福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

秘密安心往生要集・・20/42

2021-06-20 | 諸経
秘密安心往生要集・・20/42
(十八、發菩提心の用心)。
 病人苦に逼められて菩提心を退せんときは、知識勧め策して上求菩提下化衆生の菩提心を発さしめ、發菩提心(おんぼうじしったぼだはだやみ)・三昧耶戒(おんさんまやさとばん)の印明を授け、五大願を唱へしめ、臨終の印明を授くべし。若し僧にして正念なる人ならば自ら発菩提心、三昧耶戒の印明を結誦し
五大願を唱へ倍す勇猛の信心を生じ内院に往生して五神通を獲得し、十方世界に往来して広大に衆生を度せんと願ふべし。若し利根の人ならば三摩地大決定の心を起こし自身の六大即ち法身毘盧の身土にして安養都史の寶宮なりと決定安心し大事の印を結んで出入の息風即ち弥勒の真言にして此の處すなわち内院なり、月の潔白なるが如く、自心も白色圓明なり。月の清浄なるがごとく自心も自性清浄無貪無染なり。我心即ち阿なれば衆生も即ち阿なり。阿阿にして無我なれば一阿にして真我なり。法界に周遍して心と虚空界と菩提心との三種無二なり。慈氏大日同一體、自心即ち弥勒なりと観じて無念無相に到るは即ち密厳浄土なり。大師の曰く「安養都史本来胸中」(「中壽感興の詩」)とは是なり。此の大事の印明は最極秘密の重位なり。口授にあらざれば卒爾に述べがたし。

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