六本木の国立新美術館で開かれている「Theハプスブルク」展に行ってきました。
ハプスブルク王家が代々にわたって収集してきた古典名画の数々。こんなにもたくさん、一度に、一箇所で見てもよいのだろうかと思うほどの、圧巻の展示内容でした。
ジャンルごとに並んでいた展示から、印象に残った作品を。
まずはイタリア絵画。ルネサンス期、ヴェネツィア派を代表する画家、ティントレット。
(ティントレット「オンファレの寝台からファウヌスを追い出すヘラクレス」1585年頃、ブダペスト国立西洋美術館蔵)
今回は師匠のティツィアーノが3点(工房作が1点)、このティントレットが3点。他に、ジョルジョーネの「矢を持った少年」、ルカ・ジョルダーノの「物乞い」など、この時代を象徴する作品が目白押しでした。
続いてドイツ絵画。ここでは何と言っても3枚並んだデューラーの肖像画が強烈です。そのなかの1枚。深い洞察と心理描写。内面まで丸裸になったような迫力です。
(デューラー「若いヴェネツィア女性の肖像」1505年、ウィーン美術史美術館蔵)
次はスペイン。これまで画集でしか見たことがなかったこの絵に会えたのは幸せでした。
(エル・グレコ「受胎告知」1600年頃、ブダペスト国立西洋美術館蔵)
最後に、17世紀オランダを代表する風景画家、ライスダール。堅牢な構図、緻密な描写。後の時代の風景画のお手本になったことがよく分かります。
(ヤーコヴ・ファン・ライスダール「アムステルダムの運河の眺め」1660年代、ブダペスト国立西洋美術館蔵)
以上4点は、幸いにも会場で絵葉書が売っていた作品。私はいつも絵葉書をデジカメで撮ってブログに貼っているのですが、今回、残念なことに、一番感動した作品の絵葉書が売っていませんでした。ちょっとルール違反かもしれませんが、ネットで見つけた画像を拝借。
(ルーベンス「キリスト哀悼」1614年、ウィーン美術史美術館蔵)
比較的小さな作品です。ですが、十字架から下ろされたキリストを囲んで悲しみに暮れる人々の表情。生気を失ったキリストの肌の色。手と足から抜かれた釘の1本1本。これほど細部にまでエネルギーのこもった絵を見たのは久しぶりで、絵の前で体の震えが止まりませんでした。次にいつ会えるかは分かりませんが、今回ここで会えたことをとても幸せに思います。
今回の展示は、オーストリア(ウィーン美術史美術館)とハンガリー(ブダペスト国立西洋美術館)両国が誇る名画のコレクションが揃っています。古典絵画にご興味のある方もそうでない方も、是非。まさに眼福です。
The ハプスブルク
国立新美術館
2009年9月25日~12月14日(この後、京都に巡回します。)
私も今度行ったら日展も覗いてこようと思います。
見ないと絶対後悔されますよ(笑)
最低もう1回は行きたいんですが、
金曜日定時に会社を出れるかどうかが問題で・・・
京都展、楽しみにしています。
予定表に記載しておきました。
もう1回だけでしょうか?
文泉
間違いなくもう1回は行くと思います。
ご参考まで、京都への巡回予定です。
2010年1月6日(水)~3月14日(日)
京都国立博物館(京都・東山七条)
とても一晩で見きれるものではありませんでした。
国立新美術館は、たしかにその建物自体がアートですよね。
いつも閉館ぎりぎりに行くので、展示会場以外を
ゆっくり見たことはないのですが、いつか
あの巨大な吹き抜けの下でお茶したいと思ってます。
どれを見て大感激しそうです。
今回は京都でも見ることが出来るようで、
今からドキドキ,わくわくです。
文泉
新国立美術館は、造りがいちいちアートで、
スケルトンのエレベータなんて、どーにもこーにも
ゾクゾクしちゃう~❤
…って感じでしたw
記事に全然関係無いコメントでごめんねごめんね~