F. W. クロフツの The 12.30 from Croydon(1934年)読了(邦題『クロイドン発12時30分』)。
ロンドン郊外のクロイドン空港を12:30に飛び立った飛行機がフランスのボーヴェ空港に着いた時、乗客の1人アンドリュー老人は死んでいた。実は遺産相続人の1人、甥のチャールズが毒を盛ったのだった。
アンドリュー叔父から引き継いだ事業がうまく行かず、その遺産目当ての犯行だった。チャールズの計画は周到で、アリバイも完璧。誰もが老人の自殺を疑わなかった。しかしロンドン市警のフレンチ警部が乗り込んできた途端、チャールズはあっけなく逮捕される。フレンチ警部が暴いたそのトリックとは・・・
予め真犯人が明かされていて、その視点から語られる倒叙小説というジャンル。じわじわと追いつめられるチャールズの心理描写は面白く、読み応え十分。
Freeman Wills Crofts,
The 12.30 from Croydon
(Kindle)
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