今日から仕事始めです。
と言っても、今日は職場で挨拶を交わした後、恒例の鏡割りをやって、その後は三々五々。職場で揃って初詣に行ったりそのまま新年会をやるところもありますが、私の部署はこの週末に新年会が控えていることもあり、ほとんどの人と同様に私もおとなしく半休(半日年休)を取って帰ることにしました。
しかし、お天気も良し、そのまま帰っては勿体ないので、横浜にまわって、みなとみらいの横浜美術館で開かれている「セザンヌ主義」展を観てきました。
「セザンヌ展」ではなく「『セザンヌ主義』展」であることがミソで、セザンヌと、セザンヌに影響を受けた(と思われる)画家の作品を並べて展示しようという試みです。例えば肖像画のコーナーでは、何枚かのセザンヌ夫人の肖像の横にモディリアーニの少女像が並びますし、大胆なタッチで描かれたセザンヌの風景画の隣にキュビズムを思わせる多面体がやってきます。
これは恐らく相当に大胆な試みで、恐らくもっと専門的な見方をする方々からは賛否両論あると思うのですが、私にとってはあくまでもそれは伏線、ともかくもセザンヌをこそ観たくて行った訳で、そういう構成はあまり気になりませんでした。いや、むしろ、そうした他の画家たちの絵と並べられたからこそ、セザンヌの独自性が強められていたような気がします。(展示の構成にはそういう狙いもあったのかも知れませんが。)
素人が要らぬ御託を並べるのはこのくらいにして、印象に残った絵を3点ほど。
(セザンヌ「水浴」1883-87年、大原美術館蔵)
(セザンヌ「宴の準備」1890年頃、国立国際美術館蔵)
(セザンヌ「水の反映」1888-90年頃、愛媛県美術館蔵)
セザンヌの作品は素描も含め40点くらいありましたが、これだけの作品をまとめて観るのは、今から20年ほど前の学生時代に神戸で催されたセザンヌ展以来です。もともと好きな画家だということもありますが、改めてその堅牢な構図と色彩感覚は素晴らしいと思いましたし、同時にその後に続く画家たちがその影響を色濃く受けていることもよく分かりました。少々こじつけでは?と思える構成もありましたが、総じて言えば勉強になりましたし、年の初めにいいものを観させて貰ったと思っています。
という訳で、休みが長いと精神的になかなか社会復帰出来ないのですが、明日からまた気合いを入れて、ぼちぼち頑張りましょうかね
セザンヌ主義-父と呼ばれる画家への礼賛
横浜美術館(みなとみらい)
2008年11月15日~2009年1月25日
森村泰昌さんの美の教室も良かったです(新しい過ぎで驚きました)
30年?位前(笑)学生の頃印象派展がありすっかり虜になりましたがセザンヌは地味な印象でした
しかし 年とともに違った感じ方になり横浜美術館のセザンヌに是非会いたいです!(早く行かなきゃ)
ゾーンごとの丁寧な説明と、メリハリの効いた展示で、
なかなか楽しめました。
私も印象派から入った口ですが、セザンヌだけは何だか別格で、
今回、特に3枚目の水辺の風景画を見て、その光の感じ方と
色の置き方、タッチの大胆さと巧妙さに、
改めてセザンヌが好きになりました。おススメです。