漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1019

2022-08-14 06:31:20 | 古今和歌集

はなとみて をらむとすれば をみなへし うたたあるさまの なにこそありけれ

花と見て 折らむとすれば 女郎花 うたたあるさまの 名にこそありけれ

 

よみ人知らず

 

 花だと思って折ろうとしたら、女郎花ではないか。何とも困った名を持つ花なのだろうか。

 歌意がとらえにくい歌です。「うたた」はここでは「厭わしい」「嫌だ」の意。「咲いている花を手折ろうと思って良く見たら女郎花であった。「女」と名のつく花となると、下心があって近づいたと思われかねないではないか。困ったものだ。」というくらいのおどけた詠歌でしょうか。



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