を上回った場合、チントワの橋は広々として霊魂に天国への道を保証する。

・ゾロアスター教徒の間デハ、ヤスナ犠牲祭は、ゾロアスター教の数ある祭式の中でももっとお高度な奥義とされ、初級・中級の神官が参画することは許されない。

・マゴス神官団は、１～２親等以内での最近親婚を市場の婚姻形態と唱えて実行した。・・・イラン高原のアーリア人たちは、熱心に兄妹婚、少し譲っても従兄妹婚、従姉弟婚を繰り返すことになる。

・フスラウ二世は「アバルヴェーズ＝勝利帝」の称号を贈られ、サーサーン王朝ペルシア帝国の最盛期を体現する君主として名を遺すことになった。・・・彼によって、新たに253の拝火神殿が建設され、12,000人のヘールベド神官（祭式神官）が任命されたと宣言サレタコロガ、サーサーン王朝とゾロアスター教の絶頂期だったかもしれない。

・サーサーン王朝ペルシア帝国の崩壊

・しかし、神官皇帝は去ったが、神官団は残った。

・ゾロアスター教徒の出ペルシア記（インド西海岸への脱出）

・1990年代以降に中国で発表された諸論文によれば、19世紀のアヘン貿易で、（中国人民からみれば）「天人ともに許さざる」不正な利益をあげていた麻薬商人の半分以上が、実はインド・ぞろあすたー教徒によって占められていたことが分ってきた。これまでの研究では、彼らは英国籍を名のって商業活動を行っていたので、統計上は一括してイギリス人扱いされていた。
・ターター財閥の興隆、初代ジェムセートジー

感想；
フレディー・マーキュリーさんの宗教がゾロアスター教でした。
それでどんな宗教何だろうと関心を持ちました。
西アジアの国々と共に発展してきた宗教で、キリスト教より古くからあり、西アジアの国々の中で綿々と繋がってきて、インドに多くの信者がいます。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ゾロアスター教
ウイキペディアより
生涯において善思・善語・善行の3つの徳（三徳）の実践を求められる。
人はその実践に応じて、臨終に裁きを受けて、死後は天国か地獄のいずれかへか旅立つと信じられた。

信者の分布
近代以前からゾロアスター教が信仰されていた地域は、以下の通りである。
イラン：かつてゾロアスター教を国教としたサーサーン朝ペルシア帝国の中心地。ヤズドを中心に信徒数3万～6万人。
インド：10世紀頃にイランを脱出したゾロアスター教徒がグジャラート州に移住。ペルシア人を意味するパールシー（教徒）と呼ばれる。現在はパールシーの経済的中心地・ボンベイ（ムンバイ）を主たる拠点として、信徒数7万5千人。
パキスタン：英領インドがインド共和国とパキスタンに分離して独立国となった際、2,500人から6,000人のパールシーがパキスタンの領域に住んでおり、パキスタン国民となった。中心地はカラチである。
アゼルバイジャン・ジョージア国・イラク：若干名
近代以降、多くのパールシー教徒が英語圏の各地に、イラン本国のゾロアスター教徒がドイツに移民として移住したことにより、信者の分布地域は拡大していった。
イギリス：約5,000人。
北米大陸（アメリカ合衆国・カナダ）：約10,000人。
オーストラリア:約2,500人。
シンガポール・香港・日本・ドイツ：若干名。