アガサ・クリスティの Death on the Nile(1937年)読了(邦題『ナイルに死す』)。
若くて美人の資産家リネットが電撃結婚した相手はサイモンという男性。二人がハネムーンでエジプトに出かけると、そこにはサイモンの元カノ、ジャックリーヌが待ち構えていた。嫉妬に狂ったジャクリーヌに執拗に追い回される二人。やがて、ナイル河を遡る客船の船上で悲劇が起こる・・・
河の上の船という閉鎖空間で繰り広げられる惨劇。手掛かりや証言の真贋に振り回されつつも、重なりに重なった偶然の糸がほぐれ、やがて真相が見えてくるプロセスは息もつかせず、見事と言う他ない。
終盤の謎解きのなかでポワロ自身が(エジプトだけに)発掘に掛けてうまいこと言っている。"... when something comes up out of the ground, everything is cleared away very carefully all around it. You take away the loose earth, and you scrape here and there with a knife until finally your object is there, all alone, ready to be drawn.... That is what I have been seeking to do - clear away the extraneous matter so that we can see the truth - the naked shining truth."
面白かったなぁ、アガサ・クリスティ。けど、ここでまたちょっと離脱します。
Agatha Christie,
Death on the Nile
(Kindle)
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