『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

「最貧困女子」「失職女子」「高学歴女子の貧困」が急増中!

2015-12-23 08:52:56 | 日記

日本はもはや豊かな国ではない?筆者が『ジャパンマネーが世界を席巻した良かかり時代』は既に過去となったようです。一生懸命、真面目に生きてきた人でも簡単に貧困層に陥ってしまう時代です。このような時代には固定観念に捉われず「日本人にしか、通じない価値観」を早急に見直す必要があります。シングルがもてはやされた時代もありましたが、一人より二人、二人より三人『三人よれば文殊の知恵』と力を合わせ併せた方が良いのです。大きな時代の流れとして世界はカオス化してきており、富の集中があり、それがテロなどの社会不安を誘発します。上手く対応できない日本人は、偏差値・詰め込み教育の負の遺産であり、特に女子は生き方が真面目すぎるのかもしれません。ただ、日本人は優秀なので変化に対応さえできれば競って負けることはありません。

以下抜粋コピー 「女性の貧困」というフレーズをよく聞くようになった。今の日本において、貧困に苦しむのは女性だけではないが、賃金格差や非正規雇用者の数、ひとり親になったときの貧困率などを見ると、若い女性が置かれている状況は確かに厳しいと感じる。そして、今貧困を感じていない女性でも、いつ貧困に陥るかわからないという恐さを感じている。20~30代女性の生の声を通じて、彼女たちの生活苦の実態に迫る。(取材・文/蒲田和歌 編集協力/プレスラボ)


● 日本はもはや豊かな国ではない?  女性たちが喘ぐ「生活苦」の実態

  「最貧困女子」「失職女子」「高学歴女子の貧困」――。数年前から書店では「女子」と「貧困」を組み合わせたフレーズをよく見かけるようになった。とはいえもちろん、貧困は女子にだけ襲いかかっている現象ではない。今年の流行語大賞にノミネートされた「下流老人」「子どもの貧困」など、今や日本列島はどの年代、性別を見ても「貧困」から切り離せない状況となっている。

 それでもまだ「貧困」と何らかのフレーズを組み合わせた言葉にインパクトがあるのは、「日本が豊かな国だ」というイメージを多くの人が持っているからかもしれない。しかし、貧困は我々の私生活に確実に忍び寄っている。

 色々な指標を見ると、そうした現状が見て取れる。たとえば、日本は子どもの6人に1人が貧困と言われ、OECDの発表によれば子どもの相対的貧困率はOECD加盟国34ヵ国中10番目に高い。また、ひとり親世帯の子どもの相対的貧困率はOECD加盟国中最も高い。ひとり親家庭の貧困率は50%を超える。そして、日本の平均世帯所得は1994年の664.2万円をピークに下がり続けており、2013年は528.9万円となっている。

 なかでも前述したように、若年層を中心とする女性の貧困は深刻だ。昨年1月にNHKで放送された「深刻化する“若年女性”の貧困」では、働く世代の単身女性のうち3分の1が年収114万円未満と報じられた。非正規職にしかつけず、仕事をかけ持ちしても充分な収入が得られないという状況だ。

 しかし、我々にしてみると、周囲の女性たちから生活に関する深刻な苦労話を直接聞く機会は滅多にない。自分の生活苦を他人に相談することに対して「恥ずかしい」「プライドが許さない」と感じる女性が多いためだろう。こうした状況では、周囲が彼女たちの声にならないSOSに気づいて力になってあげることや、社会が抜本的な対策を講じることは難しい。

 そこで今回、女性の「生活苦」に関する意識調査を行った。その調査結果を基に、彼女たちが抱える不安の裏側を考察したい。

 本調査の対象は、全国の一般女性200人。世代の区分が難しいところだが、ここでは現在、貧困の増加が指摘されている若い女性のトレンドを重点的に見るために、企業の職場などで若手~中堅手前と見なされることが多い20代、30代を調査対象とした(回答者は20代98人、30代102人)。また、後述する調査結果のエピソードからもわかる通り、結婚をきっかけに生活苦に陥いる女性も少なくないと思われたことから、既婚・未婚の双方を調査対象にした。

まず、「あなたは使えるお金が少なく、日々の生活が苦しいと感じていますか? 」という質問に対して「はい」と答えたのは、調査対象200人の半数を超える114人(57%)に上った。

 自分を「貧困女子」よりは困っていないと考えている女性でも、何かのきっかけで「貧困」「最貧困」に転落する恐さが現代にはあるのだ。

● 生活が苦しい理由は 「非正規社員だから」が最多

 次に、「日々の生活が苦しい」と答えた約6割の女性たちは、具体的にどれくらいくらい生活が苦しいのか。「現在のあなたの年収(配偶者がいる場合は世帯年収)はどれくらいですか」という質問に対する回答は、200万円台が24人、300万円台が同じく24人(ともに21.1%)で最も多かった。一方、「なし(あるいは限りなくゼロに近い)」と答えた人も、15人(13.2%)と高い水準にあった。これに「100万円未満」が13人(11.4%)、「400万円台」が11人(9.6%)、「100万円台」が10人(8.8%)と続く。「500万円以上」と答えた人は全体のわずか17人(5.3%)だ。これを見ると、年収のボリュームゾーンは200~300万円台であり、日本における2013年の世帯所得の平均528.9万円を大きく下回っていることがわかる。

