E. S. ガードナー(A. A. フェア)の Cool & Lam シリーズ第13作、Top of the Heap(1952年)読了。
やって来たのは、見るからに金持ちのぼんぼん。「先週の火曜日の夜、モーテルで一緒だった女性を探してほしい」というのがその依頼。ある事件の当事者として疑われそうなので、自分のアリバイを確保したいと言う。
早々にその女性は見つかったのだが、あまりにも出来すぎで . . . 本文を読む
この休み中にまたひとつ、新しいことを試してみた。それがこの型押し。
名刺の束をラップで包んでガラス板の上に置き、水に浸した革をかぶせて三方向から押さえ込む。
(色が濃いのは水分を含んでいるから)
そのまま丸一日放置し、革が完全に乾いたところで型から外す。
絞りが一番きついコーナーの部分が少し皺になってしまったが、次はもう少し上手にやれそうな気がする。 . . . 本文を読む
アルテュール・グリュミオー(Arthur Grumiaux, 1921-1986)という名前を初めて知ったのは、サン=サーンスのヴァイオリン協奏曲。「何て甘ったるい音を出す人なんだろう?」と思いつつなぜか耳に残り、FMから録音したそのテープを繰り返し聴くうちに、この曲がすっかり好きになった。毎度古い話で恐縮だが、それは恐らく高校に入ったばかりの頃。
そのテープがカセットデッキとともに手元を去っ . . . 本文を読む
何事も、それを生業にしている人を尊敬する。その責任や覚悟は気楽な趣味とは全く別次元で、私なんぞは考えただけで血の気が失せる。
釣竿作りもそうだが、そんなプロのアドバイスはいつも値千金。この革砥(かわと)もその一つ。
子供のころ散髪に行くと、店のおっちゃんがよくベルトの裏っ側みたいなので剃刀をシャッ、シャッ、シャッとやっていたものだが、あれと同じ理屈。板に張り付けた革の毛羽立った面に、青棒 . . . 本文を読む
上野の東京都美術館で開催中の「ボストン美術館の至宝展」。
目当ては勿論フランス絵画。朝靄の煙るコローに、セザンヌの静物画。ドガの踊り子(未完成)は、彼がどう面を作っていったのか、その過程がよく見える。
(ジャン=バティスト=カミーユ・コロー「ボーヴェ近郊の朝」1855-65年頃)
(ポール・セザンヌ「卓上の果物と水差し」1890-94年頃)
(エドガー・ドガ「腕を組んだバレエの踊 . . . 本文を読む
E. S. ガードナー(A. A. フェア)の Cool & Lam シリーズの第12作、Bedrooms Have Windows(1949年)読了(邦題『寝室には窓がある 』)。
ラム君がホテルのロビーにいる時、それは依頼を受けてある男を尾行していたからなのだが、ラウンジの入り口でダイナマイト・ボディの派手な女が店のマネージャーと揉めている。女性一人では入店できないと断られたらしく、なら . . . 本文を読む
久しぶりに少し革をいじる必要があり、机の上が革細工モードになった(要するに「片づけた」の意)ついでにキーケースを縫ってみた。
使ったのは最近のお気に入り、ルガトショルダー(牛の肩部分の革)。
実はこの1年ほど、写真右奥のラウンドファスナーのタイプを使っていたのだが、開けるのに両手が必要で、少々使いにくい。結局、最初に縫った三つ折りのタイプが一番使いやすい気がする。
今 . . . 本文を読む
何ほどの広さもない玄関先だが、毎年色々な客人がやってくる。
ショウリョウバッタのバタ子、アブラムシ目当てのてんとう虫、どこで孵ったのかカマキリの子供たち。そして今朝は珍しくキアゲハが来ていた。
ペンタスの花をひとつひとつ点検するのに夢中で、カメラを構えて近付いても全くお構いなし。
足元には今年初めて植えたリンドウが可憐な花をつける。
そろそろ園芸店も秋のお花で賑やか . . . 本文を読む
タイガーラップ、その後。
コーティングを数回、両端に少し飾りを入れ、段差を消すべくさらにコーティング、で完成。
写真は真正面からだが、斜めから見るとまた見え方が違う。子供の頃、お菓子のおまけについていた、斜めから見ると絵が変わるやつ、みたいに。
百聞は一見に如かずというが、こうして初めてのことを試すのはいつも、多分一番楽しい。
・Tiger Wrap on SFT . . . 本文を読む
E. S. ガードナー(A. A. フェア)の Fools Die on Friday(1947年)読了(邦題『馬鹿者は金曜日に死ぬ 』)。
Cool & Lam シリーズの第11作。依頼人はビアトリースという若い女性。叔父のボールウィンがその妻ダフネに毒殺される可能性があるからそれを防いでほしいと言う。
謎めいたその依頼人が去った後、ともあれラム君がボールウィン家を訪れると、そのダフネの . . . 本文を読む