https://news.yahoo.co.jp/articles/f31c0e5037b296c26e693cf99204f84f8707dc38 1/7(土) 11:30 AERA dot.
岸田政権の「辞任ドミノ」が止まらない。昨年の12月27日、岸田文雄首相は、秋葉賢也復興相と杉田水脈総務大臣政務官(肩書はいずれも当時)に辞表を提出させる形で更迭した。当初、岸田首相は、杉田氏を「職責を果たす能力を持った人物」とかばったが、守り切れないと判断した形だ。杉田氏を国会で厳しく追及した立憲民主党の塩村あやか参院議員は、こうした政府・与党の姿勢をどうみているのか。通常国会前に、塩村氏本人を取材した。
【証拠画像】身内からも批判が…過去には大手出版社でも杉田氏の主張は問題になった
* * *
「信念を貫きたいと思う一方で、内閣の一員として迷惑をかけるわけにはいかない」
辞任に際して、杉田氏は自らの思いを記者団に語った。杉田氏は過去の性的少数者らへの差別的発言を撤回、謝罪したが、記者から「これ以上、謝罪、撤回するということはないか」と問われると、こう答えた。
「何度も申し上げているが、差別はしていない。ただ、その真意が伝わりづらいということ」
塩村氏は杉田氏の対応について、こう批判する。
「これでは、差別を認めていないのに過去の発言を謝罪、撤回したということになる。自分が差別していることに気づいていないから、それを認めることも、反省することもできないのです。私からみると、(杉田氏は)偏見や差別、ヘイト意識を持つ人たちの意見を代弁して、過激なネット層の票をまとめ上げる存在だったと思うんです。これまで、それを自民党はしたたかに利用してきたのだとみています」
杉田氏は、2018年に月刊誌でLGBTのカップルについて「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり生産性がないのです」と寄稿して批判を浴びた。その前の16年にも、杉田氏が国連女性差別撤廃委員会に出席した際に、自身のブログで「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」「同じ空気を吸っているだけでも気持ちが悪くなるくらい」などと差別的な投稿をした。
これに対して、昨年11月30日の参院予算委員会で、塩村氏は杉田氏の過去の数々の差別的表現を取り上げ、杉田氏本人に厳しく迫った。この国会バトルはテレビ中継され、大きな反響を呼んだ。
「どうしてすでに被害を受けている女性や性的少数者の落ち度を探すのか。女性を責め立てて、女性の上に立ちたい優越意識を持つ男性を喜ばせるような、そうした男性をかばうようなことを平然と言っていることが信じられませんでした」
杉田氏は昨年8月の内閣改造で総務政務官に就任した。杉田氏の過去の寄稿や発言が問題視されるようになっても、岸田首相は当初、「職責を果たす能力を持った人物と判断した」とかばっていたが、内閣支持率が下がり続ける中でかばいきれなくなった。こうした岸田首相の姿勢を塩村氏はどう感じたのか。
「私が質問している間、総理はすごく苦々しい顔をしていました。私は広島県出身で、総理の地元でもあります。総理が杉田氏をかばった時は意外でしたが、心の底からかばっている雰囲気はありませんでした。今回、交代を決めたのが総理の本心だと思うので、そこは支持したいと思います」
政府・与党は1月23日に通常国会を召集する方針を固めている。国会の争点は、やはり「防衛増税」だろう。それに伴い、昨年末に萩生田光一政調会長は「明確な方向性が出た時には、いずれ国民のみなさまに、ご判断をいただく必要も当然ある」と、増税決定前に衆院解散・総選挙が必要だと述べた。岸田首相も民放の報道番組で、防衛費増税は2024年から27年の間とした上で、「スタートの時期はこれから決めるが、それまでに選挙がある」と、衆院議員の任期満了(25年10月)より前に増税する場合には、解散総選挙を行うことを示唆した。これに対して、塩村氏は疑義を呈する。
