https://news.line.me/detail/oa-sankeinews/0ci1yuy2lnoq?mediadetail=1&utm_source=line&utm_medium=share&utm_campaign=none 2022年10月14日 12:24産経ニュース
罪を犯した少年の処遇に、被害者の意見はどう生かされるべきか-。刑法などの改正を受けて国が制度設計に向けた議論を進める中、少年事件でわが子を殺された遺族でつくる「少年犯罪被害当事者の会」(大阪市)が法務省の担当者を招き、同市内でシンポジウムを開催した。被害者の意見を矯正処遇の初期から反映させ、保護観察時は被害回復などに努めるよう指示、監督するとした今回の改正に被害者側は注目しており、「真摯(しんし)に謝罪する気持ちを持たせる矯正教育を行ってほしい」などの注文が相次いだ。
シンポジウムは同会が毎年開催している追悼集会「WiLL~もうひとつの子供の日」の第2部として8日にあり、約200人が参加。冒頭、法務省矯正局と保護局の担当者が法改正の概要を説明した。
被害者が希望すれば加害者が矯正施設に入った早い段階から、被害者の心情や意見を聞いて処遇に反映させる制度を新設したほか、保護観察時は被害の回復や軽減に努めるよう指示するとし、それに対する報告を保護観察対象者に義務づけた。現在、具体的な実施方法についての制度設計が進められており、来年12月までに導入される。
登壇した法務省保護局観察課の梶川一成調査官は「指示を守らなければ保護観察が取り消される可能性もある、非常に重いもの」と強調。被害回復・軽減には、被害者への損害賠償金の支払いや真摯な謝罪なども含まれると説明した。
一方、会場の遺族は厳しい現状を訴えた。ある遺族は、加害者側からの賠償金の支払いが滞るたびに督促状を送っており、これまでの10年間で数百通を送付。「精神的にきつい」とやめたが、「支払いが止まって10年何もしなければ、時効になってしまう。裁判所が支払えと命じたものを、なぜ受け取る側が督促し続けなければならないのか。最後まで司法が責任を持ってほしい」と語った。
現在、会に関わる35家族の事件に関する加害少年は150人超。だが、少年院や少年刑務所を出た後、自分の意思で真摯な謝罪に訪れた加害者は1人もいないという。
ある遺族は、娘に対するストーカー殺人を17歳で犯した加害者が10年間の服役後、路上で20代の女性に切りつけた事件の公判で、「10年間(の矯正教育)は丸々無駄だった」と述べたことを明かした。別の遺族は「謝罪の気持ちさえ持てない加害者がなぜ、社会復帰できるのか。どういう判断で釈放しているのか」と話し、現在の矯正教育の効果に疑問を呈した。
被害者の声を、矯正処遇の初期段階から具体的にどう生かしていくのか。法務省矯正局少年矯正課の藤原尚子企画官は「(矯正処遇の内容や方法などを定めた)処遇要領、矯正計画、教育目標に反映させていくことになるだろう」とし、「被害者の意見を聴くことでどういう教育を行うべきか、職員自身もより具体的に考えられると思う」と述べた。
同会の武るり子代表(67)は「加害少年は少年審判や民事訴訟の法廷では皆『一生償う』などといい、それで『反省の態度がみられる』となって処分が軽くなるが、出所すると賠償金は支払わず、雲隠れしたりする。約束したことは守らせる教育が必要だと思う」と指摘。「新しい制度を被害者皆が活用できるよう、丁寧に伝えて、しっかりと運用してほしい」と期待を込めて話した。
「反省させると犯罪者になります」 岡本茂樹著 "人は自分がされたことを、人にして返すものです"
「ライファーズ 罪に向きあう」坂上 香著 "新たな生きる意味を見出す”
「刑務所の精神科医 治療と刑罰のあいだで考えたこと」野村俊明著 ”よい受刑者を作ることではなく、よい市民を作ることを目標に”
「刑務所の経済学」中島隆信著 ”生活保護費よりもかかっている刑務所のコスト”
感想;
今の刑務所は、刑務官にとって管理しやすい受刑者にするための教育であって、出所後に独り立ちできるための教育ではありません。
法務大臣の考え方がおかしいからです。
トップがおかしいから末端までおかしくなるのです。
ただ中にはしっかりした刑務官もいるようです。
「空が青いから白を選んだのです―奈良少年刑務所詩集―」 寮美千子著
”矯正教育”と”矯正”を使っている時点で何もわかっていません。
