平成エンタメ研究所

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アニメ「推しの子」~有馬かな、黒川あかね、覇権ヒロインが続々登場で盛り上がっている!

2023年05月20日 | コミック・アニメ・特撮
 アニメ『推しの子』、ドラマや恋愛リアリティショーの舞台裏が垣間見えて面白い。

 たとえばドラマ。
・カメラワークや照明の位置はあらかじめ決めてあって役者はそれに沿って演技をする。
 演技をする立ち位置も決まっている。
・上手い役者が下手な役者と芝居をすると、下手な役者の下手さ加減を目立ってしまうので、
 上手い役者は自分の演技の質を落とすことがある。
 別の見方をすれば、上手い役者さん同士が芝居をすれば、とんでもない相乗効果が生まれる。

 役者さんたちはこうした制約・ルールの中で、自分を表現すべく奮闘しているわけだ。

 恋愛リアリティショーの舞台裏はこうだ。
・台本はない。
・出演者がどう動くかは、基本、出演者任せ(演出家に意見を求めることはあるが)。
・求められるのはカメラがどこにあるかを把握して動くこと。
・カメラが近づいて来たら、それまでの会話を簡潔にリピートして何を話していたかを視聴者に明らかにする。
 …………………………………………………

 なかなかのリアリティだ。
 こういうことをしっかり描いているから、
 その中でもがき、悩み、奮闘するキャラクターたちにリアリティが出て来る。

 たとえば、10秒で泣ける天才子役だった有馬かな(CV潘めぐみ)。

 

 かなは、イケメンモデルばかりの顔見せプロモーションドラマで、自分の演技の質を抑え、これでいいのか、と悩んでいる。
 アクア(CV大塚剛央)はそんなかなの苦しみを知って、ドラマ制作のルールをぶち壊し、かなに本気の演技をさせる状況をつくる。

 恋愛リアリティショー「今からガチ恋始めます」では、黒川あかね(CV石見舞菜香)が悩んでいる。

 

 あかねは真面目で、なかなか爪痕を残せないのだ。
 それで所属事務所からプレッシャーをかけられている。
 ユーチューバーのMEMちょ(CV大久保瑠美)のように、自分のキャラをある程度アピールできてチャンネル登録者数が増えればいい、と割り切ることもできない。
 焦ったあかねは自分に合わない行動を取り、結果トラブルが起きてネットで炎上してしまう。

 いやあ、見事なキャラクター造形だ。
 かなの悩みは芝居の悩みで、あかねの悩みは爪痕を残せない悩みだが、
 これらは多かれ少なかれ、一般人にも通じることでもある。
 一般人も思うように自分を表現できない悩みを抱えているし、
 集団の中で存在感のない自分に悩んでいる。
 かなやあかねの悩みは自分たちの悩みでもあるわけだ。

 さて今後、有馬かなや黒川あかねはどんな物語を紡いでいくのだろう。
 ルビー(CV伊駒ゆりえ)のアイドル活動も気になる。
 有馬かなはルビーとアイドル活動することになったし、あかねもぜひグループに入ってほしい。


※関連動画
 【推しの子】ノンクレジットオープニング|YOASOBI「アイドル」(YouTube)
 ※このオープニングを見るかぎり、MEMちょはグループに入るよね。


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2 コメント

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Unknown (2020-08-15 21:07:49)
2023-05-23 06:28:45
この原作者の赤坂アカさんですが、どんな方かは知りません。
ただ、キチンとストーリーを構成できる人のようです。
長期連載になると、キャラが初期設定とは似ても似つかない性格に変わったり、連載当初の伏線を回収できずに終わったり、といったことがよくあるものですが、同じくアニメ化された「かぐやさま」を見ていても、赤坂さんの場合は、そういったブレがほとんどないわけで、ストーリー構成の才能はかなりのものですね。

原作マンガはいま、「なぜアクアとルビーは生まれ変わったのか」という初期のナゾに戻ってきています。
おそらく、結末は考えていて、そこからはぶれないんでしょう。
返信する
キャラ造形も上手いですよね (コウジ)
2023-05-23 09:08:53
2020-08-15 21:07:49さん

いつもありがとうございます。

>ストーリー構成の才能はかなりのものですね。
赤坂アカさんはキャラクター造形も上手いですよね。
それは「かぐや様」の時に実感しました。
ちなみに僕は藤原書記の大ファンです。

今作の場合は、キャラクターにリアリズムがあるんですよね。
「かぐや様」の場合は「大金持ち」「天才」という設定など、リアリズムにかけましたが、本作は役者やタレントの悩みや不安をかなりリアルに描いています。
リアルであるがゆえに、第6話を見た、木村花さんの母親が怒りのツィートをしているようですし。

>「なぜアクアとルビーは生まれ変わったのか」という初期のナゾに戻ってきています。
そうなんですね。しっかり描いているですね。
普通の転生ものは、そこを描かず終わってしまうのがほとんど(僕が見ている範囲ですが)。
こうしたバックボーンを描くことで、作品に深味が出るんですよね。
返信する

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