芸者バンブー？

随分以前に話は伺っていたのですが、新宿サンスイの売り場の片隅に格安のバンブーロッドが置いてあるということで、機会があれば一度触ってみたいと思っていました。教えて下さったのはブログ仲間のかっしーさん。かっしーさんは実際にこのロッドを管釣り用にリメイクされており、先日の加賀FAで隣でしなやかにキャストされるのを見ていて、「これは決して逃すまじ！」と思った次第です。

今週たまたま日中新宿に行くことがあったので、帰りにサンスイに寄ってみました。想像していたよりも小さな店舗でしたが、売り場の奥へ奥へと進み・・・見つけました。８フィート、３ピース、４千２百円也。話には聞いていましたが、はっきり言ってひどい作りです。何でも海外へのお土産用に作られたものがずっと倉庫で眠っていたとか。

リールシートとストリッピングガイドの向きはズレているし、ガイドラップもお粗末。抜き輪は使わず、巻き終わりを接着剤で留めたような感じです。表面のコーティング（バーニッシュ？）もあちこちで泡を吹いています。



ガイドラップ部分のコーティングは糸目を残す薄いもので、それがフライロッドの流儀なのでしょう、確かに繊細なフライロッドにコーティングの重さは影響が大きいでしょうから。しかし、ところどころスレッドの割れ目からガイドフットが覗いているのは何とかならないものでしょうかね



３ピースはフェルールで繋ぐようになっていて、ここは割としっかりとした作りになっているようですが、繋いで振ってみると、擦り合わせが甘いんでしょう、若干ガタつきがあります。



フェルールにはうっすらとサビが浮いていて、時代を感じさせます。



私はフライフィッシングをやったことがないので、フライロッドとしてのこのロッドを正しく評価することは出来ないのですが、今回は勿論フライ用に買ったのではなく、レストアして管釣り用に仕立て直そうと思っています。パーツを全部バラしてみないとまだ分かりませんが、素材が竹という割には重量がありますし、バランスという点でも見た目以上に持ち重り感があります。

ただ、振った時のしなやかさ、柔らかさはグラファイトのロッドには無いものですし、どちらかと言うと弾性の高いグラス（それも重量の軽いのがあれば、ですが）に近い感じだと思います。なので、素材としては極めて面白いものを手に入れたと思っていて、これをどういう方向にレストアしてやろうかと、わくわくしながら電車に乗って帰ってきました。

まず何を生かし、何を切り捨てるかを整理する必要がありますが、本当であればこの８フィートという長さは生かしたいので、まずこのまま８フィート、３ピースを温存する方向で検討しようと思っています。ただ、バットがあまりにゴツくて重いので（これが素材の竹のせいなのか、金属パーツのせいなのか判然しないのですが）、かっしーさんからアドバイス頂いたように、ここは捨てて、１ピース目と２ピース目だけを使うことになるかもしれません。それはブランク全体のバランスを見て決めようと思っています。

さてこうなると、以前から使ってみたかったパーツもありますし、楽しい妄想が果てしなく続くことになる訳で、気持ちは子供のように高揚しています。いつもながらこのワクワク感はたまらないですね