幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

排ガス測定値を改ざん=8月の否定から一転―問題拡大、社長「反省」・スズキ ”個人の問題ではなく組織の問題、企業文化の問題”

2018-09-27 15:48:33 | 社会
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180926-00000078-jij-soci 時事通信社 9/26(水)

 スズキが出荷前の自動車で排ガスなどの検査を不適切に行っていた問題で、同社は26日、測定値の改ざんもしていたと明らかにした。

 今年8月に問題を発表した際は否定していたが、実際は2009年5月~今年7月に国内三つの工場で、計2737台の排ガスや燃費、温度などの測定値が書き換えられていた。故意に不正が行われたケースもあったとされるが、詳細は究明できていないという。

 鈴木俊宏社長は26日、東京都内で記者会見を開き「ご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ない」と謝罪。8月の発表から問題が拡大したことについて「調査のやり方が不十分だったと反省している」と述べた。辞任は否定し、不正についても「現時点で組織的だとは思っていない」と主張した。

 国土交通省は同日、自動車局長名で指示文書を出し、道路運送車両法に基づき、スズキに徹底調査と速やかな報告を求めた。

 スズキによると、2人の検査員が、二酸化炭素の排出量を実際より少なく書き換えた不正があることが判明した。温度計や湿度計の測定で異常値が出た場合などでも書き換えが行われていた。

 また、排ガスの抜き取り検査で有害物質量の測定に失敗したのに、やり直しをせずに有効としたケースが6401台あったと8月に発表していたが、新たなデータや調査対象期間の拡大によって、不適切な例は計6883台に増加。調査対象の32車種中、31車種で検査に問題があった。

 検査員に対するスズキの聞き取り調査で、「業務量が多く再測定を行う余裕がなかった」「再測定をすると車両の納期が遅れ営業に迷惑をかけると考えた」などの証言も確認された。

 軽乗用車などの四輪車だけでなく、オートバイ2台でも不適切な検査が行われていたことも明らかになった。 

感想
個人の問題としているが、3つの工場でかつ2,737台の測定値が書き換えられていたのは、個人ではできないことです。
そこには必ず組織が絡んでいます。
また、書き換えが発見できなかったとしたら品質保証の仕組みに問題があることになります。
品質保証も目をつぶていたとするとそれはまさに企業ぐるみです。

調査がなまるいようです。
本腰で取り組まれていないのでしょう。
全データが明確になるまで、出荷を停止させるくらいの措置を取ると本腰になるのでしょう。
VWのディーゼルの排出ガス調査がなかなか本腰になりませんでした。
そこで販売を停止したところ、VWも本気になったそうです。
そこまでする必要はありませんが、問題を個人レベルの問題とされていることが経営者として恥ずべきことのように思います。
不正が起きるのは、経営者がレギュレーションより販売を優先してこられた結果ではないでしょうか?

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO35769480W8A920C1XA0000?s=0
日産、不正対象台数1205台に拡大

報告書では不正が相次いだ要因を「規範意識の鈍麻」や「人員不足」など10項目を指摘した。

その中に、経営者の品質より販売を優先する考え方が含まれているとよいのですが。
不正が起きるのは、突き詰めていけば、経営者のマインドが品質やレギュレーションよりも販売優先の考えがあるから、工場長/部長/課長/係長がその考え方を優先し、不正を起してしまうのです。
無理をさせているからです。
作業者不正などしたくありません。

トップが何を考えているか、それに敏感になり、トップの考えに沿ったことを、多少無理があってもやってしまうのです。
財務省のケースをみていると、トップのために、忖度していることがわかります。

トップの考え方が変わらなければ、また不正を起すでしょう。
それが一番の対策なのですが・・・。



「高学歴男はなぜモテないのか」犬山紙子著 ”相手を大切にしているかどうか”

2018-09-27 01:10:10 | 本の紹介
・恋愛市場は結局「コミュニケーション力」がモノ言う場

・「俺は何でも知っている!」という自己顕示欲
 ・屁理屈で女を論破する男
  感情のある人間相手に「理屈攻め」は通用しない
 ・映画鑑賞中に「解説」を入れる男
  映画鑑賞中の解説は不要! 鑑賞後のモノマネは喜ばれる
 ・やたら上手いことを言おうとする男
  シロートの大喜利は9割つまらない
 ・「あえて言うけど」「いい意味で」を多用する男
  「いい意味で」を使えばわかってる風に見えると思うのは大間違い!

