「この宇宙の大生命体としての本当の「われ」が自ら完全を生き、一如を生きるためにはありとあらゆる一切のものを分出し発現して、自己の内容を豊富にし充実しているのである。それがこの天地万有であり、森羅万象の当体であるから、その内容としての一事一物にはいずれも本当のわれの温かい血が通うており、どんなものでもその生命体の脈動して居らぬものはないのである。この上よりせば、その一つ一つが生命の実相であり、絶対者であり、法身如来の功徳相である。この功徳相としての宇宙の神秘を表現するために真言密教では塔婆もしくは制底の形をもってするのである(元来舎利を中に包含するものを塔婆といい舎利無きものを制底といった)。(真言宗読本、栂尾祥雲)」
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