チャイナリスクが高まっている。英紙フィナンシャル・タイムズは野村ホールディングス(HD)傘下の香港法人の投資銀行部門で中国向け業務のトップを務めているチャールズ・ワン氏が出国を禁止されたと報じた。同氏は、メリルリンチやドイツ銀行などでキャリアを積んだ後、2011年から16年まで国営銀行の中国工商銀行(ICBC)の国際部門で働き、18年に野村に移った。国籍は不明だ。
今回、中国当局によって滞在する中国本土からの出国を禁止されたと報じた。中国経済の悪化が深刻化するなか、投資銀行は中国政府が躍起になっている外資誘致に不可欠な存在であり、今回の対応は、海外企業の投資意欲を低下させそうだ。中国では、人民解放軍や外務省の幹部が相次いで動静不明となるなど異変が伝えられる。経営再建中の不動産大手、中国恒大集団は28日、創業者の許家印会長が当局に拘束されたと公表した。
中国はかねて、外国人や中国人に出国禁止措置を連発していたが、外資の投資銀行関係者への発動は異例だ。中国はいよいよ、外国に門戸を閉じようとしているのだろうか。 中国工商銀行(ICBC)時代の同僚だった中国人バンカーが当局に身柄を拘束され、取り調べを受けており、「ワン氏の出国禁止はそれに関係している」と報じられている。 そのバンカーは17年に中国の投資銀行「華興資本控股」の会長に転じたが、同社創業者の包凡(バオ・ファン)会長兼最高経営責任者(CEO)も2月から消息不明だ。「汚職の疑いで取り調べを受けている」という報道もある。 ワン氏の出国禁止が、野村の業務に関係しているかどうかは不明だが、投資銀行業界には、大きな衝撃を与えている。というのは、投資銀行は中国が懸命に旗を振っている「外資誘致」政策の鍵を握っており、本来なら歓迎される立場であるからだ。 分かってはいましたが、やっちまった感はありますね。親中国会議員は
抗議しないんでしょうか?