Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

カワハギ用 竹竿

2011年08月13日 | ロッドビルド

先週末から夏休みです。色々とやりたいことを片付けつつありますが、どこかで1度くらいは海に行きたいと思っています。

さて、少し放置していたカワハギ用の竹竿ですが、早くしないと今シーズンが始まってしまいます

というのは何となく自分にプレッシャーを掛けているだけで、間に合わなければまた来シーズンでも良いのですが、机のまわりにあまりにも組みかけのロッドが多いので、それを少しずつ片付ける意味でも、ぼちぼちと作業を進めています。

冒頭の写真は胴(ブランク)に塗装をしたところです。前回のキス竿やカワハギ竿(1本目)は「透(すき)」という色を使ったのですが、今回は「紅溜(べにだめ)」という色です。名前の通り少し赤みがかった色ですが、思ったより「紅」色が濃くなく、和竿っぽくていい色をしています。

しかし、何年かに1本しか組まないのでは技術の進歩はありませんね。言っているのは塗りの工程ですが、今回は初めはストッキング、2回目以降は平筆を使ってやってみました。しかし、やはりここは難しいです。特に節の前後のところはどうしてもムラになりますし、諦めて一旦乾燥させ、ペーパーで足付けを兼ねて少しずつ剥がしながら塗り重ねることを繰り返したのですが、どうしても満足のいく仕上がりにはなりませんでした。多分これから釣りをしながら見るたびに悔しい気持ちになると思いますが、それも次への課題と受け入れざるを得ません。

                        

他に、塗るのと同じくらい苦手な印籠継ぎの部分。こちらは何とかうまく行きました。



もともと取り寄せたキットにはこの部分の矢竹が付いていたのですが、何となく矢竹もブランク側もなるべく削りたくないと思い、改めて和竿のパーツ屋さんで少し径の細い矢竹を調達しました。

あわせてこのお店で、込み芯用のグラファイトソリッドも買いました。これは、いたずらに和竿の流儀に逆らうつもりはないのですが、以前一度竹竿の印籠継ぎの部分が折れたことがあり、その時、ちょうど金属製の込み芯の端の部分で折れていたことから、次に組む時は何か改善出来ないか?とずっと考えていたためです。

結果的に、込み芯をグラファイトのソリッドにし、矢竹もなるべく削らずに仕上げることが出来たのですが、思わぬ副産物もありました。それはこの印籠継ぎ部分の重量です。

それぞれ外側を削る前と削った後なので、重量の差が少し余計に出ていますが、こちらが従来の金属製の込み芯(矢竹は未加工)、

     

こちらがグラファイトの込み芯を使ったもので、矢竹も削った後です。

     

竿のバランスから言えば、手元から遠いところこそなるべく軽くしたいので、それほど顕著な差ではないのかも知れませんが、これで持ち重り感が少しでも改善されればと思っています。

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