 では、彼女たちは年収がどれくらいあれば生活が楽になると考えているのか。「今の生活が楽になるためには、『最低で』どれくらいの年収(配偶者がいる場合は世帯年収)が欲しいですか」という質問に対して、最も多かった回答は400万円以上(25人、21.9%)。他は200万円以上(10人、8.8%)、300万円以上(20人、17.5%)など、約半数にあたる58人は400万円までの年収帯に集中していた。前述のように「生活が苦しい」と感じる女性の年収のボリュームゾーンは200~300万円台であることから、理想と現実の年収の間には大きなギャップがあることがわかる。一部では、「女性は結婚相手に600万円以上の年収を求める」などと言われるが、それが夢見事ではない女性はごく一部ということだろう。

 彼女たちは、なぜこれほど生活が苦しいのだろうか。「生活苦の理由は何ですか? (複数回答可)」という問いを投げかけると、やはりというべきか、「非正規社員(パート、アルバイト、派遣社員など)として働いており、年収が少ない」(36人)が最多となった。この他、「子どもの養育・教育にお金がかかる」(30人)、「ローンや借金があり、月々の返済が多い」(28人)、「夫が低収入(あるいは無収入)で家計のやりくりが厳しい」(26人)、「仕事に就いておらず、決まった収入がない」(24人)などを挙げた人が多かった/総回答数264に対する割合)。いずれも、すぐに生活苦の原因を解消するのが難しそうなケースばかりだ。

 ただ一方で「趣味や自己啓発に使う」「貯金する」「浪費してしまう」などの回答も一定割合存在することから、自己責任で生活苦に陥っている人もいることがわかる。女性の生活苦の背景には、実に様々な理由があるのだ。

 自分たちの我慢は仕方ないと思えても、子どもにまで「貧困」を感じさせたくないという心情。今の20代、30代は、子どもの頃に貧困を感じず、不自由なく育った人も多い。生活水準が下がり、親からしてもらったことを自分の子どもにはしてあげられないという悔しさもあるだろう。

 主婦たちからの意見で目立ったのは、「子どもへのしわ寄せがある」という意見。

 また、「今はいいけど、将来が不安で子供はもう産めない」(宮城県・34歳会社員(営業系))、「妊娠して出産費がかかるのに自分は働けず、さらに夫の給料が下がった時」(東京都・35歳専業主婦)という声もあった。少子化が大きな社会問題となっているが、産んだ後のセーフティーネットは少なく、自己責任論が強い日本。金銭的な余裕がなく子どもを諦めるという声、さらには「子どもは贅沢品」という声すら聞こえてくる。

 人付き合いよりも節約の方が大事、お金がないなら付き合いは二の次でいい……という意見もあるだろうが、コミュニティからの孤立は、心理的な負担となる。また、近所同士で子どもを預かったり、必要な情報を交換したりといったつながりから疎外されることは、さらなる生活苦を招きかねない。鈴木大介氏の『最貧困女子』(幻冬舎)では、友人同士でガソリン代を出し合って買い出しに行く地方の20代が取材されているが、こういったつながりを持てないことは、ライフラインの1つを断たれることだとも指摘されている。

● 「貧困」に陥る可能性は もはや誰にでもあるという現実

 アンケートの中には、「毎日お金で悩む。我慢ばかりで辛い。ストレス」(東京都/28歳・会社員(技術系))という回答もあった。貧困は精神をも蝕む。

 また、「持病がある為、収入の殆どが医療費になってしまう事」(東京都/30歳・会社員〈事務系など〉)、「結婚当初は共働きでしたが、私が体調を崩し退職したため、世帯収入が半分になりました」(東京都/35歳・会社員〈事務系など〉)といった回答もあった。誰でも、急に病に倒れる可能性はある。先日、高額療養費の見直しが報じられたが、医療費の負担で家計が危ぶまれる事態を「人ごと」と割り切れる人はどのくらいいるのだろう。

 認可保育園に入れない、自分にも余裕がない中、親を支えなければいけない現実、すぐそこにある格差。どれも、現代の日本の状況を非常によく表しているように思える。

 一昔前ならば「今は大変だけど、みんなも同じように大変。でも、しっかり働いていれば給料も上がるし楽になる」と希望を持つこともできたかもしれない。しかし、今の若い世代はそうではないのだろう。特に企業の賃金カーブを見れば明らかなように、女性の場合は男性のように、年齢と賃金が比例する傾向も見えづらい。

 毎日の節約をまだ笑っていられる状況から「貧困」への距離は、それほど遠くない。そう感じるからこそ、多くの人が不安を感じているのだ。こうした現状に対して、日本は国としてどう考え、どんな対策を練るべきなのだろうか。

蒲田和歌

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