「増税をする時期が決まってから解散と言うが、そもそも増税する前に、その方向でいいかを国民に聞くのが筋だと思います。予算の方向性が決まった後では、国民の信を問うことにはならない。結局、今は野党が弱いので、最終的には政府・与党が何をしても通ると考えているのでしょう」
自民1強と多弱の野党という構造は長らく変わっていない。日本が危機的な状況にある今、与党と野党の間で駆け引きばかりしていてはダメだ、と塩村氏は言う。その一方で、野党の発信の仕方にも問題があると感じている。たとえば、昨年4月から始まった「不妊治療の保険適用」。前回の参院選でも、菅義偉前首相が「総理大臣の時にお約束した『不妊治療の保険適用』が始まりました」とアピールしたように、政府・与党が実現させた政策のように思われている。だが、実情は異なるという。
「制度を創設した頃は、国会では議論がまだまだ活発ではなくて、私は一生懸命、党内で提起して、枝野幸男前代表と一緒に衆議院・参議院の本会議でガンガンやったんです。党内にワーキングチームを立ち上げ、不妊治療当事者の皆さんと一緒に政府に要望や提言を重ね、SNSでも発信をしました。そうしたら、与党の議員からも『いい質問だった。確かに制度が必要だ』という意見が出るようになり、その後の流れは本当に早かった。野党が与党を動かしたいいケースだと思います。だから、誰がこの問題に火をつけて前に進めたのかもきちんと発信しないといけない。そうでないと私たちが一生懸命やったことが、無視されてしまう。そういう点は、意識的に野党である立憲民主党は変えていかないといけないと思っています」
おかしいことはおかしいと追及できる議員は必要だ。塩村氏には、今後も国会論戦で火花を散らしてほしい。(AERA dot.編集部・上田耕司)
感想;
同じ税金払うなら、杉田水脈議員に払うより、塩村議員に払いたいです。
党は関係ないです。
弱い人の味方になっているか、弱い人の傷口にさらに塩を塗り付けているか。
杉田水脈議員は比例です。
このような議員を比例におく自民党、また政務官として登用する岸田首相に問題があります。
国民はもっと賢くならないと、ますます日本は悪くなっていきます。
岸田政権の「辞任ドミノ」が止まらない。昨年の12月27日、岸田文雄首相は、秋葉賢也復興相と杉田水脈総務大臣政務官(肩書はいずれも当時)に辞表を提出させる形で更迭した。当初、岸田首相は、杉田氏を「職責を果たす能力を持った人物」とかばったが、守り切れないと判断した形だ。杉田氏を国会で厳しく追及した立憲民主党の塩村あやか参院議員は、こうした政府・与党の姿勢をどうみているのか。通常国会前に、塩村氏本人を取材した。
【証拠画像】身内からも批判が…過去には大手出版社でも杉田氏の主張は問題になった
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「信念を貫きたいと思う一方で、内閣の一員として迷惑をかけるわけにはいかない」
辞任に際して、杉田氏は自らの思いを記者団に語った。杉田氏は過去の性的少数者らへの差別的発言を撤回、謝罪したが、記者から「これ以上、謝罪、撤回するということはないか」と問われると、こう答えた。
「何度も申し上げているが、差別はしていない。ただ、その真意が伝わりづらいということ」
塩村氏は杉田氏の対応について、こう批判する。
「これでは、差別を認めていないのに過去の発言を謝罪、撤回したということになる。自分が差別していることに気づいていないから、それを認めることも、反省することもできないのです。私からみると、(杉田氏は)偏見や差別、ヘイト意識を持つ人たちの意見を代弁して、過激なネット層の票をまとめ上げる存在だったと思うんです。これまで、それを自民党はしたたかに利用してきたのだとみています」
杉田氏は、2018年に月刊誌でLGBTのカップルについて「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり生産性がないのです」と寄稿して批判を浴びた。その前の16年にも、杉田氏が国連女性差別撤廃委員会に出席した際に、自身のブログで「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」「同じ空気を吸っているだけでも気持ちが悪くなるくらい」などと差別的な投稿をした。