・女性の感情を無視した「的外れアプローチ」
 ・「(笑)」をつけて照れ隠しする男
  「(笑)」をつければ何を言っても許されるわけじゃない!
 ・母性本能をくすぐろうとする男
  「かわいい男」と「かわいいキャラの男」には雲泥の差がある!
 ・「非モテ」をアピールする男
  非モテをアピールすれば、自分に自信のない文系女を一本釣りできる!
  女に飢えた青春時代に呪われて・・・
 ・メンヘラちゃんにひっかかる男
  女を見た目で判断すると、一見清楚なメンヘラちゃんに引っかかる!?
 ・好きな女を神格化する男
  脳内ラブストーリーのヒロインは、実存しない
 ・相手を選ばない「歩く性欲」男
  肉食も度を超すと、思わぬ落とし穴が・・・

・周りを認め、経験を積む。

・同じ趣味を持つ女性と話すことに尽きます。

・高学歴男のここがイヤだ!!《座談会》
 ・無自覚に学歴自慢する男
 ・アウトローと友達になりたがる男
 ・やたら美人にこだわる男
 ・勝ち負けにこだわる男
 ・オシャレに興味ないフリをする男

・ハズレの新幹線(隣に座った時)
 ・足が臭い人が靴を脱いでいる
 ・うしろの子供が席をドンドン蹴っている
 ・隣の人がクチャクチャ音を出す
 ・隣の人が肱置きを占領する

感想
プライドが高くなり、それを鼻にかけるのが問題のようです。

話を聴くだけでよいのに、解決策を出そうとするところも男性に多いようです。
また、論理的に説明しようとするところも、感情が優先している女性には不人気のようです。



「悲しきオンナたちの口癖」犬山紙子著 ”デトックス(毒消し)効果になり明日頑張ろう!”

2018-09-26 00:22:22 | 本の紹介
・男への愚痴、歳を重ねることへの自虐、将来の不安、モテるオンナへのディス・・・。

・女たちの口癖ってみんなで言うと妙なデトックス効果があるんですよ。思っていること言って、みんなで共感してくだんねーって言って笑って。女子会という言葉が生まれる前から、たぶん人類発生してからずっと、女たちは集まってあーだこーだ話しまくっていたわけですが、それはそれが最高に楽しいだけじゃなくて精神的にとっても良い効果があるのをみんな本能で知ってたんだと思うんですよ。

・辛いことだって、ムカつくことだって一人じゃやりきれないことを誰かと共有して、笑い飛ばせたなら、明日もやっていけそうな気がしますもの。

・「私、ぶりっ子とかマジできないんだけど」
・「私が男だったらアンタと付き合うのに」
・「軽く抱いてやるよ」
・「私、男の趣味変わってるから」
・「今日ナンパされたんだけど、私そんな下品な格好かな」
・「私、かわいい子しか友達いない」
・「隙なんかいらねーよ」
・「ハイ、また既婚者~」
・「〇〇君ってかわいいよね」
・「年一で元カレから連絡来ない?」
・「イケメンにろくなヤツいないね!」
・結局男って女を雰囲気で判断してるよね」
・「男いなくても楽しいから!」
・「もうババアだからさ~」
・「年々ストライクゾーンが狭くなるよね」
・「私、母親に向いていない気がする・・・」
・「嫁ラブを安直に信じるな!」
・「私はお前のお姉さまになった記憶はない」
・「欲求不満だと松潤が夢に出てくる」
・「次は〇〇が幸せになる番だね」
・「束縛されてえ~」
・「なんかグルメになってきた・・・」
・「酒を飲むから彼氏がいないんじゃなくて、彼氏がいないから酒を飲むんだよ」
・「とりあえず男メーター充電したわ」
・「独身は俺にまかせろ!」
・「気付けば年下の芸能人がママ役やってる」
・「勝手に肉食系女子って思われるけど、うちらはチキンだよね」
・「どうせ酒毎日飲むからお風呂浸かれないよね」
・「男、別に金持ってなくてもいいよね」
・「一生こうやって女たちで飲んでいたい!」

