Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

エラリー・クイーン/Calamity Town

2021年06月10日 | 
エラリー・クイーンの Calamity Town(1942年)読了(邦題『災厄の町』)。

エラリーが降り立ったのはライツヴィルという町。逗留のために借りた家は地元の旧家の持ち物で、元々は令嬢のノーラとジムの結婚祝いのために建てられたものだったが、結婚式の前日にジムが姿を消し、ずっと空き家になっていた。ところが、エラリーが住み始めてすぐ、3年間行方知れずだったジムが突然現われ、ノーラと結婚すると言う。

何はともあれめでたしめでたしと結婚式が開かれ、二人がハネムーンから帰った矢先、ジムの持ち物から妻の毒殺を仄めかす手紙が発見される。そしてその通りの毒殺事件が・・・。

ライツヴィルという架空の町の名前を冠したシリーズものの第1作。鄙びた田舎町の雰囲気が、逆にそこに住む人々のキャラクターに色彩を与え、単なる謎解きのミステリーではなく多分に人間味溢れる作品に仕上がっている。

それにしてもエラリー・クイーン、こうして時々戻って来ても確実に面白く、外れがない。すご。

Ellery Queen,
Calamity Town
(MysteriousPress.com/Open Road)

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