漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0310

2020-09-04 19:05:20 | 古今和歌集

みやまより おちくるみづの いろみてぞ あきはかぎりと おもひしりぬる

み山より 落ち来る水の 色見てぞ 秋は限りと 思ひ知りぬる

 

藤原興風

 

 深山から落ちて来る水の色を見て、秋はもう終わりと思い知ったことだ。

 詞書には「寛平御時、古き歌奉れと仰せられければ、竜田川もみぢ葉流る、といふ歌をかきて、その同じ心をよめりける」とあります。ここで言う「竜田川もみぢ葉流という古い歌」は、0284 採録のこの歌です。仰せに従ってこの歌を献上し、それ同時に「自分ならこう詠みます」と同じ気持ちを詠んだ歌を詠進したのですね。

 

たつたがは もみぢばながる かむなびの みむろのやまに しぐれふるらし

竜田川 もみぢ葉流る 神奈備の 三室の山に 時雨降るらし

 

よみ人知らず



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。