・彼氏ができない負け美女たち(その特徴を犬山がまとめてみました)
 ・男ウケより女ウケな女
 ・隙のない女
 ・飲み会が週3以上な女
 ・仕事が面白くて仕方がない女
 ・ついつい笑いに走ってしまう女
 ・自分が好き過ぎる女
 ・周りの男友達のレベルが高い女
 ・自分を高く見積もり過ぎてる女
 ・生活水準が高い女
 ・こだわりが強い女

感想
愚痴をこぼすのは楽しいです。
それに共感してもらえるとスッキリします。
愚痴をこぼすことで、デトックスになり、明日から頑張っていこうと思えると愚痴も役立ちます。

愚痴をこぼしたくなるには何か不満がある。
あるいは比較して自分が正しく評価されていないと思う。
どうしたらよいのでしょうか?
また愚痴を繰り返しながら歳を重ねていくのでしょうか?
歳とともにできることが狭まっていきます。
まさに今の選択が未来を決めます。

自分を客観視して自分を冷静に見ることで、いま何をすることが良いかを判断してそして良いことを選択する。
今の選択が、自分の未来になるのですから。
どれだけ自分を冷静に見つめられるか。
その時に、よいアドバイスを貰える仲間がいると助けになるかもしれません。

今の自分より、未来の自分を信じて行動したいです。
今何を選択するのがよいか。
その連続が未来の自分ですから。
時々、自分にご褒美を与えながら。
愚痴をこぼしあうのもご褒美なのかもしれません。
楽しいことがあるともっとエネルギーになりますね。




「されど愛しきお妻様 『大人の発達障害』の妻と『脳が壊れた』僕の18年間」鈴木大介著 ”理解することの難しさ”

2018-09-25 02:16:58 | 本の紹介
・なんの因果かメンタル病んだ女性とばかりつきあってきた結果、僕は三つの教訓を得ていた。
1)どれほど本人が死にたい死にたいと言い続けていても、死なない者は死なない。一方で、どんなに死なないでほしいと伝えていても、死んでしまう人は死んでしまう。
2)支える側の人間はどんなに不安でいたたまれなくても日常生活を継続しなければならないということ。そうでなければ経済的にも精神的にも共倒れになってしまうし、実際過去に僕は共倒れを経験していた。
3)少なくともその強い希死念慮を緩和・抑制するのに、精神科から処方される薬は一定の効果があるということ。

・「卒業式まで死にません」南条あや(亡くなっている)著 メンヘラのバイブル

・脳腫瘍の摘出手術と放射線治療(最悪のケースは全盲)を受けた(大人の発達障害の)お妻様は、「死ぬ時は死ぬし、死なない人間はいない」と宣言し、生きている今を最大限楽しむモードに見事にシフトチェンジ。もともとそれこそがお妻様の主義なのだが、一層人生楽しむモードを加速させたのである。

・41歳、僕は脳梗塞に倒れた。「なるべくしてなった」のだと思う。

・お妻様が16年間僕に言い続けてきたことは、一貫して「そばにいてほしい」「一緒にいる時間がもっとほしい」「どこそこに行きたいね(一緒に)」といった願いばかりだった。相手が「したほうがいい」と僕自身が思うことを、相手のためだと押しつける僕。相手が「してほしいこと」を考えて精いっぱいやる(けどちょっとズレてたり中途半端だったりする)お妻様。果たして相手のことを考えているのはどちらだろう。

