福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

仏教大原理(釈雲照)・・26

2022-09-26 | 法話

Q、たとえ百歩の間は十善戒を守れてもそのあと十悪業を行ずればまた地獄等の悪趣へおちることになるのではないか?

A,それはそうである。しかしそのときの悪業の罪が滅し果てればまた善趣に生じて十善道修行の功徳が漸々増長して遂には成仏することを得る。十念の人も浄土往生を遂げ不退の位に上る以前はたとえ十念相続したからといっても悪業を造ればかえって悪趣に堕することは皆同じである。
およそ仏教の真理は善因善果を結し、悪因悪法報を招くこと影の形に随い、響きの音に応ずるが如く、いささかも欺き誣ふべからざるなり。この因果決定の真理を離れて別に高妙深遠の教理あることなし。一切の心あらん人、この因果の真理を実々に徹底識知せば悪事を逃避すること火坑を避くるよりも甚だしく、善行を欽慕すること渇して水を求むるよりも急なるべし(注)。・・嗚呼偉なるかな十善易行の法門、娑婆を捨てて別に他邦に至らずして即身成仏の三密なるを得るの要門なり。(十善戒は、このままここで即身成仏できるすばらしい教えである)

(注)大師は法華経解題に「因果相感ずることあたかも声響の如し。業縁唱和すること還って形影に均し」とされています。
また殆どの経典に因果を撥無するものは堕地獄と書かれています。
例えば大乘本生心地觀經には「後世撥無因果生大邪見入地獄」
大乘大集地藏十輪經に「衆生曾誤聞法謬生空解撥無因果斷滅善根往諸惡趣・・」

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