Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

エラリー・クイーン/The French Powder Mystery

2019年05月25日 | 

エラリー・クイーンの The French Powder Mystery(1930年)読了。

ニューヨークの五番街にある百貨店。1階の通りに面したショーウィンドウでは、新製品のデモが行われている。大勢のギャラリーが見つめるなか、モデルの女性が、壁に収納された折り畳みベッドを引き出した瞬間、そこから女性の死体が転がり出た。被害者はその百貨店の会長の後妻。そして彼女の娘も行方が分からない。彼女たちの身に一体何が・・・

ニューヨーク市警のクイーン警視とその息子エラリーが挑むシリーズの第2作。その完成度たるや半端ない。

邦題は『フランス白粉の謎』。ただこれは翻訳という過程で仕方のないことだとは思うし読めば分かるのだが、原題の "French" と "Powder" はそれぞれ独立した意味で使われているので、決してフランスの話ではないし、日本語で言う「おしろい」も出てこない。

前作(邦題『ローマ帽子の謎』)もそうだが、個人的には『ローマ劇場殺人事件』とか『フレンチ百貨店殺人事件』の方が分かりやすいのでは?という気がする。あくまでも個人的な意見だけれど。

Ellery Queen,
The French Powder Mystery
(Kindle)

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