福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

「シュタイナーの死者の書」より

2012-06-22 | 法話
「シュタイナーの死者の書」より

・・・魂の深層には『エーテル体』が存在します。(エーテルはギリシャ語アイテールから派生した語で光または輝きを意味します。この言葉は化学用語としてのエーテルの意味ではなく、霊的な在り方をしている或る人間全体としてのエーテル体の意味で用いられています。)

・・・受胎時もしくは出生時以来成長をとげる身体のなかには入ってこられないで、魂の内部に留まったまま使用されないでいるものがある。・・(それは植物の胚種のようなものです。)植物は胚種を含んだ果実を作りますが、この胚珠は現在の植物にとっては何の役にも立ちません、しかし次の植物のための素材としてその植物の中に留まっています。それと同様に魂の胚種というものもあるのです。魂の胚種は誕生と死の間に形成されますが、しかしその力を現在の地上生活では発揮できず、次の人生のために魂の中に潜んでいます。ちょうど食物の果実の中で胚種が次の植物の成長の為に潜んでいるようなものです。・・・魂は外的な身体の所産なのではなく、むしろ外的な身体そのものがこの魂の所産なのです。・・・

死後最初の時期に誕生から死に至るまでに人間が体験してきたすべてについての広大な記憶像が死者の現前に拡がります。人生の中で忘れていたすべての出来事もそこに現れます。(これは数日間です)・・・次いで生前に満足させられなかった事柄に対して死者たちは霊的に渇望しながら回顧し続けます。それは数年間も続くのです。・・・(その後、死者の魂は生前の地上生活の思い出から離れて次第に創造的な力を発揮し始め、自分の光を周囲に投げかけ他の霊もいる霊的環境をより明るく照らし出します。・・生前の世界がこのころははっきりと外界となり)死者は、自分の内部で決着の付いていないすべてを見ます。生前のすべての行為がこの時期に死者の前に現れ、新しい地上生活では前世でやれなかった事柄を償いそうすることで人生をよりよい方向にもっていこうとするのです。・・私たちには自分が負担をかけた人達、かけられた人達がいますが・・・人々は来世で互いに再会し、前世における罪を互いに償い合おうとするのです。・・死者たちはそれまで体験してきたことから新しい地上生活の霊的原像を作り上げます。そしてさらに新しい地上生活に入るために父母から受ける物質的成分に自分を結び付けます。遺伝的な特徴とこの原像との間に親和力が見出せるような両親にひきつけられ、肉体を担った存在として生きるのです。
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