これに対して、昨年11月30日の参院予算委員会で、塩村氏は杉田氏の過去の数々の差別的表現を取り上げ、杉田氏本人に厳しく迫った。この国会バトルはテレビ中継され、大きな反響を呼んだ。
「どうしてすでに被害を受けている女性や性的少数者の落ち度を探すのか。女性を責め立てて、女性の上に立ちたい優越意識を持つ男性を喜ばせるような、そうした男性をかばうようなことを平然と言っていることが信じられませんでした」
杉田氏は昨年8月の内閣改造で総務政務官に就任した。杉田氏の過去の寄稿や発言が問題視されるようになっても、岸田首相は当初、「職責を果たす能力を持った人物と判断した」とかばっていたが、内閣支持率が下がり続ける中でかばいきれなくなった。こうした岸田首相の姿勢を塩村氏はどう感じたのか。
「私が質問している間、総理はすごく苦々しい顔をしていました。私は広島県出身で、総理の地元でもあります。総理が杉田氏をかばった時は意外でしたが、心の底からかばっている雰囲気はありませんでした。今回、交代を決めたのが総理の本心だと思うので、そこは支持したいと思います」
政府・与党は1月23日に通常国会を召集する方針を固めている。国会の争点は、やはり「防衛増税」だろう。それに伴い、昨年末に萩生田光一政調会長は「明確な方向性が出た時には、いずれ国民のみなさまに、ご判断をいただく必要も当然ある」と、増税決定前に衆院解散・総選挙が必要だと述べた。岸田首相も民放の報道番組で、防衛費増税は2024年から27年の間とした上で、「スタートの時期はこれから決めるが、それまでに選挙がある」と、衆院議員の任期満了(25年10月)より前に増税する場合には、解散総選挙を行うことを示唆した。これに対して、塩村氏は疑義を呈する。
「増税をする時期が決まってから解散と言うが、そもそも増税する前に、その方向でいいかを国民に聞くのが筋だと思います。予算の方向性が決まった後では、国民の信を問うことにはならない。結局、今は野党が弱いので、最終的には政府・与党が何をしても通ると考えているのでしょう」
自民1強と多弱の野党という構造は長らく変わっていない。日本が危機的な状況にある今、与党と野党の間で駆け引きばかりしていてはダメだ、と塩村氏は言う。その一方で、野党の発信の仕方にも問題があると感じている。たとえば、昨年4月から始まった「不妊治療の保険適用」。前回の参院選でも、菅義偉前首相が「総理大臣の時にお約束した『不妊治療の保険適用』が始まりました」とアピールしたように、政府・与党が実現させた政策のように思われている。だが、実情は異なるという。
「制度を創設した頃は、国会では議論がまだまだ活発ではなくて、私は一生懸命、党内で提起して、枝野幸男前代表と一緒に衆議院・参議院の本会議でガンガンやったんです。党内にワーキングチームを立ち上げ、不妊治療当事者の皆さんと一緒に政府に要望や提言を重ね、SNSでも発信をしました。そうしたら、与党の議員からも『いい質問だった。確かに制度が必要だ』という意見が出るようになり、その後の流れは本当に早かった。野党が与党を動かしたいいケースだと思います。だから、誰がこの問題に火をつけて前に進めたのかもきちんと発信しないといけない。そうでないと私たちが一生懸命やったことが、無視されてしまう。そういう点は、意識的に野党である立憲民主党は変えていかないといけないと思っています」
おかしいことはおかしいと追及できる議員は必要だ。塩村氏には、今後も国会論戦で火花を散らしてほしい。(AERA dot.編集部・上田耕司)
感想;
同じ税金払うなら、杉田水脈議員に払うより、塩村議員に払いたいです。
党は関係ないです。
弱い人の味方になっているか、弱い人の傷口にさらに塩を塗り付けているか。
杉田水脈議員は比例です。
このような議員を比例におく自民党、また政務官として登用する岸田首相に問題があります。
国民はもっと賢くならないと、ますます日本は悪くなっていきます。
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