上野の国立西洋美術館で開催中の「国立西洋美術館×ポーラ美術館 モネ、風景をみる眼」展。
あまり予習なくずっと「モネ展」と思い込んでいたのだが、それは大間違い。勿論モネの作品が多いのだが、モネに至る先人の風景画(クールベ、コロー、ドービニー等)、そしてモネに続く風景画(ゴッホ、ゴーガン、シニャック等)が多面的に。
加えてテーマごと、類似の題材を横に並べるという演出。例えば海辺の風景ということでシャバンヌの「貧しき漁夫」(松方コレクション)とピカソの「海辺の母子像」(ポーラ美術館蔵)が並ぶとか。
その上で観るモネの空気感には改めて感動。これを例えばクールベの鋭角的で切り込むようなタッチの風景画と観比べると、山や海、森を描くのではなく空気を描いたモネの狙いがよく分かる。
(クロード・モネ「サン=ラザール駅の線路」(1877年、ポーラ美術館蔵)
(クロード・モネ「エトルタの夕焼け」(1885年、ポーラ美術館蔵)
風景という切り口でこれだけの展示構成は一見の価値あり。私が行ったのは金曜日の夜だったが、まだそれほど混みあっておらず、至極快適な時間。勿論、常設展やムンクの版画展もお見逃しなく。
国立西洋美術館×ポーラ美術館
モネ、風景をみる眼―19世紀フランス風景画の革新
2013年12月7日(土)~2014年3月9日(日)
国立西洋美術館
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