Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

超精密ヤスリ

2007年03月29日 | ロッドビルド
ちょこっと道具を仕入れてきました。

昨日もどこかに書きましたが、今回の竹竿(和竿作りと言うにはあまりにも素人の手慰みでおこがましいので、今後こう呼びます)、ポイントは継ぎの部分です。竿の分類としては「6尺印籠2本継ぎ竿」と呼ぶそうですが、全体が4つのパーツに分かれています。

 ①穂先(グラスソリッド)
 ②穂持ち
 ③手元
 ④握り

このうち①と②がワンセットで穂持ち側、③と④がワンセットで手元側、都合2ピースを印籠継ぎで繋ぐ設計です。当然①→④の順に径が太くなっていくのですが、そのそれぞれの継ぎ目のところで、竹の内側と外側を削る必要があります。そこで問題は、外側はともかく、内側をどうやって削るかです。

例えばソリッドの穂先(①)を継ぐ穂持ち(②)のスゲ口は、外径6.0mmですが、内径は4mm弱しかありません。さらに、②と③を繋ぐ印籠の部分、色々とシミュレーションをしている中で一番難しいと思われる部分ですが、この部分も内径5mmあるかないかのところを印籠芯の長さ分(約10cm)削る必要があります。しかもこの印籠継ぎの部分にはちょうどお誂え向きのところに節があって、それをどうやって抜いて、かつ滑らかに仕上げるか、ずっと作業方法がイメージ出来ずにいました。

本物の和竿ではここで独特の工具を使うのですが、そんな道具が手元にあろうはずがなく、何か代用出来るものはないかと、今日の帰りに東急ハンズに行ってみました。すると、案ずるより産むが易しとはこのことで、写真のような細いヤスリがたくさん売っています。ほっと胸を撫で下ろし、一番径の細いものを2本、買って来ました。

寸法が書いてなかったので目検討で買ってきたのですが、家に帰って計ってみると、細い方がヤスリ部分の一番太いところで2.4mm、太い方でもちょうど3mm。これなら竹の一番細い部分の内側も何とか削ることが出来そうです。こういうものを実際手に取って、見て選べることをとても有り難く思いました。

これで一番の難関はクリア出来そうなのですが、いかんせん素人の気まぐれ、どこからどう手を付ければ良いのか全く分りません。まるで仕事のプロジェクト管理のような感じですが、一度質問事項を整理した上で、工房の方にお電話してお伺いしたいと思っています。

こうして一つ一つですが未経験の課題をクリアしていくのはロッドビルドでは久しぶりのことで、脳ミソの普段使わない部分を使っている実感があります。ロッドビルドの構想を練っている時もそうですが、頭の中で色々とシミュレーションをしている瞬間がたまらなく楽しいです。はまりそうです。


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2 コメント

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お! (魚花)
2007-03-30 00:19:29
capriさん、おヒサです。

確かに治具類は特殊なものが多くて、
普通にはとても揃えられないですよね。

今回はたまたまキット物が手に入ったので、
ちょっと邪道ですが、代用できるところは
代用しながらやってみようと思っています。
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バンブー (capri)
2007-03-30 00:05:45
良いですよね!

私もバンブーのスピニングロッドを組みたいのですが
道具類(治具)や炉が高くて、どうしても手が出せません…
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