エリック・アンブラーの A Coffin for Dimitrios(1939年)読了(邦題『ディミトリオスの棺』)。
イギリス人の推理小説家ラティマーがトルコのイスタンブールに滞在している時、ふとした伝手から国際的な犯罪者ディミトリオスが死んだと聞かされる。遺体安置所で彼の死体を見たラティマーは、持ち前の好奇心から、謎に包まれたこのディミトリオスの過去を調べようとする。
ところが程なくして、ディミトリオスの足跡を追っている人物がもう一人いることを知る。ホテルの部屋で鉢合わせになり、その人物に銃を突きつけられたラティマーは・・・
スパイ小説で名を馳せたアンブラー。確かにスパイならさもありなんという展開の連続は非常に面白いのだが、随所に挿入される一人語りがよく言えば丁寧、悪く言えば長過ぎて、ハードボイルドのテンポに馴染んだ身にはちと辛い。でも、頑張って最後まで読み切りましたよと。
Eric Ambler,
A Coffin for Dimitrios
(Kindle)
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