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P. D. ジェイムズの The Skull beneath the Skin 読了。
若き女性探偵コーデリア・グレイ物の第二作。
イギリス近海の孤島コーシイ島の城で演じられる古典劇。その主演女優クラリッサの警護を依頼されたコーデリア。クラリッサの夫、義理の息子、従姉妹、元愛人の評論家、衣装担当の付き人、そしてその島と城の所有者と彼に仕える執事夫妻。この10人だけのほぼ密室状態の城で、本番の幕があがる直前に起こる惨劇。
古き良きヴィクトリア朝時代の調度品の数々、クラリッサへの脅迫に使われる古典からの引用、それらを含む綿密な描写、そのいずれもが緻密で深く、決して読みやすいものではないのだが、不思議と焦れったい気がしない。ただストーリーで読ませるのではなく文章で練り上げていく構成なので、それなりに忍耐力は必要かも。
P. D . James,
The Skull beneath the Skin
(Faber)
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