ふせちゃんのブログ

布施隆宏 公式ブログ。 鉄道写真 風景写真 ジオラマ制作など 趣味の世界を紹介します。

フォトエッセイ 第四話 ①

2007-03-16 00:30:08 | 伝えたいもの

   野生の空気を読む [ 前編 ]

 あるとき私はJR吾妻線の、日本で一番短いトンネル( 樽沢トンネル・7.2m )の近くにいました。
 春まだ浅く、雲行きの怪しい午後だった。 翌日に運転される サロン列車の撮影ポイントを探すため、ロケーションハンティングに出掛けていた。
 集落から畑の中の 坂道を登って行くと、ずっと前方に 黒い動物が見えた。 「 こんな所に牛が放牧してあるのかぁ 」 と、気にも留めずに桑畑の中を進んでいった。
 さっきの牛の事などすっかり忘れ、何かの気配に気付いて振り返った。 そこには、黒光りした熊の姿。 牛だと思っていたのは、実は ツキノワグマだった。
 毛並みにはツヤがあり、身長は150cmくらい。 桑の木を掘り起こし、木の根を食べていたところだった。
 私が振り向いたのとほぼ同時に、クマも私に気が付いた。 私も驚いたが、クマの方がもっと驚いたみたいで、後ろに跳ね飛び、のけぞっていた。 「 これなら逃げきれるかも 」。
 クマとの距離は15mほど。 山を降りる道と クマと 私の位置は 正三角形。 つまり、山を降りるには 一度 クマに近付かなければならない。
 刺激を与えない様、ゆっくりと歩き出す。 こわくて目なんて合わせられない。 少しずつ速度を速め、仕舞いには 山を転げ落ちるくらいのスピードで 走っていた。
 後ろを振り返る勇気も 余裕も無く、とにかく、生き延びるのが精一杯だった。。。

                    つづく

          < 無断転載を禁止します >



 
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貯水量

2007-03-11 20:48:00 | その他 もろもろ

 草木湖 上流 の 水量 ( 3月11日現在 ) は、満水状態です。 前日からの雪は、奥日光の山々と 赤城山の山頂を 白く染めただけでした。
 「 雪不足 = 夏の水不足 」 になりますから、東京の水は 今から確保しているわけですね。

 湖の上流端が、わたらせ鉄道の 沢入(そおり)駅の脇になります。 水量が少ないと、涸れた状態になってしまいます。 現在 プラットホームの横の川原を お花畑に整備していますから、初夏の草花と 水辺の風景をいっしょに楽しむことが出来そうで、ちょっと 期待しています。。。 
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トンビの大群

2007-03-09 23:09:58 | おじゃまします~ぅ

 2月25日の画像です。 トンビの大群。 夕暮れ時、足尾町の備前楯山上空に、100~150羽ほどが旋回を続けてました。
 トンビは普段、一羽 または つがいで飛ぶ姿しか目にしていなかったので、こんな現象は異様な感じでした。
 いったい 何をしていたのでしょう・・・。。。
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イルミネーション ④

2007-03-07 23:33:40 | 風景写真 ・ フォトテク

        わたらせ渓谷鉄道 の イルミネーションです。

 イルミネーションは明暗差 ( コントラスト ) が大きいので、普通に写すと 光の部分が飛んでしまい、白っぽくなって、鮮やかな色彩が表現できません。 わざとピントをずらすことで、強い光源をにじませる事が出来、電球のカラーを再現しやすくなります。
 これは、カメラのファインダーを覗きながらピント調整してみると、はっきり分かります。 ちょっと 感動できます。
 オートフォーカスや 自動露出が当たり前の時代 ( 一億 総ハクチ化されてしまう時代 ) のカメラでは、こんな小細工も出来ない ( 思い付かせない ) ようです。

 もう一つの方法で、レンズにソフトフィルターを装着することで、光をやわらかく表現できます。 フィルター の有りと無しで撮り比べてみると、これもまた、感動しちゃいます。
 上の写真は ソフトフィルター装着のものです。 そして、望遠レンズを使っていますから、ピントの合っていない背後の電球は、発色が良くなります。。。
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