・日々、病前なら当たり前にやれていたことに失敗し、落ち込むのが高次機能障害者。だが毎日僕の不自由や失敗をお妻様に話すと、「あたしもそれあった!」と、共に歩んだ15年以上の月日で一度も聞いたことがなかったようなエピソードが次々にお妻様から飛び出してくる。
「小学校低学年の頃、あたしも漫画のコマが次にどこのコマにつながっているのかわからなかった」「親や先生に〇〇しなさいと言われて、頭の中で何度も復唱しても、なにを言われたかすぐにわからなくなって、あとから『なんでやってないの? 言ったよね』って年中言われていた」「お前は人の話が右耳から左耳に抜けてると言われて、左耳の穴押さえてた」
今ならめちゃわかるお妻様、ビバ高次機能障害。こうして日々、発見と考察が重ねられていった。

・我が家の改革の礎となる大前提
1)その家事は誰が望んだものかを考える
2)本来その家事をやるべきはそれが必要だと思っている側なのだと知る
3)その家事が必要だと思っている側が、必要ないと思っている側に家事を頼む行為は依頼を越えて「お願い」であるべきだ
4)相手が必要ないと思っている作業をお願いしてもやってもらっている以上、その仕上がりに文句を言うな
5)相手の作業を奪わない

・夫婦でお互いに相手にひとつだけ譲れないことを主張し、交換する。
 「朝に茶の間の床とと机の上になにもない状態にしておいてほしい」(僕)
 「寝る時間と起きる時間についてなにも指摘しないでほしい」(お妻様)

・「洗濯物片付けて」でも、ノーグッドだ。指示は第一が「脱衣所の洗濯機の中から乾燥終わった洗濯物を持って来て」、持ってきてくれたら「畳んで」、それが終わるのを待って「定位置に片付けて」だ。(お妻様に頼む場合)

・「だってあたしは、子どもの頃からずっとそうなんだもん。そんなんでいちいち凹んでたら、死んじゃうよ。大ちゃんさってそうだよ。ちっちゃいことでいちいち落ち込むなよ。それが障害なんだから。しょうがないじゃん。大ちゃんは病気のあとも、わたしに比べたらやれることいっぱいあるじゃん」

・僕らは間違いなく平等になった。なにが平等なのかと言えば「頑張っている量」が平等になったのだ。

・「やれて当たり前」がやれないことの辛さ。

・不自由を障害にするのが周囲の環境なのと同様に、不自由だったり被害的な弱者を追い詰めて加害者的な立場や排除の対象にしてしまうのも、環境や社会だ。

感想
著者が高次機能障害になり、これまでできることができなくなりました。
それで初めて、発達障害の妻の”できない”がわかりました。

なかなか相手の辛さは分からないといいます。
同じ境遇だからこそわかるところも多いようです。

このように本を読んだり、発達障害や高次機能障害の方にお話を伺うことである程度わかるようです。


古賀茂明「障害者雇用不正は安倍政権のパフォーマンス見抜いた官僚の逆忖度」  ”安倍首相に関心がないことは二の次、待機児童、拉致被害者救出も”