被害者の苦しみを伝えることをしても、受け容れる心がないので徒労に終わるでしょう。
先ずは受け容れる心を取り戻す教育が必要なのです。
罪を犯した少年の処遇に、被害者の意見はどう生かされるべきか-。刑法などの改正を受けて国が制度設計に向けた議論を進める中、少年事件でわが子を殺された遺族でつくる「少年犯罪被害当事者の会」(大阪市)が法務省の担当者を招き、同市内でシンポジウムを開催した。被害者の意見を矯正処遇の初期から反映させ、保護観察時は被害回復などに努めるよう指示、監督するとした今回の改正に被害者側は注目しており、「真摯(しんし)に謝罪する気持ちを持たせる矯正教育を行ってほしい」などの注文が相次いだ。
シンポジウムは同会が毎年開催している追悼集会「WiLL~もうひとつの子供の日」の第2部として8日にあり、約200人が参加。冒頭、法務省矯正局と保護局の担当者が法改正の概要を説明した。
被害者が希望すれば加害者が矯正施設に入った早い段階から、被害者の心情や意見を聞いて処遇に反映させる制度を新設したほか、保護観察時は被害の回復や軽減に努めるよう指示するとし、それに対する報告を保護観察対象者に義務づけた。現在、具体的な実施方法についての制度設計が進められており、来年12月までに導入される。
登壇した法務省保護局観察課の梶川一成調査官は「指示を守らなければ保護観察が取り消される可能性もある、非常に重いもの」と強調。被害回復・軽減には、被害者への損害賠償金の支払いや真摯な謝罪なども含まれると説明した。
一方、会場の遺族は厳しい現状を訴えた。ある遺族は、加害者側からの賠償金の支払いが滞るたびに督促状を送っており、これまでの10年間で数百通を送付。「精神的にきつい」とやめたが、「支払いが止まって10年何もしなければ、時効になってしまう。裁判所が支払えと命じたものを、なぜ受け取る側が督促し続けなければならないのか。最後まで司法が責任を持ってほしい」と語った。
現在、会に関わる35家族の事件に関する加害少年は150人超。だが、少年院や少年刑務所を出た後、自分の意思で真摯な謝罪に訪れた加害者は1人もいないという。
ある遺族は、娘に対するストーカー殺人を17歳で犯した加害者が10年間の服役後、路上で20代の女性に切りつけた事件の公判で、「10年間(の矯正教育)は丸々無駄だった」と述べたことを明かした。別の遺族は「謝罪の気持ちさえ持てない加害者がなぜ、社会復帰できるのか。どういう判断で釈放しているのか」と話し、現在の矯正教育の効果に疑問を呈した。
被害者の声を、矯正処遇の初期段階から具体的にどう生かしていくのか。法務省矯正局少年矯正課の藤原尚子企画官は「(矯正処遇の内容や方法などを定めた)処遇要領、矯正計画、教育目標に反映させていくことになるだろう」とし、「被害者の意見を聴くことでどういう教育を行うべきか、職員自身もより具体的に考えられると思う」と述べた。
同会の武るり子代表(67)は「加害少年は少年審判や民事訴訟の法廷では皆『一生償う』などといい、それで『反省の態度がみられる』となって処分が軽くなるが、出所すると賠償金は支払わず、雲隠れしたりする。約束したことは守らせる教育が必要だと思う」と指摘。「新しい制度を被害者皆が活用できるよう、丁寧に伝えて、しっかりと運用してほしい」と期待を込めて話した。
「反省させると犯罪者になります」 岡本茂樹著 "人は自分がされたことを、人にして返すものです"
「ライファーズ 罪に向きあう」坂上 香著 "新たな生きる意味を見出す”
「刑務所の精神科医 治療と刑罰のあいだで考えたこと」野村俊明著 ”よい受刑者を作ることではなく、よい市民を作ることを目標に”
「刑務所の経済学」中島隆信著 ”生活保護費よりもかかっている刑務所のコスト”
感想;
今の刑務所は、刑務官にとって管理しやすい受刑者にするための教育であって、出所後に独り立ちできるための教育ではありません。
法務大臣の考え方がおかしいからです。
トップがおかしいから末端までおかしくなるのです。
ただ中にはしっかりした刑務官もいるようです。
「空が青いから白を選んだのです―奈良少年刑務所詩集―」 寮美千子著
”矯正教育”と”矯正”を使っている時点で何もわかっていません。
被害者の苦しみを伝えることをしても、受け容れる心がないので徒労に終わるでしょう。
先ずは受け容れる心を取り戻す教育が必要なのです。