竹橋の国立近代美術館で開催中の「熊谷守一展」。
白状すると、これまで晩年の塗り絵のような作品のイメージしか持っていなかったのだが、物を知らぬとは恐ろしい。
没後40年のこの回顧展。初期の油彩はともに切磋琢磨した同級生の青木繁を彷彿させるし、やがて面が線で区切られ、面が色彩になっていく様はポスト印象派からフォービズムの系譜。
(熊谷守一「群鶏」1961年、メナード美術館蔵)
(熊谷守一「雨滴」1961年、愛知県美術館 木村定三コレクション)
なぜそこに行き着いたか、いや恐らくそれは終点ではなく、まだ続きがあったのだろう。
油彩だけでも200点、それはまるで作品が静かに、そして熱く語る壮大な自叙伝。圧巻の展示を是非。
没後40年 熊谷守一 生きるよろこび
2017年12月1日~2018年3月21日
東京国立近代美術館
雨滴は初めて拝見致しました。
彼の作品を多数眺めた事がありましたが
油絵だけで200点だそうで
未見の作品も大量に展示されていることと
思われます。
文泉拝
本当に楽しい体験でした。
「雨滴」や「群鶏」と並んで、もう1枚どうしてもお見せしたいのが
あったのですが、残念ながら絵葉書になっておらず・・・
まだまだ会期は長いので、終盤に混まないうちに
もう一度くらいは行きたいと思っています。