2018-09-24 09:44:44 | 社会
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/古賀茂明「障害者雇用不正は安倍政権のパフォーマンス見抜いた官僚の逆忖度」/ar-AAAxeBm?ocid=spartandhp#page=2 AERA 2018/09/24
 安倍晋三総理が自民党総裁選で3選を果たした。石破茂氏は前評判よりも善戦したが、大差での3選という結果には変わりがない。基本的には、安倍1強の構図が続く。その影響が霞が関にどう出るかと言えば、これから3年安倍政権が続くことを想定する官僚たちは、引き続き忖度とゴマすりの行政を続けるはずだ。そんな官僚たちを野放しにしておくと、また安倍忖度で無理矢理進められる行政課題がある一方で、大事な行政課題でも放置されてしまうものがたくさん出るということも起きるだろう。
 今回は、その典型例として、障害者雇用の問題について解説してみたい。
 障害者雇用の数について、役所が不正水増しを行っていたというニュースが大きく報道されたのは、8月中旬。とんでもない話だと多くの国民が憤りを感じた。
 障害者雇用促進法により、国、自治体などの公的な機関や企業には、雇用者の一定の比率で障害者を雇用することが義務付けられている。現在は、公的機関が2.5%、企業が2.2%になっている。公的機関は先頭にたって障害者を雇う責任があるというごく当たり前の考え方に基づいて、目標が高めに設定されているのだ。
 ところが、国の33の行政機関のうち、27の行政機関で雇用数の不正水増しが行われていたことが発覚した。厚生労働省の発表(8月28日)によれば、省庁全体では6800人の障害者が雇用されていたはずだったが、実際に働いていたのは半数の3400人にすぎなかった。その後、自治体はもちろん、この法律を作った国会や、法律違反に目を光らせるはずの裁判所まで水増ししていたことも明らかになった。
 しかも、一般の企業は、法定数の障害者雇用ができなければ、1人について月に5万円ずつ厚労省所管の団体に「納付金」と呼ばれる一種の罰金を納めなければならないのに、国の機関などは、できなくてもお咎めがないという、あまり一般には知られていない事実が報道されると、障害者や障害者に働く場を提供していたまじめな企業から「あまりにもひどいのではないか!」という声が上がった。当然のことだろう。

■キャリア官僚の無責任さが主因
 なぜ、こんなことが起きたのだろうか?
 水増しの背景には、いくつかの要因があるが、一番大きいのは、障害者雇用を担当する「キャリア」官僚がこの問題に無関心だったということだ。障害者雇用を増やしても出世につながらないので、ある意味「雑務」扱いし、現場のノンキャリア官僚に採用を任せてしまっていたというのが実態なのだ。
 私の官僚時代の経験からは、各省庁などの現場ではこんなことが起きていたのではないかと推察される。
―― 担当のキャリア官僚は年に1、2回、現場のノンキャリ職員から上がってくる障害者雇用についての報告を受ける。そこでは、こんな会話が交わされる。
ノンキャリの担当者:実は、障害者の法定雇用の目標が達成されていません。
キャリア上司:こんな問題があるなんて、引き継ぎでは聞かなかったなあ。だけど、問題じゃないか。どうするんだ!?
担当者:去年も同じでしたが、前任の〇〇部長は、最後は仕方ないなということになりました。
上司:だけど、国の機関ができないとなったら大問題だぞ!
担当者:いえ、もうずっと前から同じ状態ですけど、大きな問題になることはありませんでした。
上司:でも、やる気になればなんとかなるんじゃないの?
担当者:いえ、これは大変なんです。そもそも、そんなに簡単に働ける障害者は見つからないんです。毎年いろいろ手を尽くしてますが、まず、無理なんです。

上司:そうなの? そうかあ。それで、絶対に問題にはならないんだよな?
担当者:絶対にということはないですけど。少なくとも今までは全く大丈夫でした。他の役所の担当者とも情報交換してますけど、みんな同じ状況です。
上司:みんなで渡れば怖くないということか。他の仕事も大変だしな。こればかりやってるわけにもいかんから、じゃあ、まあ、なるべく増やすようにして、目立つようなことにならないようにしてくださいよ。
担当者:わかりました。横並びも見ながら、おかしなことにはならないように気を付けます――
 というようなことが起きていたのだろう。
 違法な水増しが生じたのは、時々、厳しいキャリア上司が来て、何が何でも目標達成しろという命令だけ出して、あとは放置する。そうすると、現場では、障害者手帳は持ってないけど実質的には障害者だから、来年までには手帳をもらうということにしてカウントしてしまおうとか、退職した障害者の名前を借りようというような、より悪質な手口を次々と開発していくことになる。

