ドロシー・L・セイヤーズの Strong Poison(1930年)読了(邦題『毒を食らわば』)。
女流作家のハリエット・ヴェインは、恋人を毒殺した容疑で裁判にかけられた。完璧なまでの状況証拠に有罪間違いなしと思われたが、傍聴していたウィムジィ卿はハリエットの無実を確信し、真相究明に乗り出す・・・。
一昨年初めて読んだドロシー・L・セイヤーズ(『ナイン・テーラーズ』)。そのあまりの重厚さにやや引いていたのだが、食わず嫌いもどんなもんかと読んだ2作目、これはかなり楽しい。従僕のヴァンターに頭が上がらないウィムジィ卿とか、unofficial にウィムジィ卿を助けるご婦人方とか、その会話や行動がどれも生き生きしていて笑えるし、何とも言えない人間味に溢れている。勿論ミステリーとしても一級品。
良かった、食わず嫌いで終わらせなくて。もう何作か続きます。
Dorothy L. Sayers,
Strong Poison
(Kindle)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます