
京都逍遥その3。
土曜日の夕刻、再び叡電に乗って修学院へ。鴨川が出町柳で分かれた右の方、高野川沿いを歩いて「山ばな 平八茶屋」に向かう。
高野川と川端通に挟まれるようにして立つお店。

豪壮な門をくぐり、庭の小道を歩いて部屋に通されると、そこはもう川の音しか聞こえない。


この時期に京都に来る機会があればいつかはと思っていた「ぐじ(甘鯛)」。この冬は特に不漁が続き、なかなか出せなかったそうだが、それはまさに至福の夕餉。足し算ではなく引き算の味付け、素材の味こそ美しけれ。





麦とろ饅頭とお茶で始まる。

ぐじの向付、右奥は山葵菜と焼き椎茸のおひたし。

これが食べたくてやってきた一汐のぐじ。塩で水分が抜けた分、身の甘さがさらに引き立つ。

椀は白魚。

八寸。

桜の葉に包まれたのは鯛のお寿司。山椒の葉が清々しい。

ぐじの若狭焼。鱗を立てずに焼いた皮目は香ばしく、身はしっとり、ふっくら。手前の伽羅蕗がいいアクセントに。

炊き合わせ。筍に蕗、鱈の子。

ぐじのかぶと蒸し。骨はしゃぶり尽くし、極上のスープは全て飲み干す。

鰻の緑酢。焼いた鰻に胡瓜が素晴らしく合う。

つくね芋の麦とろ。

お替りしてもちろん完食。

ラストの水物。果物はもちろん、ワインのジュレまで隙がない。

「くう(食う)日、これ好日」 まさに至言。

山ばな 平八茶屋
左京区山端川岸町8-1
圓光寺は未知でした。
魚は嫌いで肉しか食べたことがありません。
岩魚だけは昼前後に食べています。
渓流釣りでのみです。
昨年は岩魚の燻製を数匹いただきました。
文泉拝
本当に素晴らしかったです。
もちろん釣りたてをその場で食べるのが
一番贅沢ですよね👍