■キャリア上司は1年か2年で異動
 こうした事態を助長する構造問題に、キャリア官僚は1~2年で異動になるということがある。1年か2年で人事異動するたびに「未達成」の報告が新任のキャリア官僚に行われるが、再び「来年こそは目標をクリアせよ」との形だけの指示が繰り返され、あとは放置される。そんなことが何度も続いて不正な水増しが常態化したのだ。
 私も実はある独立行政法人に出向し、企画・総務担当の理事として、障害者雇用の問題に直面したことがある。かなり時間が経ったので、記憶が定かではない部分も多いのだが、ある時、部下から「目標未達」の報告が上がってきたので、驚いて、すぐに達成しようと動いた。しかし、実際にやってみると、採用業務はかなり難しい。
 まず、私は、この分野の専門ではなかったので、ほとんど勝手がわからず、どうすればいいのか見当もつかない。地域の障害者施設のアドバイスを仰ぎ、就業希望者がこなせる仕事を準備した。例えば、近所の施設の知的障害者の中には、花の手入れに向いている人がいると聞けば、植栽を花壇にして花作りをしてもらうというような工夫をした記憶がある。その独法が運営する宿泊施設のシーツ交換の業務や、事業所内の郵便や資料の配達業務などに障害者を採用する、というようなこともやった。それでも、私が採用できた障害者は10人にも満たなかったのではないかと思う。
 そして、大きな成果を出す前に就任から1年で本省に異動してしまった。もちろん、その間、本省の幹部との間で、この問題について話をすることは一度もなかった。彼らは何の関心ももっていないのだ。それでも、障害者の方に元気な声でおはようございますと挨拶され、他の職員にも職場が明るくなりましたねと言われたり、一心不乱に仕事に集中している姿を見て感動しましたという声が聞けたときは、本当にうれしかった。
 その時の経験で言えば、障害者の採用業務は片手間でできるような仕事ではない。
 それだけに官邸が目標達成を指示しても、短時間で雇用目標が達成できると考えるべきではない。より本格的な対策が必要だ。

■安倍政権のパフォーマンスを官僚は見抜いて「逆忖度」
 不正水増しの責任が官僚にあるのは確かだ。しかし、官僚を使うのは政治家である。彼らもまた、同罪だと言わざるを得ない。ただし、安倍批判をしたい人たちが、この問題を安倍政権の問題だとする傾向があるが、これは、安倍政権だけの問題ではなく、歴代内閣、特に自民党内閣の責任だと考えるべきだろう。
 自民党の閣僚で、本気で障害者雇用に取り組んだ人がどれだけいたのかと言えば、そんな話は聞いたことがない。
 官僚の「忖度」が問題になっているが、逆に言えば、総理や大臣が、本気で障害者雇用の目標を達成したいと考えていると官僚たちが判断すれば、彼らは、細かい指示などしなくても「忖度」して相当無理してでも目標達成に邁進するということを意味する。それこそ、次官や官房長から省内に大号令がかかり、もちろん、世間に対しても堂々と言える話だから、必要があれば、予算要求なども出すはずだ。財務省も総理が喜ぶと思えば、他の予算を削ってでも予算を増やすだろう。
 しかし、実際には何が起こっていたのか。
 総理が「一億総活躍」の標語を掲げ、そのシンボルとして、障害者を支援するようなイメージを打ち出しても、官僚は動かなかった。なぜなら、「安倍総理の言葉は、いつもの通り大嘘だ」ということをほぼ全ての官僚が見抜いていたからに他ならない。官僚はそんなにバカではない。ただのパフォーマンスに踊らされて、いちいち付き合っているほど暇でもない。本当に安倍総理にとって、何が重要なのか。そこをちゃんと推し量って、取捨選択して動く。それが官僚の「忖度術」。だから、総理が本気でないと見抜けば、真面目にやらないという「逆忖度」が生じるのだ。

