高校の授業で原仙作の『英文標準問題精講』や『二十世紀英米名文選』に触れた方は多いと思うが、私はもっぱら後者。特にその巻末の各作家の略歴や代表作の紹介は秀逸で、いずれ(受験が終わったら)読みたいと思わせるものばかりだった。
『クマのプーさん』で有名な A. A. ミルンもその一人。断片的に読んだその随筆の中で Year In, Year Out というタイトルだけはどうしても忘れられず、いつか手 . . . 本文を読む
ハドリー・チェイスの No Orchids for Miss Blandish(1939年)読了(邦題『ミス・ブランディッシの蘭』)。
金持ちの令嬢がパーティ帰りに誘拐された。地元のギャングの仕業と見られたが、警察の捜索もむなしく、令嬢の行方は杳として知れない。しびれを切らした父親が、地元の私立探偵デイヴ・フェナーを雇う。すると、どうやらまた別のギャングが裏で糸を引いていたことが分かる。ギャング . . . 本文を読む
昨日今日と、日中はまるで夏の陽射し。久々に朝出社したら、何だか季節感を忘れてスーツが暑いこと。
午前中の用事を済ませて午後は自宅でテレワークなので、お昼は「キッチンABC」に寄って大盛り豚(とん)からし焼肉。徒に盛りがいいことを良しとする訳ではないが、見よこの美しい佇まい。
キッチンABC 池袋東口店
豊島区南池袋2-16-2 大西ビル 1F . . . 本文を読む
エリック・アンブラーの A Coffin for Dimitrios(1939年)読了(邦題『ディミトリオスの棺』)。
イギリス人の推理小説家ラティマーがトルコのイスタンブールに滞在している時、ふとした伝手から国際的な犯罪者ディミトリオスが死んだと聞かされる。遺体安置所で彼の死体を見たラティマーは、持ち前の好奇心から、謎に包まれたこのディミトリオスの過去を調べようとする。
ところが程なくして . . . 本文を読む
用事で都心に出る時は、寄り道してどこで買い食いしようかとまず考える。
週末にカミさんの園芸店につきあう時も同じなのだが、そんな訳でちょうど良いところにあるんですよ、入曽の「蓮華」。
この日は毎度の陳麻婆豆腐と、カミさんのは春野菜たっぷりのあんかけ焼きそば。
あおさと大根のスープ、ドレッシングがかかった野菜、お漬物の一片に至るまで、毎度ながら隙がない。
中国家庭料理 蓮華
埼 . . . 本文を読む
平日のいつもの用事は原宿~表参道からなので朝一で必ず「瑞穂」に寄るのだが、この日は続いて湯島。
柏餅はここのが一番好きな「うさぎや」に寄り、柏餅の他にもちろんどら焼きとうさぎ饅頭も買って、その足で「つる瀬」に行く。
上野まで歩きながら頬張りたいのを我慢して、家で並べて眺めてみる。こんな写真、誰か喜ぶ人がいるのだろうかと思いつつ・・・。
(左の「つる瀬」はつぶし餡、右の「瑞穂」はこし餡)
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アーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)で開催中の「STEPS AHEAD」と題された新収蔵作品展示。
素人の悲しさで、抽象画を前に想像力を全開にするにはしんどい時もあるものの、脳みその普段使わない部分が刺激されるのは間違いない。格段に広くなった展示スペースには常設展示の常連も数多く、時間を忘れてゆっくりできる。会期が延長されて9月5日まで(事前の日時指定予約制)。
(ザオ・ウーキー「水 . . . 本文を読む
平日の休日。
午前中にいつもの用事を済ませ、昼から上野の国立科学博物館に「はやぶさ2」のヒートシールドを見に行く予定だったのだが、少し時間が空いたので湯島で下りて、久々の「阿吽」。
私のまわりのジロリアンに「二郎ってどんなラーメン?」と尋ねると、決まって「二郎という食べ物です」と言われるのだが、私にとって「阿吽」は「阿吽」。他のどこで食べても、担々麺の基準はいつもここ。大好き。
四川担々 . . . 本文を読む
E. S. ガードナー(A. A. フェア)の Cool & Lam シリーズ、The Knife Slipped(1939年)読了。
バーサ・クール女史の探偵事務所を訪ねて来たのは二人の婦人。一人は母親で、泣いてばかりの娘の代わりに話を聴くと、娘婿の行動が怪しいので調査してほしいと言う。早速その日の夜からラム君が夫君を尾行すると、家には帰らずクルマに乗り換えて若いブロンドの女性をピックアップ . . . 本文を読む
ダフネ・デュ・モーリアの The Birds(1963年)読了(邦題『鳥』)。
海沿いの農場で働くナットは、ある日の夜、窓をコツコツ叩く音で目が覚める。起きて見るとそれは鳥で、それも一羽や二羽ではなく、種類や大きさもまちまち、ともかく鳥が大挙してナットの家に入ろうとしていた。
廊下を隔てた子供部屋にはどうやら既に鳥が侵入したらしく、子供たちの悲鳴が聞こえる。何とか子供たちを部屋から出し、次々 . . . 本文を読む
玄関先のジューンベリー。去年植えたのは実が赤くなり始めた時期だったので、花を見るのはこれが初めて。
咲いたと思ったらすぐに散って、実のなる準備。そして近づくヒヨドリとの闘い・・・。
枝ばかりだったアオハダは一気に葉が出て、まるで空也上人像のよう。
球根のまま冬眠から覚めないかと心配していたムスカリがようやく顔を出し、アオハダの根元でゲラニウムとセイヨウオダマキもひっそり咲く。
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