平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

メンタリストのDaiGo「自分にとって必要のない命は僕にとって軽いんで。 だからホームレスの命はどうでもいい」

2021年08月13日 | 事件・出来事
「メンタリスト」のDaiGo氏が、優生思想ともとれる発言で炎上している。
 いはく

「自分にとって必要のない命は僕にとって軽いんで。
 だからホームレスの命はどうでもいい。
 いない方が良くない? 邪魔だしさ。
 プラスになんないしさ、臭いしさ。治安悪くなるしさ。
 もともと人間は自分たちの群れにそぐわない、群れ全体の利益にそぐわない人間を処刑して生きている。犯罪者を殺すのだって同じ」


「生活保護の人に食わせる金があるんだったら猫を救ってほしい」
「生活保護の人が生きてても僕は別に得しない。猫は生きてれば僕は癒やされる」


 子供だな。
 いい大人なのに何だ、これ?
・自分にとって必要のない命
・自分にとってプラスにならない命
 すべてが「自分」基準。
 だから子供。

 こういう考え方がいったん許容されると、社会はどんどんおかしな方向に進んでいく。
 ヤフーコメントの言葉を借りれば、
『今はホームレスと生活保護受給者なのかもしれないが、
 その矛先は次にどこに向くかわからないのが怖い。
 障害者? 低所得者層? 子孫が残せない人? 高齢者?』

 堤防に開いた穴を放置しておくと、いずれ堤防は決壊する。
 だから、僕たち大人がここで「NO!」と言っておかなくてはならない。

 まあ、僕も自分が大人だと思ってないし、偉そうに説教を垂れたくないんだけど、
 無力でも「どうしたらホームレスや生活保護の境遇がなくなるか」を考えるのが、
 大人ってもんじゃないの?

『もともと人間は自分たちの群れにそぐわない、群れ全体の利益にそぐわない人間を処刑して生きている』
 っていうDaiGo氏の人間観もなあ。
 人間の本質は実はこうで、道徳や法律や常識や社会規範や理性で覆い隠しているってこと?
 少なくとも『処刑して生きている』はないだろう。

 もし人間の本質がDaiGo氏のいうとおりだとしたら、自然界の動物の方がはるかに上等だ。
 彼らは他の動物を殺して食べるが、腹が充たされればやめる。
 余計な殺戮はしない。
 ………………………………

 この炎上に対し、DaiGo氏はこう反論している。

「赤の他人と自分の家族とどっちかの命しか助けられませんと言ったら、自分の大事な人とか家族を助けるでしょう。命は個人から見たら優劣がある」

 一見、正しく聞こえるかもしれないけど、ここで思考停止をしたらいけないと思う。
 自分の家族や親しい人を真っ先に助けたいと思うのは当然。
 でも、それに後ろめたさを持ちたい。
 可能ならば、他の人も助けたい。飢えや貧困で苦しんでいる他国の人も助けたいと考える姿勢も必要だと思う。
 そして、
「自分は無力だ」
「きれいごとばかりを言ってるけど何もしてないじゃないか?」
「考えてもすぐ忘れてしまうじゃないか?」
「結局、大事なのは自分で、自分は偽善者じゃないか?」
 と悩み、葛藤したいと思う。

 僕はこれらを宮沢賢治の作品で学んだんだけど、
 賢治は詩「雨ニモマケズ」で理想の自分を語った後、こう結んでいる。
「ソウイウモノニ ワタシハナリタイ」


※関連記事
 メンタリストDaiGo氏、ホームレスの人への差別発言で「炎上」(毎日新聞)

コメント (4)
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