■安倍総理が本気なら内閣人事局をフル稼働させるべき
 もし安倍総理が本気で目標達成のために動くなら、こうした官僚の忖度の習性をうまく利用すればよい。例えばこんなやり方も可能だ。
 まず、官邸が内閣人事局を通じて、「障害者雇用を喜びと感じる官僚を担当にせよ」と各省庁の次官・官房長に指示する。前に述べた通り、障害者雇用は簡単ではない。相当な熱意をもって取り組まなければうまくいかない仕事だ。また、障害者の数だけそろえればよいというようなやり方をすれば、必ずあちこちにひずみができて、長続きする仕組みにならないだろう。障害者の立場に立って、誠意をもって障害者雇用を進める官僚を担当にすることが何より大切だ。このような人材を登用するためには、省内で公募をするというのもあるだろう。
 次に、障害者雇用の目標を雇用者数だけでなく、その質、例えば、雇用の難易度などでも評価することが大事だ。障害の程度が重い人を雇えば、軽い人を雇うよりも高く評価するのだ。その他にも、被用者の満足度、一般職員の評価なども含めて総合的な評価を実施する必要がある。
 さらに、毎年、目標への進捗度を評価して、良い結果が出れば、担当者のボーナスや人事評価を上げる、悪い結果が出たら、担当者ではなく、次官や官房長の評価を下げると内閣人事局が宣言すれば、彼ら幹部官僚は、必死になって、担当者を支援するはずだ。
 こうした政治主導、つまり人事権を通じて官僚を「国民のため」「障害者のため」に動かすというやり方こそ、真の政治主導だ。「内閣人事局があるから、モリカケスキャンダルで首相を忖度するような官僚ばかりになった」との批判が強いのは事実だが、こうした使い方であれば、誰も「内閣人事局は悪だ」などとは言わないだろう。
 障害者の雇用水増しの責任は、確かに、各省庁にある。しかし、官僚を動かすのは政治家の役目だ。官邸は今こそ、各省庁が真の障害者雇用促進に向けて動き出す「よき動機付け」――すなわち、内閣人事局の活用を行うべきではないだろうか。

感想
やはり、安倍首相が関心ないことは官僚も本腰で取り組まないとのことです。
加計画学園、森友学園(途中から関心がなくなった)しかりです。
待機児童もマスコミ対策でアドバルーンをあげたが、国民の関心が低下したら、目標を先送りに。
拉致被害者救出は、”やっている感”を出せばよいと。
イスラムによる日本人人質も、「全力で取り組む」とアドバルーンをあげているが全力で取り組んでいない。

その人が何に関心を持っているかをみるのは、言葉より、何を行い、何にお金を使っているかです。
お金は、米国から軍事設備を購入、海外にお金のバラまき、年金資金の株投資で株価維持です。
行動は、秘密保護法、共謀罪、集団自衛権、そしてこれから憲法の9条改訂を目指されています。
日本の将来に向けた対策には関心がないようです。
・国民一人あたり約850万円の借金の解消
・年金財政の破綻(やろうとしているのは支給年齢引き上げ)回避
・推計70万人、年金を支えるはずの多くの若者が生活保護で支えられる側へ

欧米ではジャッパンリスクが、世界の恐慌の引き金になるのではないかと懸念されているそうです。

会社もトップの考え方により変わります。
会社のトップを社員は選べませんが、国のトップは国民が選ぶことができます。
今も大切ですが、日本の将来を見る目を持ちたいです。
そうしないと借金で破綻/年金破綻のツケを若者に負わせることになります。

一人でも声を上げる。
あるいは、資産があれば、金/プラチナへの投資、ドル投資など分散することも必要なのかもしれません。
円が暴落することになります。そしてすごいインフレに。
海外からの輸入品が高騰。
ある程度の自給自足の準備も必要かもしれません。