福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

O行者のお話

2013-06-30 | 法話
先日人里離れたある山中で、行者のO師におめにかかりました。師は若くして人里を遠く離れた山中の荒れ寺に入寺し、以来数十年修法に励んできた方です。
師は一目見るだけでなんともいえないありがたい気持ちになる相貌をされていました。
眼差しが何とも言えず奥深いのです。声も深くてなんの違和感もかんじさせないやさしさにあふれたトーンです。立居振舞すべてにありがたさがにじみ出ているのです。
師は、今まで様々な行をしてきて祈りは必ず通じるという確信に至ったといいます。
そのなかでも我々も出来そうな行がありました。ご真言を十万回唱えると自分の悪い性格も根本から変わり人生のステップが一段上がるというものです。
師もある仏様のご真言を行住坐臥、歩いているときも車に乗っているときも唱え続けたそうですが、1年くらいして十万回に達したと思える頃、気が付くと人の悪口を全く言わなくなっていたといいます。それ以来人の悪口はいっさい言わなくなったそうです。
ただ普段から隠徳を積んでその上にご真言を唱えることが必要とのことでした。
たとえば安産祈願であれば千手観音様のご真言「おんばざらたらまきりく」、病気平癒であればお薬師様のご真言「おんころころせんだりまとうぎそわか」、合格祈願であれば文殊菩薩様の「おんあらはしやのう」等を常住坐臥となえつずけて十万回に至るころそれまで積んできた隠徳が相乗効果を発揮すれば所願成就するといわれました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ユングの集合的無意識について | トップ | 阿字秘釈和訳 興教大師 其の五 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

法話」カテゴリの最新記事