シリアの反政府勢力の指導者がアサド政権の崩壊を主張したと、ロイター通信が伝えました。
シリアの反政府勢力は、北部の主要都市アレッポや中部の要衝ハマ、そして8日には中部の別の要衝ホムスを制圧したとして、首都ダマスカスへの進攻を開始したと主張していました。シリア軍司令部は8日、幹部に対し、アサド政権が崩壊したと伝達したほか、反政府勢力の指導者も「シリアの暗黒時代は終わった」としてアサド政権の崩壊を主張したということです。
ロイター通信はまた、シリア軍関係者2人の話として、反体制派がダマスカスを制圧したころ、国際空港からは1機の飛行機が離陸しており、 アサド大統領が既に航空機で首都ダマスカスを離れ、しばらく東へ進んだ後、北西へと進路を変えた。そのままアサド政権を支援するロシア軍の基地がある西部ラタキア方面へと向かったが、中部ホムス上空で大きく進路を変え、今度は南東へ向かい始めた。だが、その直後、ホムス西部で航路が途絶えた。
航路の追跡が途絶えた理由は定かではない。
ロシアのメディアは、アサド大統領が家族と共にモスクワに逃れ、人道的理由で亡命を認められたと報じた。父ハフェズ氏の時代から半世紀以上続き、2011年からの内戦で一時は軍事的優位を固めたアサド独裁政権は崩壊した。