Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

カフェ・ツィマーマンのバッハ/協奏曲集

2009年03月10日 | 音楽

先日ヴァイオリニストのツィンマーマンの記事を書いている時、"Zimmermann"の読みが気になったのでネットをうろうろしていると、「カフェ・ツィマーマン」という言葉に行き当たりました。

どこかで聞いたことがある名前だと思っていたら、バッハがライプツィヒ時代に曲を書いていた学生オーケストラの演奏会場となっていたカフェ(コーヒーハウス)の名前だとか。そして、このカフェの名前を冠した古楽器アンサンブルがあるということを知りました。

その時はそのままスルーしていたのですが、その後何日かして会社帰りにHMVに寄り、例によって店頭の試聴機を渡り歩いて新譜のチェックをしている時に、偶然このカフェ・ツィマーマンの新譜が目に留まりました。その名も「バッハ/さまざまな楽器による協奏曲集」。ちょうど試聴機にCDが入っていたので聴いてみると、何と!これがなかなかいい演奏をしています。全体的にテンポが速く、何よりも生き生きとして軽快、スピード感に溢れています。また、弦楽器が各パート1本ずつという小編成ながら、聴こえてくるのはそんなことを微塵も感じさせない立体的なアンサンブル。これは当たりだと確信しました。

特に面白かったのはブランデンブルク協奏曲の第2番。これはヴァイオリン、リコーダー、オーボエ、トランペットという4本の独奏楽器が縦横無尽に活躍する曲ですが、特筆すべきはそのトランペット。古楽器(つまり、キーやバルブのないナチュラル・トランペット)にも関わらず、その音程、フレージング、ともに非常に正確で、何だか楽々吹いているような安定感があります。特にそのレガート、スタッカートの吹き分けが見事で、聴いていてこちらがうきうき、溌剌とした気分になります。これが唇だけの操作で演奏されているとはとても信じがたい、素晴らしいテクニックです。私の乏しい経験から敢えて言わせて頂けば、今まで聴いた古楽器によるブランデンブルク協奏曲第2番のなかで、最高に瑞々しく、楽しい演奏だと思います。

迷わずレジに持っていき、早速ご購入と相成った訳です。先日どこかの記事で「もう当分CDは買わないでもすみそう」云々と言っていたのに、こんなに次々とCDの記事をアップするとは、全く懲りないですねぇ・・・

同封のライナーノートを見ると、このCDは「さまざまな楽器による協奏曲集」シリーズの第4集で、これまで出た3集の中には、同じバッハのヴァイオリン協奏曲やチェンバロ協奏曲、そして何よりも、私の大好きなブランデンブルク協奏曲の第3、第4、第5番が含まれています。早速この3集も注文を入れたのは言うまでもありません。届くのが待ち遠しいです。

カフェ・ツィマーマン
J.S.バッハ/さまざまな楽器による協奏曲集 第4集
(日本語による解説付き)

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