漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0928

2022-05-15 07:05:18 | 古今和歌集

おちたぎつ たきのみなかみ としつもり おいにけらしな くろきすじなし

落ちたぎつ 滝の水上 年つもり 老いにけらしな 黒き筋なし

 

壬生忠岑

 

 激しく落ちて流れる滝の上流は、歳をとって老いたようだ。黒い筋がまったくない。

 詞書には「比叡の山なる音羽の滝を見てよめる」とあります。「みなかみ」の「かみ」に「髪」をかけて、歳をとって黒い筋がない(=白髪ばかり)と、古くからある滝が経てきた年月に思いをはせての詠歌ですね。



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