Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

飾り巻きの解説(魚模様)

2006年08月16日 | ロッドビルド
今回巻いた魚模様の巻き方です。

まず初めに、上の写真のようなBoxを作ります。ダイヤモンドラップを巻く要領で、スレッドを4本張ります。

次に、このBoxの左側に、スレッドの色を替えて、全く同じBoxをもう一つ作ります。この時、青のスレッドは左のオレンジのスレッドにぴったり添えるようにします。



この2つの重なったBoxが、今回のパターンの基本のレイアウトです。言い忘れましたが、今回は写真の数字の順番にスレッドを巻いています。この巻く順番をキープすることが後々重要になってきます。

それでは、ここから模様を作って行きます。

①最初に、先に作ったオレンジのBoxの「右側」に、スレッドを巻き重ねます。この時、スレッド1と2の右側には1本(不変)、スレッド3と4の右側には2本(★+1本)のスレッドを張ります。(スレッドを張る順番は、1に1本 → 2に1本 → 3に2本 → 4に2本、これでひとサイクルです。)



②次に、後から作った青のBoxの「左側」にスレッドを巻き重ねます。この時、スレッド1と2の左側には2本(★+1本)、スレッド3と4の左側には1本(不変)のスレッドを張ります。(スレッドを張る順番は、1に2本 → 2に2本 → 3に1本 → 4に1本、これでひとサイクルです。)



後は、この①と②を繰り返して行きます。大きく言うと、オレンジの右側に1サイクル巻き、次に青の左側に1サイクル巻く、というのを繰り返します。但し、重要なことは、上の①と②の★印のところで、巻くスレッドの本数を1本ずつ増やしていくことです。

すなわち、

③オレンジの右側にスレッドを巻き重ねます。巻く本数は、スレッド1と2の右側には1本(不変)、スレッド3と4の右側には3本(★+1本)です。(写真のピントが少し甘くてすみません。)



④青の左側にスレッドを巻き重ねます。巻く本数は、スレッド1と2の左側には3本(★+1本)、スレッド3と4の左側には1本(不変)です。



(写真は、青の3のスレッドが少し重なってしまっていますが、ご容赦下さい。勿論、後で手直ししました。)

ここからは、増やしていくスレッドの数と順番を間違えないように注意しながら、ひたすら巻いて行きます。

右側にオレンジ。



左側に青。



また右側にオレンジ。



次いで左側に青。



ここまで来ると、中心部分にスレッドを巻く隙間がなくなってきたことと、先日も書きましたように、doubleで巻いてしまったために模様の外側のスペースが狭くなってきたことから、最後に中心部分にオレンジのクロスを1本巻いて、完成としました。



模様の外側に見えているスレッドに少し隙間が空いていますが、ここは総巻きにする予定ですので、気にしないことにします。(勿論、ここに隙間が無ければ、中心部分に見えている曲線の模様がもっと綺麗に仕上がるはずですが・・・。)

周囲を総巻きにするとこんな感じです。



少し寂しい感じがしたので、ガイドラップでも使おうと思っているGoldのスレッドを足してみました。



今回の課題と反省点は先日書きましたので省きますが、出来上がりの評価はみなさんにお任せします。もしご興味があって今後巻いてみようという方の参考になれば幸いです。HPの方にはまたこの簡略版をアップしたいと思います。

【参考図書】 Dale P. Clemens, "Custom Rod Thread Art" (RodCrafters Press)

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