をみなへし ふきすぎてくる あきかぜは めにはみえねど かこそしるけれ
女郎花 吹き過ぎてくる 秋風は 目には見えねど 香こそしるけれ
凡河内躬恒
女郎花を吹きすぎて来る秋風は、目には見えないけれど、香りでそれとわかることよ。
風が運んでくる女郎花の香りを愛でる、シンプルでわかりやすい歌です。すでにご紹介した 0103 の歌と似た情景ですね。
かすみたつ はるのやまべは とおけれど ふきくるかぜは はなのかぞする
霞立つ 春の山べは 遠けれど 吹きくる風は 花の香ぞする
在原元方