福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

地藏菩薩本願經卷下 校量布施功徳縁品第十

2019-04-15 | 諸経
地藏菩薩本願經卷下 校量布施功徳縁品第十(善行の種類に随って福の受け方も千差万別であるが、その功徳を他者に廻向することで何倍にもなる)爾時、地藏菩薩摩訶薩は、佛の威神をうけて座より起って胡跪合掌して佛に白して言さく、「世尊よ、我れ業道の衆生を観じて布施を校量するに輕あり重あり。一生に福を得るあり、十生に福を得るあり、百生千生に大福利を得る者あり。是事云何。唯願はくは世尊よ、我為に之を説け。」爾時、佛、地藏菩薩に告げたまはく「吾れ今忉利天宮一切衆會において、閻浮提の布施を説いて功徳の輕重を校量せん。汝當に諦聽すべし。吾汝が為に説かん」。地藏
佛に白して言さく、「我是事を疑う、願樂して聞かんと欲す」。佛、地藏菩薩に告げたまわく「南閻浮提に諸國王・宰輔・大臣・大長者・大刹利・大婆羅門等あり。若しは、最下貧窮乃至癃殘・瘖瘂・聾癡・無目、如是の種種の不完具者に遇えば是大國王等布施せんと欲する時。若し能く大慈悲を具して心をくだして含笑し、手ずから遍く布施し、或は人をして施さしめ軟言をもって慰喩せば、是國王等の所獲福利は百恒河沙の佛に布施せる功徳の利なるが如し。何以故。是の國王等、是の最貧賤輩及び不完具者において大慈心を発するによる。是故に福利此の如くの報あり。百千生中に常に七寶具足することを得る。何況んや衣食受用をや。復た次に地藏よ、若し未來世に諸國王より婆羅門にいたる等ありて佛の塔寺、或は佛の形像乃至菩薩・聲聞・辟支佛像に遇いて、自ら營辦・供養・布施せば、是の國王等は當に三劫に帝釋身となって勝妙樂を受けん。若し能く此の布施の福利を以て法界に迴向せば是の大國王等は十劫中において常に大梵天王と為らん。復次に地藏よ、若し未來世に諸國王乃至婆羅
門等有りて先佛の塔廟より或は經像にいたるまで毀壞破落せるに遇いて、乃ち
能く發心修補し、是の國王等或は自ら或は他人に勧めて營辦し乃至百千人等をすすめて布施結縁せしむれば、是の國王等は百千生中に常に轉輪王身とならん。如是の他人の同じく布施者の百千生中に常に小國王身とならん。更に能く塔廟前において迴向心を発せば如是の國王乃及諸人盡く佛道を成ぜん。此の果報は無量無邊なるを以ての故也。復次に地藏よ、未來世中に諸國王及婆羅門等有りて、諸老病及び生産の婦女を見て若し一念の間も大慈心を具し醫藥飮食臥具を布施して安樂ならしめん。如是の福利は最も不思議なり。一百劫中に常に淨居天主となり、二百劫中に常に六欲天主となり、畢竟して成佛し永く惡道に堕せず。乃至百千生中に耳に苦聲を聞かざらん。復た次に地藏よ、若し未來世中に諸國王及婆羅門等有りて能く如是に布施をなせば獲福無量ならん。多少を問わず更に能く迴向せば畢竟成佛せん。何に況んや釋梵轉輪の報をや。是の故に地藏よ、普く衆生を勧めて當に如是に學ばしむべし。復次に地藏よ、未來世中に若し善男子善女人佛法中いおいて少善根毛髮沙塵等許を植んに所受の福利は喩をなすべからず。復次に地藏よ、未來世中に若し善男子善女人有りて佛形像・菩薩形像・辟支佛形像・轉輪王形像に遇いて、布施供養せば無量の福を得、常に人天にありて勝妙樂を受けん。若し能く法界に迴向せば是人の福利は喩をなすべからず。復次に地藏よ、未來世中に若し善男子善女人有りて大乘經典に遇いて或は一偈一句を聽聞して殷重心を発して讃歎恭敬布施供養せば、是人、大果報を獲ること無量無邊ならん。若し能く法界に迴向せば其福喩うべからず。復次に地藏よ、若し未來世中に善男子善女人有りて佛塔寺大乘經典新者に遇い布施供養瞻禮讃歎恭敬合掌し、若しくは故者(ふるきもの)或は毀壞の者に遇い修補營理し、或は獨り發心し、或は多人に勧めて同共に發心せん、如是等の輩は三十生中に常に諸小國王檀越の人となり常に輪王となりて還って善法を以て諸小國王を教化せん。復次に地藏よ、未來世中に若し善男子善女人有て、佛法中において種える所の善根、或は布施供養、或は塔寺修補、或は裝理経典、乃至一毛一塵一沙一渧、如是の善事但だ能く法界に迴向せば、是の人の功徳、百千生中に上妙樂を受けん。如但し自家眷屬或は自身の利益に廻向せば如是の果は即ち三生に樂を受けん。一を捨て萬報を得べし。是故に地藏よ、布施の因縁其事如是なり。
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